両方を単一行政部局が行う仕組みに問題あり
投稿者: r13812 投稿日時: 2010/07/15 08:46 投稿番号: [45796 / 62227]
日本近海の海生哺乳類の現状と保全のあり方(粕谷俊雄)詳細版
http://www.asahi-net.or.jp/~zb4h-kskr/biodiversity/kasuya0.htmlイルカの追い込み漁業は静岡県方面で江戸時代から続いていた。江戸時代の漁獲種組成は解明されていないが、明治時代からはスジイルカが漁獲の主体を構成していた。第2次世界大戦を期に漁獲量が増加し、1950年代には年間1-2万頭のスジイルカが水揚げされていた。1960年ころから1980年代初めまで、ほぼ同じ規模の操業のもと、漁獲量は1万頭から次第に低下し、1980年代始めには千頭以下に減少した。この事実と他の若干の生物学的知見をもとに、私は沿岸系個体群が壊滅したものと解釈し、IWCの科学委員会でもおおかたの支持を得ている。しかし、水産行政当局者は、1970年代始めにはスジイルカの資源が消滅しても問題はないとの意見を述べていたが、70年代末には減少傾向は統計的に有意ではないと主張し減少の事実すら認めなかった。その後、80年代になり減少傾向が統計的に有意となると、スジイルカは何かの原因で沖合いに移った可能性があるとして、依然として資源減少の事実を認めていない。
資源状態について楽観的な評価をくだしたことが原因となってスジイルカの漁獲が続いているのか、漁獲を続けたい意向が楽観的な評価をもたらしているのか、ふたつの要因の因果関係は外部からは伺いがたいが、それらには密接な関連があると考えざるを得ない。科学的データを解釈して保全政策を決定する作業と、その政策の実施との両方を単一の行政部局がおこなう仕組みに問題があることを示している。
これは メッセージ 45781 (aplzsia さん)への返信です.
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