1994年のIWC調査捕鯨論争3
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/06/29 22:48 投稿番号: [45350 / 62227]
REP. INT. WHAL. COMMN 45, 1995 29頁、公文書につき著作権無用(IWC1994年総会つづき)
In the Plenary, the Netherlands concluded that none of
the programmes meet the criteria established by the
Commission and announced that it intended to propose
Resolutions requesting Japan and Norway to review their
programmes. New Zealand supported the Netherlands,
urging Japan in particular to consider making use of DNA
analyses of stored samples from the North Pacific and to
develop biopsy techniques. The UK, USA, Spain, India,
Germany, Austria, Brazil, France and Australia all
supported the position of the Netherlands and New
Zealand and expressed their doubts over the need for a
lethal research programme.
総会ではオランダが、いずれのプログラムも総会で
確立された基準を満たしていないと結論し、日本と
ノルウェーにそのプログラムを見直すことを要求する
決議案を提起したいと述べた。
ニュージーランドがオランダを支持し、特に日本に
北太平洋産の保存サンプルをDNA分析し、これを
利用すること、バイオプシー技術を開発することを
強く求めた。英国、米国、スペイン、インド、
ドイツ、オーストリア、ブラジル、フランス、オースト
ラリアがすべてオランダとニュージーランドの立場
を支持し、致死的調査の必要性に対する疑問を表明
した。
Norway pointed out that there is little support in the
report from the Scientific Committee to criticise the North
Pacific proposal, a position strongly reinforced by Japan,
while St Lucia, St Vincent and The Grenadines and
Dominica referred to the favourable comments of the
Scientific Committee.
ノルウェーは科学委員会からの報告には北太平洋提案
への批判を支持する点はほとんどないと指摘し、この
立場は日本により強く補強された。セントルシア、
セントヴィンセント・グレナディン、ドミニカは
科学委員会の好意的なコメントに言及した。
===(つづく)====
#科学の世界では、ほとんどありそうもない仮説でも
可能性がわずかでもあれば「可能性がある」と言いますね。
行政や司法レベルでは、この厳密な科学的可能性は、
「有りそうも無いから排除」とする場合がよくあります。
ノルウェー、日本代表団とその他先進諸国で判断が
わかれるのは、このあたりでの蓋然性をめぐる
「予防性原則」の適用のしかたです。
「致死捕獲調査研究に見込みが有る」と「調査研究に
対象を毀損する可能性がある」という二つの不確実性
がある場合、調査研究実行/非実行のどちらに、より
強い比重を置くかという問題です。
これは単純決定論的な旧来の「科学」だと、どちらとも
決めることはできない、という判断不能状態になります。
この当時、確率論的な考え方で、その時代の最良の知識
による判断、というのを導き出せる科学委員は少数派
だったです。
それに対して、旧来型の判断停止を積極的に無規制への
口実として水産業界に有利な論調を作ろうとする
水産学者というのは世界中どこでも、この時代には
まだかなり残っていたようですね。IWC科学委員会にも
そういう人々を見いだすことができます。
そういう業界依存型の水産学者よりも、視野の広い環境省
型の官僚、政治家がIWC総会で多数を占めてくるという
のは、時代の趨勢じゃないでしょうかね。日本以外の
先進国では。
In the Plenary, the Netherlands concluded that none of
the programmes meet the criteria established by the
Commission and announced that it intended to propose
Resolutions requesting Japan and Norway to review their
programmes. New Zealand supported the Netherlands,
urging Japan in particular to consider making use of DNA
analyses of stored samples from the North Pacific and to
develop biopsy techniques. The UK, USA, Spain, India,
Germany, Austria, Brazil, France and Australia all
supported the position of the Netherlands and New
Zealand and expressed their doubts over the need for a
lethal research programme.
総会ではオランダが、いずれのプログラムも総会で
確立された基準を満たしていないと結論し、日本と
ノルウェーにそのプログラムを見直すことを要求する
決議案を提起したいと述べた。
ニュージーランドがオランダを支持し、特に日本に
北太平洋産の保存サンプルをDNA分析し、これを
利用すること、バイオプシー技術を開発することを
強く求めた。英国、米国、スペイン、インド、
ドイツ、オーストリア、ブラジル、フランス、オースト
ラリアがすべてオランダとニュージーランドの立場
を支持し、致死的調査の必要性に対する疑問を表明
した。
Norway pointed out that there is little support in the
report from the Scientific Committee to criticise the North
Pacific proposal, a position strongly reinforced by Japan,
while St Lucia, St Vincent and The Grenadines and
Dominica referred to the favourable comments of the
Scientific Committee.
ノルウェーは科学委員会からの報告には北太平洋提案
への批判を支持する点はほとんどないと指摘し、この
立場は日本により強く補強された。セントルシア、
セントヴィンセント・グレナディン、ドミニカは
科学委員会の好意的なコメントに言及した。
===(つづく)====
#科学の世界では、ほとんどありそうもない仮説でも
可能性がわずかでもあれば「可能性がある」と言いますね。
行政や司法レベルでは、この厳密な科学的可能性は、
「有りそうも無いから排除」とする場合がよくあります。
ノルウェー、日本代表団とその他先進諸国で判断が
わかれるのは、このあたりでの蓋然性をめぐる
「予防性原則」の適用のしかたです。
「致死捕獲調査研究に見込みが有る」と「調査研究に
対象を毀損する可能性がある」という二つの不確実性
がある場合、調査研究実行/非実行のどちらに、より
強い比重を置くかという問題です。
これは単純決定論的な旧来の「科学」だと、どちらとも
決めることはできない、という判断不能状態になります。
この当時、確率論的な考え方で、その時代の最良の知識
による判断、というのを導き出せる科学委員は少数派
だったです。
それに対して、旧来型の判断停止を積極的に無規制への
口実として水産業界に有利な論調を作ろうとする
水産学者というのは世界中どこでも、この時代には
まだかなり残っていたようですね。IWC科学委員会にも
そういう人々を見いだすことができます。
そういう業界依存型の水産学者よりも、視野の広い環境省
型の官僚、政治家がIWC総会で多数を占めてくるという
のは、時代の趨勢じゃないでしょうかね。日本以外の
先進国では。
これは メッセージ 45348 (aplzsia さん)への返信です.
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