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モラトリアムの国際法的説明

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/04/10 20:49 投稿番号: [43383 / 62227]
マックスプランク国際公法エンサイクロペディア
【Whaling 捕鯨】byヨッヘン・ブレイク
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F.モラトリアム

30.国際捕鯨取締条約の早い時期に、鯨類ストックが
減少を続けたため、1972年のストックホルム国連人間
環境会議は捕鯨の10年間モラトリアムを呼びかけた
(United Nations Conference on the Human Environment
‘Action Plan for the Human Environment’ [16 June 1972]
[1972] 11 ILM 1421)。

この呼びかけや、高まる批判に答えて、国際捕鯨委員会は
1975年に新たな管理方式を採択した。
鯨類ストックは3つのカテゴリーに区分された。

初期管理資源(IMS; initial management stocks)、
維持管理資源(SMS;sustained management stocks)、
保護資源(PS;protection stocks)の3つである。
保護資源については商業捕鯨は行わないということに
なった。

31   1982年に国際捕鯨委員会の構成が変化し、委員会は
多数の投票により、商業捕鯨のモラトリアムを合意しうる
までになった。このモラトリアムは1986年の沿岸捕鯨シーズン
および1985−86年遠洋捕鯨シーズンから発効した。

このモラトリアムに関する決定は国際捕鯨取締条約第5条
にもとづき、国際捕鯨取締条約付表改訂を構成し、
国際捕鯨取締条約付表パラグラフ10(e)に条文化された。

日本、ノルウェー、ペルーおよびソビエト連邦がモラトリアム
に異議を提出し、したがって商業捕鯨の禁止に拘束されない
ことになった。

後に日本とペルーが異議を取り下げた。これにより、現在
モラトリアムは法的にはノルウェーとロシア連邦を除くすべての
加盟国を拘束する。

32.モラトリアムは以下の義務と一体となっていた。
これを精査再検討すること、その鯨類ストックに対する
影響を包括的に評価すること、および遅くとも1990年
までに可能であるような他の捕獲枠を評価すること、
以上である。

モラトリアムに関する改訂が、科学委員会の明瞭な
アドヴァイスに基づいていなかったことから、これは
国際捕鯨取締条約5条(2)の要件を充たしていない
とする議論もある。

(つづく)
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