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対照的な乗組員証人の証言(後編)(2)

投稿者: r13812 投稿日時: 2010/03/23 00:36 投稿番号: [43128 / 62227]
■鯨研の研究員も持ち出していた

  A氏はさらに続けた。鯨研の研究員が日新丸のデッキの後部にある冷凍コンテナに、「サンプル(調査標本)」として尾肉(尾の身)の大きなカタマリを仕舞い込んでいたのを目撃したというのだ。気づいた研究員が慌てて視界を遮るように両腕を拡げたことも活き活きと語った。この冷凍コンテナは往路は食料庫になっており、調査が始まると、捕獲したクジラから採った標本が保存されるのだそうだ。

■このままでは捕鯨は日本人の支持を失う

  これだけのことを法廷で証言したA氏は、捕鯨に反対しているわけではない。むしろ、共同船舶が改めるべき点を改め、商業捕鯨再開を目指して欲しいとすら法廷で語った。

  「このような不正を正さずにいては、支持を失い、商業捕鯨の再開どころか調査捕鯨の存続すらだめになるかもしれない」と、危機感を抱いての証言だったという。

■「鯨肉横領なし」と揉み消し図った青森県警

  佐藤氏が逮捕されたあとに、青森県警の職員がA氏の自宅を訪ねている。佐藤氏らが船員に送ったアンケートに応じたことがあるからだ。そして「私は鯨肉を持ち出したことがない」などとすでに印刷され、あとは署名捺印をするだけになっている書類を見せ、サインを求めたという。

  A氏はそれを断った。事実とは異なるからだ。青森県警は予断を持って事情聴取にあたり、鯨肉横領の事実もみ消しを図ったということだ。この点を法廷で明らかにしたことでも、A氏の出廷には重い意味があったといえる。

■A氏の証言を無価値化図る検察

  こういった証言をしたA氏に対して検察官は、A氏が2008年4月に大井埠頭に帰港した日新丸には乗船していなかったこと、土産品を配ることに関して鯨研と共同船舶の間で了解があったかどうかを知らないことなどを確認して反対尋問を終えた。つまり、2008年4月時点での船内の状況は知らない、横領があったかどうかについてはA氏の証言は無意味だということなどを指摘するためだろう。

  11時少し前に休廷が告げられると、傍聴者と記者は法廷を速やかに出るように促され、ドアが閉じられた。A氏はそれを待って退廷したと思われる。

  午後に予定されていた佐藤潤一被告の尋問は、午前11時15分から始まることになった。


http://www.janjannews.jp/archives/2921174.html
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