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海洋生態系と漁業

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/09/25 07:30 投稿番号: [38221 / 62227]
>>IWC会議のために書いた論文でポーリー博士は、
>>鯨が水産資源枯渇の有意な原因であることはありえない、
>>なぜならかつては鯨も魚類も現在よりはるかに多く
>>いたからである

>ここを読んだだけで、この人は大いに偏った人間だとは分かりました(笑

そう、私もこういう言い方では日本のディベート環境では
通用しないというの、すぐわかりましたよ。

森下丈二氏が「鯨という食物連鎖の上位のものだけ特別に
保護すると、生態系に歪みが起る」と予防線張ってたからね。

>人間活動が魚や鯨にも関係しているのなんて当たり前のこと。
>だからといって漁業を無くす事なんて出来ない。

漁業をなくす事はできない。でも、というかだからというか、
昔から人間は、かなりプリミティブな漁法でも魚資源を危機的に
減らしてしまう能力、可能性を持っているということに
気がついていて、慎重な予防措置をとっていたんだね。

たとえば室町時代の阿漕が浦、伊勢神宮へ献納する魚の
海域として、特別に禁漁海域が設定されていた。

だからヤガラという、昔は薬効があるとされていた
珍しい魚が残っていたんだね。

そこへ母親が病気になった漁師が出かけ、矢柄を捕った。
喜んで家へ急いだ漁師は自分の笠を浜に忘れ、そこから
本人が特定されたので、簀巻きにされて海へ沈められた。

こういう話を戯曲や謡曲で聴いた昔の日本人は漁師に
同情するのだけれど、やっぱり掟の厳しさというのも
きちんと身につけるようになっていたのだろうね。

この話からたとえば、それ以後矢柄は寺や神社で薬用干魚
として管理し、病人に配布するという展開にはあまり
ならなかったようだな。

まあそれはおいといて、昔は漁法もプリミティブだし、
冷凍技術も無いからあんまり捕らない。

日本周辺の海が養える魚の量というのは増えもしないし
減りもしないから、まあだいたい明治時代ぐらいまでは
漁獲量も横ばい状態だったんじゃないかね。

鯨は減りましたよ。それで太地の漁師が無理して背美鯨
追いかけて遭難したという話だね。明治11年だ。

今日本の太平洋岸にセミクジラ何匹いるか知ってますか?
今年、水産庁水研、鯨研に人たちが【人間が漁業を持続的に
行う中での鯨の位置づけ..】を明確にしようとIWC
科学委員会に提出した論文SC/J09/JR21 だと、無視されて
ます。セミクジラはいてもいなくても同じだと。
(ナガスクジラは2000頭で1頭あたり80トン、シロ
ナガスが100頭x170tで、生物量1万7000t、ザトウクジラ
が200頭で1頭65トンとして1万3千トン、この三種合計の
生物量が19万トン)

まあいずれにしても、鯨は江戸時代末期からどんどん減り
続け、魚が増えたかというと、あんまりそんなことは
なかったようだね。

おそらくマッコウクジラが減った分中深海イカが増え、
これがかなり魚を減らしたはずだ。

だけど漁具や漁船の発達から近頃の魚群探知機装備まで、
漁業の捕獲力は各段に巨大化したね。

海が養える魚の量は基本的に室町時代と変わらない
はずなのに、なんでこんなんで漁業が存続できるのか、
私にはそっちのほうが心配ですよ。
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