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Re: 大日本水産会

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/09/10 07:15 投稿番号: [37826 / 62227]
>>魚の体重17ポンドとか、非英米系の読者にはまったく見当がつかないw
>文献読みなれてる奴や実験やりなれてる奴にとっちゃ、お茶の子だよ。

まあ見当がつかないというのは大げさだけど、私はここでは基本的に
こんど新たに衆院議員になった人たちにもわかりやすいレベルの話を
すべきだと思うので言ったまでです。

「大日本水産会」の問題からはなれてしまうのでちょっとまずいけど、
もう少し先になるはずのテーマとかかわるので、先取りしておきます。

’In 1976 it was not uncommon for a household to
receive 100 pounds of meat at the Thanksgiving distribution;
in 1985, a family received between 10 and 20 pounds
(personal communication, 1985)’
引用もと:’The Inupiat of Alaska’   by   Barbara Bodenhorn
in ENDANGERED PEOPLES of the Arctic−Struggles to Survive
and Thrive   Edited by Milton M.R. Freeman
Greenwood Press 2000   p.143

これ、アラスカ・イヌイットのところでマクタク(maktak)と
呼ばれているホッキョククジラの皮脂が、1976年ごろの感謝祭の
日には一家族(だいたい4人平均)に100ポンド割り当てられて
いたのだけれど、1985年には10ー20ポンドになっていたという
話ですね。

これをたとえば日本の国会の委員会で紹介する時にはメートル
法に換算しなきゃいけないわけですが、45.4kgから 4.54-9.08kg
になったというのは、ちょっと変でしょ?

もっと問題なのは、今年日本がIWCに提出して、ソフトウェアの
拙劣な使い方で恥をさらすことになったエコパス/エコシム
のようなプログラムにデータをインプットする場合です。

生態系の歴史的変遷を、昔の曖昧なデータや現地人の話まで
数値化して入力し、動態をシミュレーションをしようというのが、
新世代のシステム論/確率論的生態系モデルの特徴なのですが、
曖昧なデータにはそれなりの不確実性枠の広さを付帯情報として
同時入力します。

この場合、原著のヤード・ポンド法だと有効数字一ケタなのだけれど、
プログラムで標準にしているメートル法に換算してなおかつ有効
数字を一ケタにすると、曖昧さが広がっちゃいますね。

そういうことを避けるために、現代のプロは公的情報としての
論文を書く時にはすべて国際標準単位で書くことに決めたのです。

これが「現段階における最良の知見」を国際的に共有しよう
というまともな科学者の態度の片鱗です。

ワシは玄人だからどんな単位を使おうがお茶の子さいさいだと、
自慢するのは自由ですが、今われわれがやらなきゃいけない
ことは何なのかというのと無関係に、エラそうなこと言っても
無意味じゃないかな。
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