Re: 「南極国際鯨類調査」ワークショップ
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2009/03/28 09:24 投稿番号: [32911 / 62227]
>持続的資源としての鯨を科学的に調査するなら、今、調査対象とすべきはザトウとナガス、シロナガスだろう。
対象の種類というよりは、やっぱり調査方法の改善じゃないですかね。
「セックス・アンド・ザ・シティ」のアラスカ篇みたいな連ドラMen in Trees
で、アン・ヘッシュ演ずるコラムニストのボーイフレンド、地元生物学者
というJames Tupperが、毎日シャケを釣ったりバーで呑んでたりするだけで、
どうやって暮らしてるのかと不思議に思ってたのだけれど、シリーズ最後の
ほうで、半年間調査船に乗って臨時のザトウクジラ生態調査員をやるという
のでやっと謎が解けました。
これはたぶん4−5年前から実際アラスカ南岸でやっていた食性と生態系
研究の実話をエピソードに取り込んだもので、成果は去年7月のMarine
Mammal Science 516-534頁に出てます。
ザトウクジラに音響/時間−深度トランスミッター(ATDT)を付けて
潜水して摂食する位置を正確に計りながら、魚探とトロール網で餌種の
正確な立体分布を調べたというのね。
食べていたのはカラフトシシャモ84%、スケトウダラ0歳が12%、
スケトウ1歳以上の幼魚が2%。スケトウ0歳とカラフトシシャモが
近接しているところでは明らかにシシャモを選好していたという結果が
でてます。
この方法でやると、一日に何回満腹にし、年に何週間食べるのかという
ことも正確にわかるから、上質のデータが採れます。
このグループとは別の研究者たち(主にカナダ)は、餌をとったり
回遊するときの体の動きを正確にシミュレイションして必要エネルギー
量を計算しています。特に、餌をとる時に2種類のとり方があって、
馬鹿でかい口を大きく開く場合とそうではない食い方の場合、水圧抵抗
がまったく違って、運動量が従来の想定とかなり違うということも
わかってます。
JARPA II の2006年12月の日本側発表だと、古い必要エネルギー量の
計算法でミンククジラの食餌量を理論計算し、これが実際の胃内容量
からの推定と一致したと報告していたけれど、北米の研究が一般化できる
ものだとしたら、ちょっとその偶然の一致は違うんじゃないの、という
話になるかと思います。
これは メッセージ 32899 (monnkuii5gou さん)への返信です.
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