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味の話と捕鯨の未来

投稿者: ts657738 投稿日時: 2004/08/05 20:02 投稿番号: [2865 / 62227]
  宮城の鯨が美味かったという意見がある反面で、今の日本人に美味いと感じるものなのかと言う意見がある。

  宮城で美味かった可能性がある鯨とは、近海で捕ったイシイルカかもしれない。三陸方面の土地で盛んな漁だ。滅多に食べられないものが妙に美味いものだと感じたということがあるかも知れない。
  もう一つは−こちらの理由が本当だろうが−沿岸域の調査捕鯨の副産物の生ミンク鯨肉を入手していた可能性だ。
  冷凍の遠洋鯨肉なら全国どこでも基本的には味など変わらない。流通経路で鮮度管理を何処まで真面目にしていたかだけの問題だから。
  しかし、沿岸で捕獲して生のまま流通している肉は別物らしい。これは調査捕鯨の責任者のお一人が強硬に主張されているところ。沿岸調査の生肉は実質的には宮城でしか食えなかった。そして、今シーズンから拡大されて宮城の鮎川と北海道の室蘭でなら今後定期的に生肉の流通が行われることになる。捕れたての本当に新鮮な、従って本当に美味い鯨肉食いたければ北海道か宮城これは仕方あるまい。こうしたものはランク外の特別品だ。

  もっとも、冷凍ものの遠洋捕鯨肉が不味いのかというとこれは全く話が別。解凍の仕方さえ上手くいけば遠洋でも十分に美味い。鯨といってもイルカとヒゲクジラでは全く別物。
  日本人にとってヒゲクジラは当然ながら通用する。成分としても優秀な食材で赤身は高タンパク・低脂肪、そしてビタミン豊富と非常に優れた健康食材の一面もある。哺乳類のくせに魚に近いか。
  問題なのは流通が限定されて高価になって、従って食う機会が限定されているということ。1972年代〜1982年までなら7千頭程度南氷洋でクロミンククジラは日本とソ連に捕獲されていた。日本はソ連から洋上で鯨を買い取ることをして鯨肉の確保を行っていた時代がある。1983年以降の捕獲枠は2千頭に減り、1987年以降は300〜400頭程度だったから流通量の面で激減してしまったのがわかるだろう。これでは多くの日本人が滅多に食えない鯨ということ。20歳やそこらの層では馴染みが薄く、30歳前くらいなら愛着もあるというところか。
   モラトリアムが解除されて商業捕鯨が再開されると、南氷洋のクロミンクは3千頭程度捕獲されるから商業捕鯨末期程度までは回復されることになる。更に現在ではクロミンクよりもザトウクジラの方が調査海域では多く発見されるようになっており、捕獲対象種が拡大される可能性が広がる。ザトウクジラもヒゲクジラの仲間で洋の東西を問わず古くから捕鯨の対象になっていたが40年以上の禁漁保護で資源回復してきたらしい。
  供給量そのものが異様に細ってしまって日本人の口に入り難くなってしまった鯨だが、商業捕鯨が再開されると商業捕鯨末期の斜陽時代程度までは回復できる。
  今の鯨肉入手性が果てしなくゼロに近いとして、捕鯨が再開されると食いたいなという時には手軽に味わえる存在に少しだけ近づける。

  ***宣伝***
  新宿歌舞伎町の鯨料理「はつもみぢ」8月7日(土)12:00より
  フジテレビの「嵐の技あり」に紹介されるそうだ。自家製「鯨ベーコン」のご自慢かしらん。大将商売熱心。売込み上手。
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