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日本がいう「脱退」の意味と歴史⑥

投稿者: kujira77777 投稿日時: 2007/08/14 10:13 投稿番号: [20105 / 62227]
  翌1993年、第45回IWC年次会議は京都市で行われた。開催前に島代表が「このままでは国内でIWC脱退圧力が強まるだろう」と述べるなど、脱退を示唆(河北新報・1993年4月15日)しているし、「第二のIWCを結成することもあり得る」(読売新聞東京本社版・1993年4月24日)と発言している。

  ただし、二年連続のせいか、いずれの記事も前年ほど多くはなく、通商関係などの国際的なマイナス要因になること、アメリカ合衆国の制裁が懸念されるといったことから、すぐに脱退ということにはならないだろうとの見方が散見される。

  この年にはノルウェーのオルセン漁業相が「商業捕鯨の再開がなければIWCにとどまることを再検討しなくてはならない」と4月16日にロンドンで開いた記者会見で語り、「脱退の示唆」をしている。

  ただし、京都会議の直前の5月7日には、ノルウェー代表のヤン・アルベセン氏が「(脱退の)可能性はあるが、会議の結果次第」と発言しており、最終日にはホルスト外相が「今後もIWCにとどまりノルウェーの立場への理解を求めて各国に働き掛けていく)と表明し、この年からミンククジラの調査捕鯨を商業捕鯨に切り替えている。脱退も検討した上で、残留の道を選んだことが推定できる。

  次は1994年、メキシコのプエルトバジャルタで開催された第46回年次総会で、南極海が捕鯨の恒久的な禁止海域にされたのを受けて、日本政府代表団は、異議申し立てや脱退を含めた対応策を検討しているとマスコミに語っている。

  翌1995年になると、日本の鯨類調査を非致死的手法に切り替えるよう求めた提案が採択された。ここまで3年連続で「脱退を示唆」してきた日本だが、大河原太一郎・農林水産大臣は、この採択に対する意見を求められて「かつては日本にも脱退論があったが、今は粘り強く忍の一字でやらねばない」と述べたと、NHKが報じている。

  これで、1992年にはじまった一連の脱退論議はいったん終息する。

  再び「脱退するぞ」が日本政府代表団から飛び出すのは、21世紀になってから。2003年6月、ドイツのベルリンで開催された第55回年次会議でのことだ。この総会では、メキシコから保護委員会の設置を求める提案が出され、投票の結果可決されている。

  日本はこれに不満を示し、総会終了後の記者会見で「(IWCとの関係見直しについて)そのへんも考えないといけない。いろいろなオプションがある」(森本稔代表)とし、脱退も選択肢のひとつだとする考えを示したことになっていると、報道された(6月20日各紙夕刊)。

  ただし、7月2日夕刊と翌3日朝刊には、小泉純一郎首相談話として、「反対だから脱退するというのはよくない。日本の主張が理解を得られるように努力すべきだ」と、水産庁長官に指示をだしていることが報じられている。

  また、分担金(IWC加盟国に支払義務がある。当時は約2000万円)を抗議の意味で支払停止にしていた件も、翌2004年2月に支払いを決定している。支払わないと次回総会での投票権を失うことになるからだ。「保存委員会の運営には日本の分担金を使わないように意見を付ける」とは報じられている。ちなみに日本では   Conservation   Committee   に「“保存”委員会」と日本名を割り当てている。「保護」の二文字はIWCに不要だという姿勢が現れていると見ることもできる。

  そして、2007年5月末に再び、というわけだ。

  捕鯨国であるアイスランドやノルウェーは、脱退するかしないか発言した後は、1〜2年で最終判断をしている。日本はというと、RMS(改定管理制度)の持ち出しに切れ、開催国になったにもかかわらずなんの見返りもなかったことに切れ、南極海クジラサンクチュアリの可決に切れ、保護委員会の設置が決まって切れ、沿岸小型捕鯨の再開も認められなくてブチ切れ、である。

  だから何処の記者でなくとも「またbluff(はったり)か?」と質問したくなるわけだ。また、森下氏の回答も「(1992年も93年も94年も95年も、2003年も、その都度われわれの忍耐は限度に達していたのだ(今回も同様である)」と取るのが妥当なのだ。

  そしてまた、「忍耐が限度に達したとき」に「脱退を示唆」したあとは、沙汰止みになるのが“お約束”でもある。今回もまた、同じ経緯をたどった。水産経済新聞が「【IWCに】最後通牒」と見出しに打ったが、日本の捕鯨外交における最後通牒はこの程度である。
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