クジラと環境_2
投稿者: capt_paul_watson 投稿日時: 2008/06/18 11:32 投稿番号: [52 / 2396]
・・・と、ここまでは、「環境が大事だ」と思っている人なら誰でも共通認識として持っていることだと思います。では、具体的に自然を守るとはどういうことでしょうか?
それは、私たちの生存基盤としての環境の調節機能を維持できるだけの"健全さ"を保つことに他なりません。すなわち、自然の"多様さ"と"豊かさ"を守ることです。多様性には、それぞれの生態系に含まれる「種の多様性」、また種の健全さを確保するための遺伝子のストックとしての「種内の地域個体群の多様性」、そして進化史の流れの中で地域ごとに独自に発展してきた、全体としての固有性を持つ「生物群集あるいは地域生態系の多様性」があります。つまり、熱帯林からツンドラ、あるいはサバンナから湿地、赤道直下のサンゴ礁から南極の海に至るまで、地球上にある自然の形態がバラエティに富んでいることこそ重要なのです。より自然度の高い、健全な生態系をより多く残すことが求められているのです。
生態系が健全であるためには、その構成要素である種が絶滅しないのはもちろんのことですが、むしろそれぞれの生態系において十分な役割を果たし得る棲息数を保っているかどうか、種間関係とそのバランスが維持されているかどうかが問題だといえます。遺伝子資源としての農業・医薬・化学などの方面での有益性の観点からみれば、数がゼロにさえならなければ、施設で人工繁殖するなり、あるいはそれこそDNAを冷凍保存してしまえばよいのかもしれませんが、それは自然環境の保護とはいえません。
もちろん、自然を守るということは、「自然をまったく利用するな」ということではありません。現代の文明を捨てて「野生に帰れ!」というのも無理な相談です。しかし、私たち自身の生存基盤がそこによりかかっている以上、自然を損ねないよう十分配慮する必要があります。何しろ、人類はこれまでトキやニホンオオカミなど多くの生物種を絶滅に追いやってきたという前科があるのです。たとえ絶滅を免れても、絶滅の瀬戸際まで追い詰められて未だにその淵をさ迷っている野生動物も数多くいますし(例えば、捕獲禁止後50年を経ても未だに回復のままならないシロナガスクジラのように・・)、種として一部が残っていても個体群を絶滅させられたものもあります(北大西洋のコククジラは近代以前の捕鯨によって絶滅されたとみられています。北太平洋西部:日本周辺の個体群(最近はニシガワコククジラとして亜種に格上げされてきてます・・)も事実上絶滅に近い状態にあります)。そうした種の中でも、とりわけ絶滅の危機に陥りやすく特別な注意を要するタイプの種があります。食物連鎖の階梯の上の方に位置し、おとなになるまで時間がかかり、こどもを産む数の少ないものがそうで、それらの種は汚染や生息地の破壊、乱獲の影響を非常に受けやすいデリケートなタイプなのです(生態学の用語ではこれらの種をK種と呼んでいます)。陸上では猛禽類や大型の食肉目などがそうですが、クジラはまさにそのK種の代表選手といえます。
生態系が健全であるためには、その構成要素である種が絶滅しないのはもちろんのことですが、むしろそれぞれの生態系において十分な役割を果たし得る棲息数を保っているかどうか、種間関係とそのバランスが維持されているかどうかが問題だといえます。遺伝子資源としての農業・医薬・化学などの方面での有益性の観点からみれば、数がゼロにさえならなければ、施設で人工繁殖するなり、あるいはそれこそDNAを冷凍保存してしまえばよいのかもしれませんが、それは自然環境の保護とはいえません。
もちろん、自然を守るということは、「自然をまったく利用するな」ということではありません。現代の文明を捨てて「野生に帰れ!」というのも無理な相談です。しかし、私たち自身の生存基盤がそこによりかかっている以上、自然を損ねないよう十分配慮する必要があります。何しろ、人類はこれまでトキやニホンオオカミなど多くの生物種を絶滅に追いやってきたという前科があるのです。たとえ絶滅を免れても、絶滅の瀬戸際まで追い詰められて未だにその淵をさ迷っている野生動物も数多くいますし(例えば、捕獲禁止後50年を経ても未だに回復のままならないシロナガスクジラのように・・)、種として一部が残っていても個体群を絶滅させられたものもあります(北大西洋のコククジラは近代以前の捕鯨によって絶滅されたとみられています。北太平洋西部:日本周辺の個体群(最近はニシガワコククジラとして亜種に格上げされてきてます・・)も事実上絶滅に近い状態にあります)。そうした種の中でも、とりわけ絶滅の危機に陥りやすく特別な注意を要するタイプの種があります。食物連鎖の階梯の上の方に位置し、おとなになるまで時間がかかり、こどもを産む数の少ないものがそうで、それらの種は汚染や生息地の破壊、乱獲の影響を非常に受けやすいデリケートなタイプなのです(生態学の用語ではこれらの種をK種と呼んでいます)。陸上では猛禽類や大型の食肉目などがそうですが、クジラはまさにそのK種の代表選手といえます。
これは メッセージ 51 (capt_paul_watson さん)への返信です.
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