核と軍―孤立国家の切り札②
投稿者: sofiansky2003 投稿日時: 2003/12/14 06:34 投稿番号: [95568 / 232612]
(2)◎視察―封印に5年5カ月
寧辺の燃料棒8000本
北朝鮮寧辺で、使用済み核燃料棒貯蔵施設を視察した元米国務省北朝鮮担当官ケネス・キノネス(60)。そこで、黒鉛減速型原子炉から抜いた約8千本の燃料棒を沈めてある大型水槽が緑色に濁り、あちこちで泡が上がってははじけるのを見た。
「燃料棒貯蔵用水槽は澄み切っているのが常識。だが藻が生えていた。泡はウラン燃料が詰まった燃料棒の腐食を物語っていた」
視察チームの科学者の1人はこう解説した。
「泡の正体はウランと水の接触による化学反応で発生した水素ガス。高度に放射能汚染されており、わずかな火花で爆発する。そうなれば、偏西風に乗って日本列島にも“黒い雨”が降る」
北朝鮮側から放射能防護用に薄いガーゼのマスクと木綿の手袋、白い帽子しか渡されなかったキノネスは、全身が凍り付いた。
核兵器製造に転用できないよう燃料棒を厳重保管する前に、水槽を浄化し腐食を食い止めることが急務に。だが作業はなかなか進まなかった。
「一つは資金的な問題。北朝鮮は欲しい物のリストを作れば、ソ連からもらえることに慣れ、米国に何でも要求してきた」とキノネス。
「もう一つは、外務省と軍の緊張関係。外務省は米朝枠組み合意に沿って事を進める。ところが軍にとって、燃料棒は核武装の切り札。それが封印されるわけだから」
キノネスらのチームは95年の1月、6月、7月と寧辺入り。9月からは常駐し月末には、水槽を浄化した。
96年3月、「缶詰め作業」が始まる。まず水槽から燃料棒を取り出してブラシで腐食を落とし22本ずつ、ステンレス・スチール製の円筒形容器に収める。
腐食を抑えるアルゴンと酸素の混合ガスを注入。特製ボルトで密封し再び水槽に戻す。
作業を終えたのは、2000年4月。キノネスが初めて寧辺を訪れてから5年5カ月がたっていた。水槽そばの壁には国際原子力機関(IAEA)の監視カメラが設置された。
昨年12月、世界は再び寧辺に注目する。北朝鮮は燃料棒の封印を解き、カメラを撤去した。=敬称略
これは メッセージ 95567 (sofiansky2003 さん)への返信です.
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