臨検−欠ける実効性…法整備急務①
投稿者: sofiansky2003 投稿日時: 2003/10/11 21:37 投稿番号: [89829 / 232612]
豪で「大量破壊兵器」臨検演習
“束縛”解き北に圧力
欠ける実効性…法整備急務
核・生物兵器などの大量破壊兵器封じ込めに向け国際的な動きが急ピッチで進んでいる。北朝鮮やイランを念頭にブッシュ米大統領が提唱した大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を柱とするもので、十四日にはスペイン沖の地中海で十一カ国が参加した船舶臨検演習が行われる。これに先立ちオーストラリア沖のサンゴ海で先月中旬、日本が参加して行われた初演習の課題を探った。(野口東秀)
《主役は日本》
九月十二日早朝。オーストラリア北東部グラッドストーン沖の公海上を豪税関の飛行機とニューカレドニア駐留のフランス海軍哨戒機が捜索していた。
日本船籍の貨物船「トウキョー・サマー号」が大量破壊兵器の関連物資を運搬しているとの想定に基づく演習の始まりだ。情報は同時に日米両国に伝えられ、豪州に「寄港」中の海上保安庁の巡視船「しきしま」が米海軍のイージス駆逐艦とともに出動した。
午前八時十五分、フランスの哨戒機が問題の日本船を発見した。日本の船に管轄権を持つ「しきしま」がまず停船命令を送るが、怪しい貨物船は逃走。これを豪海軍艦なども加わって洋上で強制的に停船させたうえ、「しきしま」から海上保安庁の特殊部隊員が船に乗り移って制圧した。
船内捜索の結果、ドラム缶に入った化学兵器に関連する「容疑物質」を発見、押収してシナリオは終了した。
「拡散防止に対する日本と国際社会の意志を示すことができた」。関係筋はこう指摘したうえで、遠くサンゴ海での演習が想定する対象国として「日本側からは北朝鮮だ。(演習は)強い警告になったのではないか」と明言した。
《実現へ秘策》
演習実現の焦点は日本の参加をどう実現させるかだった。すぐれた能力を持つ海上自衛隊だが、平時における船舶への臨検が「法的に困難」(防衛庁幹部)なためだ。
防衛庁海上幕僚監部の伊藤俊幸一佐によると、自衛隊は、船舶検査法に基づき「『周辺事態』と認められ、国連決議がある場合か対象船舶国の同意がある場合」などに限って公海上の外国船舶でも臨検が可能となる。しかし、現実にはこうした状況が難しいのが東アジアの情勢だ。
一方の海上保安庁はどうか。演習に参加した同庁警備救難部刑事課の田口芳郎課長補佐は、国際法ほか、海上保安庁法により、公海上の外国船でも相手国の同意があれば臨検できると指摘する。米豪も基本的に同じ立場だ。
相手船舶が北朝鮮船籍だった場合、同意を得ることの難しさに加えて、(1)相互主義により日本船舶も臨検される可能性がある(2)臨検はできても、公海上のため刑事訴訟法など日本の国内法に基づく捜索や押収は難しい−が指摘される。
外務省では「臨検する利益と、逆に日本船舶が臨検される不利益とのバランスが必要」(同省幹部)と北朝鮮船への臨検に消極的な声も出ているほどだ。
こうした国内環境の中で、海上保安庁の田口課長補佐は「日本だけが(演習に)参加しない事態は避けたい」として、参加実現の“秘策”を準備した。
演習内容や解釈に関して、「臨検は警察活動とし、軍事活動ではない」「容疑船舶は日本船籍とする」「臨検の主役は日本」などのシナリオを考え出し、各国の関係者に働きかけた。
これには「演習は軍事活動」としていた米側の理解も得られ、米沿岸警備隊も加わることで海上保安庁が参加しやすい環境が整う結果となった。
(Next→)
http://www.sankei.co.jp/databox/n_korea/nkorea_61_1.htm
欠ける実効性…法整備急務
核・生物兵器などの大量破壊兵器封じ込めに向け国際的な動きが急ピッチで進んでいる。北朝鮮やイランを念頭にブッシュ米大統領が提唱した大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を柱とするもので、十四日にはスペイン沖の地中海で十一カ国が参加した船舶臨検演習が行われる。これに先立ちオーストラリア沖のサンゴ海で先月中旬、日本が参加して行われた初演習の課題を探った。(野口東秀)
《主役は日本》
九月十二日早朝。オーストラリア北東部グラッドストーン沖の公海上を豪税関の飛行機とニューカレドニア駐留のフランス海軍哨戒機が捜索していた。
日本船籍の貨物船「トウキョー・サマー号」が大量破壊兵器の関連物資を運搬しているとの想定に基づく演習の始まりだ。情報は同時に日米両国に伝えられ、豪州に「寄港」中の海上保安庁の巡視船「しきしま」が米海軍のイージス駆逐艦とともに出動した。
午前八時十五分、フランスの哨戒機が問題の日本船を発見した。日本の船に管轄権を持つ「しきしま」がまず停船命令を送るが、怪しい貨物船は逃走。これを豪海軍艦なども加わって洋上で強制的に停船させたうえ、「しきしま」から海上保安庁の特殊部隊員が船に乗り移って制圧した。
船内捜索の結果、ドラム缶に入った化学兵器に関連する「容疑物質」を発見、押収してシナリオは終了した。
「拡散防止に対する日本と国際社会の意志を示すことができた」。関係筋はこう指摘したうえで、遠くサンゴ海での演習が想定する対象国として「日本側からは北朝鮮だ。(演習は)強い警告になったのではないか」と明言した。
《実現へ秘策》
演習実現の焦点は日本の参加をどう実現させるかだった。すぐれた能力を持つ海上自衛隊だが、平時における船舶への臨検が「法的に困難」(防衛庁幹部)なためだ。
防衛庁海上幕僚監部の伊藤俊幸一佐によると、自衛隊は、船舶検査法に基づき「『周辺事態』と認められ、国連決議がある場合か対象船舶国の同意がある場合」などに限って公海上の外国船舶でも臨検が可能となる。しかし、現実にはこうした状況が難しいのが東アジアの情勢だ。
一方の海上保安庁はどうか。演習に参加した同庁警備救難部刑事課の田口芳郎課長補佐は、国際法ほか、海上保安庁法により、公海上の外国船でも相手国の同意があれば臨検できると指摘する。米豪も基本的に同じ立場だ。
相手船舶が北朝鮮船籍だった場合、同意を得ることの難しさに加えて、(1)相互主義により日本船舶も臨検される可能性がある(2)臨検はできても、公海上のため刑事訴訟法など日本の国内法に基づく捜索や押収は難しい−が指摘される。
外務省では「臨検する利益と、逆に日本船舶が臨検される不利益とのバランスが必要」(同省幹部)と北朝鮮船への臨検に消極的な声も出ているほどだ。
こうした国内環境の中で、海上保安庁の田口課長補佐は「日本だけが(演習に)参加しない事態は避けたい」として、参加実現の“秘策”を準備した。
演習内容や解釈に関して、「臨検は警察活動とし、軍事活動ではない」「容疑船舶は日本船籍とする」「臨検の主役は日本」などのシナリオを考え出し、各国の関係者に働きかけた。
これには「演習は軍事活動」としていた米側の理解も得られ、米沿岸警備隊も加わることで海上保安庁が参加しやすい環境が整う結果となった。
(Next→)
http://www.sankei.co.jp/databox/n_korea/nkorea_61_1.htm
これは メッセージ 89816 (sofiansky2003 さん)への返信です.