うまい、でもずるい
投稿者: masa4618 投稿日時: 2003/09/23 16:19 投稿番号: [87952 / 232612]
09月23日付
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■小泉新体制――うまい、でもずるい
ひとことで言えば、総選挙シフトということだ。小泉首相が新しい党執行部と第2次改造内閣の顔ぶれを決めた。
二つの人事が象徴している。
意表を突き「小泉流」健在と思わせたのが、官房副長官だった安倍晋三氏の幹事長起用だ。盟友の山崎拓氏に代えての抜擢(ばってき)である。そもそもの発端は、青木参院幹事長が山崎氏の更迭を求めたことだった。
もうひとつが、竹中経済財政・金融相を兼務のまま留任させたことだ。抵抗勢力と手を組んでも改革路線は変えない、という総選挙に向けたアピールといってよい。
当選3回、閣僚経験もない安倍氏の起用は、当の自民党内をもあっと言わせた。「拉致問題」での北朝鮮に対する強い姿勢で国民に人気がある安倍氏を、自分と並ぶ総選挙の顔にしようというのである。確かに世間の注目度は高い。
安倍氏は穏やかな語り口とは裏腹に、防衛問題などでタカ派的発言が目立つ。総選挙ではどこまで持論を前面に押し出すことになるのか。民主党の菅代表や岡田幹事長は大いに舌戦を挑んでほしい。
一方で首相は政調会長に額賀福志郎氏をあてた。額賀氏は橋本派だが、青木氏と同様に総裁選では首相支持に回った。幹事長代理も青木氏に近い久間章生氏だ。
こうなると「小泉・青木派」とも言うべき新たな主流派の登場である。抵抗勢力との対決姿勢を強調することで人気をあおってきた首相だが、これからはしっかり手を結んで党運営にあたるらしい。
派閥への配慮も怠りない。組閣にあたっては、派閥の推薦は受けつけないと言っていたものの、ちゃんとバランスを考えた布陣となった。
抵抗勢力との握手ばかりが目立ってはよくないということか、首相が我を通したのが竹中氏留任だ。組閣後、首相も竹中氏も「改革の芽を大きな木に育てる」と改革路線の維持を言い立てている。
道路公団民営化を担う国土交通相に石原伸晃氏を横すべりさせたのも、首相の意志の表れではあろう。だが、すべては11月に想定される総選挙を乗り切ってからの話でしかない。
大事なのは、首相がこの陣容でいつまでに何をしようというのか、しっかりとした政権公約を打ち出すことだ。そのためにはまず、これまでの小泉改革の実績をきちんと総括することが欠かせない。
中身はあいまいなまま、新体制の「顔」だけで総選挙に臨むとすれば、それはずるい。首相が繰り返し唱える郵政3事業や道路公団の民営化ばかりでなく、経済の立て直し策やイラク問題をはじめ、明示すべきことはたくさんある。
民主党は政権公約案を示している。有権者が吟味できる公約を示しあい、論戦を戦わせてこその総選挙だ。それなしに新体制の是非は語れない。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
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■小泉新体制――うまい、でもずるい
ひとことで言えば、総選挙シフトということだ。小泉首相が新しい党執行部と第2次改造内閣の顔ぶれを決めた。
二つの人事が象徴している。
意表を突き「小泉流」健在と思わせたのが、官房副長官だった安倍晋三氏の幹事長起用だ。盟友の山崎拓氏に代えての抜擢(ばってき)である。そもそもの発端は、青木参院幹事長が山崎氏の更迭を求めたことだった。
もうひとつが、竹中経済財政・金融相を兼務のまま留任させたことだ。抵抗勢力と手を組んでも改革路線は変えない、という総選挙に向けたアピールといってよい。
当選3回、閣僚経験もない安倍氏の起用は、当の自民党内をもあっと言わせた。「拉致問題」での北朝鮮に対する強い姿勢で国民に人気がある安倍氏を、自分と並ぶ総選挙の顔にしようというのである。確かに世間の注目度は高い。
安倍氏は穏やかな語り口とは裏腹に、防衛問題などでタカ派的発言が目立つ。総選挙ではどこまで持論を前面に押し出すことになるのか。民主党の菅代表や岡田幹事長は大いに舌戦を挑んでほしい。
一方で首相は政調会長に額賀福志郎氏をあてた。額賀氏は橋本派だが、青木氏と同様に総裁選では首相支持に回った。幹事長代理も青木氏に近い久間章生氏だ。
こうなると「小泉・青木派」とも言うべき新たな主流派の登場である。抵抗勢力との対決姿勢を強調することで人気をあおってきた首相だが、これからはしっかり手を結んで党運営にあたるらしい。
派閥への配慮も怠りない。組閣にあたっては、派閥の推薦は受けつけないと言っていたものの、ちゃんとバランスを考えた布陣となった。
抵抗勢力との握手ばかりが目立ってはよくないということか、首相が我を通したのが竹中氏留任だ。組閣後、首相も竹中氏も「改革の芽を大きな木に育てる」と改革路線の維持を言い立てている。
道路公団民営化を担う国土交通相に石原伸晃氏を横すべりさせたのも、首相の意志の表れではあろう。だが、すべては11月に想定される総選挙を乗り切ってからの話でしかない。
大事なのは、首相がこの陣容でいつまでに何をしようというのか、しっかりとした政権公約を打ち出すことだ。そのためにはまず、これまでの小泉改革の実績をきちんと総括することが欠かせない。
中身はあいまいなまま、新体制の「顔」だけで総選挙に臨むとすれば、それはずるい。首相が繰り返し唱える郵政3事業や道路公団の民営化ばかりでなく、経済の立て直し策やイラク問題をはじめ、明示すべきことはたくさんある。
民主党は政権公約案を示している。有権者が吟味できる公約を示しあい、論戦を戦わせてこその総選挙だ。それなしに新体制の是非は語れない。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
これは メッセージ 1 (mitokoumon_2002 さん)への返信です.