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 空母は対中国の戦略兵器4

投稿者: inakamonodemisawa 投稿日時: 2003/09/01 00:03 投稿番号: [84635 / 232612]
日本が具体的に何をしなければならないかというと、中国の軍事的脅威からシーレーンを守るということだ。

  シーレーンを守ることで、船舶の運航機能と港湾の機能、そして重要航路の安全を確保でき、ひいては比較的容易に世界各地にいたる大量輸送のネットワークを構築で きる。しかし、このネットワークは外部からの障害も受けやすく、極めて脆弱である。しかも、シーレーン全体が壊れるのではなく、部分的に壊れただけでも国民に与える心 理的影響は大きい。イラン・イラク戦争のとき、シーレーンが一部破壊されたことによって、国内の物価が上昇したのが良い例だ。

  このシーレーンを阻害する要因として最悪な事態は、ある国ないしはある勢力が 、他国の海洋利用を拒否しようとして行う意図的な妨害だろう。今や、シーレーンを守 るということが、世界各国の共通の利益だ。

  これまで日本は、シーレーンの防衛ということに関しては、攻勢的任務を担っている米軍に基地を提供したり、アメリカから技術提供されたイージス艦によって、飛んでくるミサイルを祓い落とすなど、もっぱらディフェンシブな役割が主だった。しかし 、飛んでくるミサイルを打ち落とすだけではおのずと防衛能力に限界がある。現在、中 国はSuー27、Suー30といった最新鋭機を製造している。それらの戦闘機が次々にミサイルを撃ち込んだ場合、いくらイージス艦があるとはいっても十分に対抗できるわけではない。

  これまでは、アジア周辺の海域には、アメリカの強大な空母群が配備され、海上自衛隊は、アメリカの空母と行動をともにしてきた。

  しかし、冷戦終結でソ連の脅威がなくなるとともに、米空母の主力は中東などに配備され、アジアにおけるアメリカの空母の数が極端に減った。その結果、洋上における防空能力に欠陥が生じてきている。

  それをカバーするためには、攻撃してくる相手を迎え打つ能力を高めねばならない。それには邀撃機が必要になる。また、相手の攻撃機を送り出す母体を叩く必要もでてくる。そのためのプラットフォームとして、空母の導入を日本は視野に入れなければならないだろう。

  一概に空母の導入といっても、中国の場合で説明したように巨額の費用が必要になるうえ、さまざまな技術的問題が生じるはずだ。しかし、必要とあれば費用は捻出できるはずだし、例えばカタパルトのような技術的問題にしても解決する道はある。かつて、ソ連がバックファイアーという長距離爆撃機を開発し、極東に配備したことによって、日本の洋上防衛能力が極端に低下したときに、アメリカが日本にだけイージス戦闘システムを提供したことがある。このことを見ても、共通の脅威は何かということを ふまえて、日米間で密接な対話をもてばアメリカの技術協力は得られると思う。逆に、アメリカの協力なくしては、空母の導入などはできないと考えていいだろう。

  日本が空母を導入するとしたら、規模などの面を考え、フランスが開発したシャルル・ドゴールという空母がモデルとなるのではないだろうか。全長261・5m、基準排水量、3万6600トン、満載時の排水量が4万550トンで、カタパルトを備え 、ラフォールM戦闘攻撃機40機を搭載できる能力をもっている原子力空母だ。とはいっ ても、日本では航続距離などの面からも、原子力空母の必要はない。

  確かに、日本が空母を配備するとなると憲法論議を含めた国内世論はもちろん、周辺諸国にも拒否反応は必ず起こるだろう。しかし、ここで重要なのは、あくまでも、シーレーン防衛という観点から、ディフェンシブな日本独自の防衛システムを構築するということだ。アメリカの空母は陸上を攻撃する爆撃機などを搭載するものだが、日本の場合考えられるのは、邀撃機を搭載する空母だ。そのことを明確にしておけば、中国は別として、国内および周辺諸国の理解は得られるのではないか。



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