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ヘリ空と軽空母の違い(戦術的考察)1

投稿者: inakamonodemisawa 投稿日時: 2003/08/31 22:51 投稿番号: [84619 / 232612]
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/8536/army001214.htm

中期防に盛り込まれる「大型護衛艦」は戦後初の「空母」ではないか。もっと議論が必要だ。(編集委員・田岡俊次)

近く安全保障会議と閣議で決定されるはずの来年度から五年間の中期防衛力整備計画に、重要な計画が論議がないままひっそりと入っている。約一三、五〇〇トンの「大型護衛艦」二隻の建造計画だ。これは、装備や燃料を加えた満載排水量では二〇、〇〇〇トン近い事実上の「軽空母」導入となりそうだ。実際に予算化されるのは三、四年先だが、海上自衛隊が米海軍の「有能な助手」の地位から脱し、自己完結的な艦隊を目ざす姿勢の象徴とも見える。

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  二隻の「大型護衛艦」は二〇〇八年と二〇〇九年に退役する対潜ヘリコプター三機搭載の護衛艦「はるな」「ひえい」(約五、〇〇〇トン)の代わりの艦で、防衛庁は公式には「DDH(ヘリコプター搭載護衛艦)後継艦」と称している。DDは駆逐艦、Hはヘリコプターの略号だ。だが、全長三十メートル以上、五十五人を運べる超大型ヘリコプターMH53Eなど四機を同時に運用でき、十分な整備能力を持つこと、などの要求性能を満たすには、基準排水量が一三、五〇〇トン程度になるという。建造費は一隻約一千億円とみられる。

  原子力ではない通常推進の空母では、燃料などを満載した排水量は基準排水量より三〇%以上大きいから、満載排水量二〇、六〇〇トンの英国の軽空母インビンシブルに近いものになりそうだ。これは一九四二年のミッドウェー海戦で沈んだ旧日本海軍の空母「蒼龍」(基準排水量一五、九〇〇トン)とほぼ同じサイズだ。

  防衛庁は空母建造を巡る論議を避けるためか、艦首から艦尾までつながっている飛行甲板(全通甲板)にするのか、前後に二分するのかなど、「艦型は未定」と表向きには説明している。しかし、運用効率や発着艦の安全性で全通甲板が優れているのは明らかで、計画が認められるまでは艦型もあいまいにしておく作戦ともとれる。

  これをDD(駆逐艦)と言うのもこそくだ。一〇、〇〇〇トンを超す駆逐艦はこれまでなく、基準排水量一三、五〇〇トンの「駆逐艦」とは、かつて戦車を「特車」と呼んだのと似ている。

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  ロシア海軍の急激な衰退で、海上自衛隊は水上戦闘艦数や哨戒機数で世界第二の“海軍”となった。護衛艦五十五隻は米太平洋艦隊の五十八隻(うち空母五)に近く、英海軍の三十四隻(うち軽空母三)をはるかにしのぐ。だが海上戦力の主柱は空母と原潜で、空母の無い海上自衛隊は、いかに新鋭護衛艦をそろえても米海軍の有能な助手にすぎない。

  小型空母を持ち自己完結的な艦隊としたい、というのは海上自衛隊の中に三十年以上前からある根強い願望だ。八三年には約二〇、〇〇〇トン、垂直離着陸戦闘機「シーハリヤー」を約二十機搭載する軽空母建造を次の防衛力整備計画に入れる寸前になった。

  だが、米海軍はこれに激しく反発し「それよりはもっと護衛艦を造れ」と主張した。米海軍はソ連海軍に対抗するのに十分な空母があったし、駆逐艦などは不足していた。海上自衛隊が軽空母を持つことは専属の下請け企業が自立する構えを示すようなものだから、警戒心を抱いたのだろう。

  だが防衛庁・海上自衛隊はあきらめたわけではない。八八年四月にも参議院予算委員会で当時の瓦力防衛庁長官は「ICBM(大陸間弾道ミサイル)、戦略爆撃機、攻撃型空母を自衛隊が保有することは許されない」と答弁した。七〇年代まで米海軍は大型空母を「攻撃空母」、小型を「対潜空母」に分類していた。攻撃型空母は持てない、と言うのは「小型空母は持てる」という意味ととれる。

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