ROE(交戦規定)
投稿者: t2daisuki48 投稿日時: 2003/03/12 00:59 投稿番号: [55178 / 232612]
これが分かりやすい解説なので、貼り付けます。
交戦規則の検討開始の意味するもの
米コーエン国防長官の訪日にタイミングをあわせて、防衛庁がこれまで「タブー」としてきた交戦規則(ROE)について正式に研究 ・検討作業に入ることが明かにされた。
これは、3月17日付各紙が「防衛庁首脳」が16日に明かにしたとして報道したもの。17日に防衛庁長官が記者会見してこの旨を発表したそうだが、各紙はこれを報じなかった。
報道を総合すると、防衛庁内に防衛庁長官を長とする「運用に関 する検討会」(仮称)(「東京新聞」)を設置する。メンバーは内局から事務次官、防衛局長、運用局長、制服から統合幕僚会議議長、 陸・海・空各幕僚長で構成するという。
はっきりしないことのひとつは、この「検討会」で交戦規定を策定するのかどうかである。また、交戦規則のみならず、運用上必要 なデフコンなども策定するのかどうなのかである。長官の記者会見 と質疑応答の全文があきらかにならないので、いまのところ不明である。
ここで、「交戦規則」について解説しておく。これは英語の略語では「ROE」と表現する。正式には「ルールズ・オブ・エンゲージメント(rules of engagement)」である。
その内容は、アメリカの統合参謀本部が編纂した「国防総省軍事関連用語辞典」(三修社発行、1983年版)によれば、「所管の軍当局によって交付された指令で、軍が遭遇した他の軍隊との戦闘交戦を開始および(または)継続しようとする際の状況と制限につ いて叙述してある」と記されている。 わかりにくい表現だが、軍がどのような状況の時にどのような武器使用をしていいか、わるいかを規定した文書である。
サッチャー元英国首相は、「交戦規定とは、その範囲でなら軍部が自らの裁量 で作戦上の決定を下してよいという枠組みを、政治家が承認する手段である。それは、特定の軍事作戦の遂行目的を達成させるものでなければならない」と解説している。
したがって、作戦規定は単数の文書ではない。複数の状況に応じて作成される文書群である。
要するに、戦争を開始する、戦争開始のあとどのように交戦するかの基準を叙述したものである。
これまで、自衛隊がこの交戦規定を「タブー」にしてきたのは、 憲法で「戦争」を「放棄」したのだから、その「戦争」のソフトウェアの手段をつくるわけにはいかなかったからである。戦車や軍艦やのハードウェアはなんとか言い繕って、「整備」してきたが、戦争のソフトウェアは「タブー」のままであったのである。
新ガイドライン路線のもと、本格的に「戦争」に踏み込むにいたったがために、いよいよ、「タブー」を打ち破り、「戦争遂行可能な国家システム」の一環としての「交戦規則」の策定に手をつけるに至ったのである。
ソフトウェアは抽象的で、分かりにくい。だが、ハードウェアだけで戦争できないことは自明であろう。「ソフトの軍拡」が進みはじめているのである。
松尾 高志
2000.3.25記
この記事は平和委員会が発行する平和新聞(月3回発行)に掲載されています。
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交戦規則の検討開始の意味するもの
米コーエン国防長官の訪日にタイミングをあわせて、防衛庁がこれまで「タブー」としてきた交戦規則(ROE)について正式に研究 ・検討作業に入ることが明かにされた。
これは、3月17日付各紙が「防衛庁首脳」が16日に明かにしたとして報道したもの。17日に防衛庁長官が記者会見してこの旨を発表したそうだが、各紙はこれを報じなかった。
報道を総合すると、防衛庁内に防衛庁長官を長とする「運用に関 する検討会」(仮称)(「東京新聞」)を設置する。メンバーは内局から事務次官、防衛局長、運用局長、制服から統合幕僚会議議長、 陸・海・空各幕僚長で構成するという。
はっきりしないことのひとつは、この「検討会」で交戦規定を策定するのかどうかである。また、交戦規則のみならず、運用上必要 なデフコンなども策定するのかどうなのかである。長官の記者会見 と質疑応答の全文があきらかにならないので、いまのところ不明である。
ここで、「交戦規則」について解説しておく。これは英語の略語では「ROE」と表現する。正式には「ルールズ・オブ・エンゲージメント(rules of engagement)」である。
その内容は、アメリカの統合参謀本部が編纂した「国防総省軍事関連用語辞典」(三修社発行、1983年版)によれば、「所管の軍当局によって交付された指令で、軍が遭遇した他の軍隊との戦闘交戦を開始および(または)継続しようとする際の状況と制限につ いて叙述してある」と記されている。 わかりにくい表現だが、軍がどのような状況の時にどのような武器使用をしていいか、わるいかを規定した文書である。
サッチャー元英国首相は、「交戦規定とは、その範囲でなら軍部が自らの裁量 で作戦上の決定を下してよいという枠組みを、政治家が承認する手段である。それは、特定の軍事作戦の遂行目的を達成させるものでなければならない」と解説している。
したがって、作戦規定は単数の文書ではない。複数の状況に応じて作成される文書群である。
要するに、戦争を開始する、戦争開始のあとどのように交戦するかの基準を叙述したものである。
これまで、自衛隊がこの交戦規定を「タブー」にしてきたのは、 憲法で「戦争」を「放棄」したのだから、その「戦争」のソフトウェアの手段をつくるわけにはいかなかったからである。戦車や軍艦やのハードウェアはなんとか言い繕って、「整備」してきたが、戦争のソフトウェアは「タブー」のままであったのである。
新ガイドライン路線のもと、本格的に「戦争」に踏み込むにいたったがために、いよいよ、「タブー」を打ち破り、「戦争遂行可能な国家システム」の一環としての「交戦規則」の策定に手をつけるに至ったのである。
ソフトウェアは抽象的で、分かりにくい。だが、ハードウェアだけで戦争できないことは自明であろう。「ソフトの軍拡」が進みはじめているのである。
松尾 高志
2000.3.25記
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