北朝鮮崩壊のメカニズム4
投稿者: akitanonajikoto111 投稿日時: 2003/02/09 13:18 投稿番号: [48793 / 232612]
前項に付言して。人民軍の階級制度の特徴は、尉官,佐官,将官が普通ならば[ 少→中→大 ]の3段階のところを[ 少→中→上→大 ]の4段階であり、大将の上位,元帥の下位に他には見られない次帥という階級が設けられている点である。また式典の際に見られる、並み居る武官の上着の左側が勲章で埋め尽くされている現象もある( 旧ソ連にも似た傾向は見られたが、北鮮ほど酷くはなかった )< 笑 >。これらは、党に対する軍の忠誠を保つためには特権を分ち与えねばならないけれども、その原資が常に不足気味なので、昇進や叙勲で補おうとしている事が明らかだ。しかし将官は終身制のため( 少尉〜上尉35歳...上佐〜大佐55歳の階級停年があり、これに達すると除隊する )、ポストの遣り繰りが上の方で滞ってしまい、致し方なく勲章を濫発したところが、上着の左側が勲章で埋まってしまったという図であろう。
しかも人民軍では、戦闘訓練や軍事教育よりも教条的に過ぎる政治学習に多くの時間と労力が割かれている。つまり、指示されなければ何ひとつできない木偶の坊になっても構わないから、軍隊としての精強さより党の忠良な下僕たる事を求められている訳だ。単調な繰り返しに陥りがちの政治学習に兵士が熱意を抱けるはずもなく、内心ではひたすら退屈に堪え,外面では熱心そうな振りをする、不良分子として断罪されるのが怖いからだ。もちろん、これでは党に対する真の忠誠心が育つはずもない。もはや現代戦に対応し得ない古色蒼然たる兵器体系を擱( お )いてさえ、このような人民軍や特殊戦部隊の在り方が実戦に有利とはお世辞にも云えまい。
人民軍の後備役( 予備役期間が終了した者は後備役に編入される )は労農赤衛隊や地方軍に編制されており、これは北鮮の軍事政策の基本である四大軍事路線の1つ『全人民の武装化』に沿った施策には違いない。しかし戦時、特に北鮮側に不利な形勢になった折、人民の家族から男性を分離して管理監督する事によって、人民が韓国に逃亡しないようにする目的もあると考えられる。
見ての通り、北鮮は軍国主義的な国家である。これは確かであり、韓国を短期間で制圧可能な情勢が訪れれば( 当面その見込みは皆無だが ),或いは北鮮が破綻して窮状を打開する方策を他に見いだせなければ、南侵や核,生物,化学兵器による脅迫に打って出る可能性が無いとは云えまい。しかし、「南朝鮮の解放こそ、労働党と人民軍に課せられた究極の使命」とするプロパガンダを間に受けるのも大人げなかろう。端的には北鮮とは、特権階級存続=労働党独裁を正当化するために全てが組み上げられた国家なのだ。何の事はない...
①党が人民を支配するには、軍の忠誠が必要→②軍の忠誠を保つには、軍幹部や家族に特権を与え続けなければならない→③軍に特権を与え続けるには、軍の肥大が避けられない→④軍の肥大を正当化するには、韓国に対する好戦的な姿勢を崩せない→⑤好戦的な姿勢を崩さないためには、「南朝鮮の解放こそ究極の使命」を金科玉条にしなければならない→⑥それを正当化し首領や党や軍に権威付けするため、抗日戦史を捏造し主体思想をデッチ上げる必要があった
...だけの話である。とはいえ、こうした北鮮の仕組を造り上げた金日成は、やはり偉大な人物( ないし稀代の大悪党 )と評する可きであろう。
さりながら北鮮は長続きしないであろう、2年3年でどうこう成るものでないにせよ、永続は不可能。なぜなら、特権階級が漸次肥大しつつあるのに人民の疲弊が年々深刻になっており、いずれ人民が党と軍を支えきれなくなる限界が訪れるに違いない。
了< 2002-1-16 >
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E-mail to デイヴ.N.藤林;
以上の方の論文です
しかも人民軍では、戦闘訓練や軍事教育よりも教条的に過ぎる政治学習に多くの時間と労力が割かれている。つまり、指示されなければ何ひとつできない木偶の坊になっても構わないから、軍隊としての精強さより党の忠良な下僕たる事を求められている訳だ。単調な繰り返しに陥りがちの政治学習に兵士が熱意を抱けるはずもなく、内心ではひたすら退屈に堪え,外面では熱心そうな振りをする、不良分子として断罪されるのが怖いからだ。もちろん、これでは党に対する真の忠誠心が育つはずもない。もはや現代戦に対応し得ない古色蒼然たる兵器体系を擱( お )いてさえ、このような人民軍や特殊戦部隊の在り方が実戦に有利とはお世辞にも云えまい。
人民軍の後備役( 予備役期間が終了した者は後備役に編入される )は労農赤衛隊や地方軍に編制されており、これは北鮮の軍事政策の基本である四大軍事路線の1つ『全人民の武装化』に沿った施策には違いない。しかし戦時、特に北鮮側に不利な形勢になった折、人民の家族から男性を分離して管理監督する事によって、人民が韓国に逃亡しないようにする目的もあると考えられる。
見ての通り、北鮮は軍国主義的な国家である。これは確かであり、韓国を短期間で制圧可能な情勢が訪れれば( 当面その見込みは皆無だが ),或いは北鮮が破綻して窮状を打開する方策を他に見いだせなければ、南侵や核,生物,化学兵器による脅迫に打って出る可能性が無いとは云えまい。しかし、「南朝鮮の解放こそ、労働党と人民軍に課せられた究極の使命」とするプロパガンダを間に受けるのも大人げなかろう。端的には北鮮とは、特権階級存続=労働党独裁を正当化するために全てが組み上げられた国家なのだ。何の事はない...
①党が人民を支配するには、軍の忠誠が必要→②軍の忠誠を保つには、軍幹部や家族に特権を与え続けなければならない→③軍に特権を与え続けるには、軍の肥大が避けられない→④軍の肥大を正当化するには、韓国に対する好戦的な姿勢を崩せない→⑤好戦的な姿勢を崩さないためには、「南朝鮮の解放こそ究極の使命」を金科玉条にしなければならない→⑥それを正当化し首領や党や軍に権威付けするため、抗日戦史を捏造し主体思想をデッチ上げる必要があった
...だけの話である。とはいえ、こうした北鮮の仕組を造り上げた金日成は、やはり偉大な人物( ないし稀代の大悪党 )と評する可きであろう。
さりながら北鮮は長続きしないであろう、2年3年でどうこう成るものでないにせよ、永続は不可能。なぜなら、特権階級が漸次肥大しつつあるのに人民の疲弊が年々深刻になっており、いずれ人民が党と軍を支えきれなくなる限界が訪れるに違いない。
了< 2002-1-16 >
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以上の方の論文です
これは メッセージ 48791 (akitanoonajikoto111 さん)への返信です.