喉元過ぎても忘れてはならないこと(下)
投稿者: wesleysneijder_2011 投稿日時: 2010/12/25 11:18 投稿番号: [232191 / 232612]
ただ、日米間の貿易実態をフェアにみると、日本側のシステムにおかしなものが多かったのも確かである。外国からの輸入、外国企業の進出を想定せずにできあがっていたシステムが少なくなかった。そこでアメリカから開放を要求されると、百の要求を五十に値切ろう、といった具合の対応が往々にして続くことになった。
そうやってアメリカの要求を一つ一つしのぎ、何とか制裁を回避していく。アメリカは市場開放を勝ち取った、と勝利宣言をする。ところがアメリカの対日貿易赤字はいっこうに減らない。それはそうだ。巨額の貿易赤字を前に、牛肉やオレンジが輸入自由化されたところで、貿易不均衡が目に見えて改善するはずもなかったのだ。
「日本異質論」から構造協議へ
いらだつアメリカから、次に出てきたのが「日本異質論」である。つまり、牛肉や半導体など、個別の分野で日本の市場開放を求めたところで、全体として対日赤字は縮小しない。その理由は、日本がもともと異質な国だからであり、だとすれば日本の社会そのもの、日本の構造そのものを変えなくてはいけない、というのが日本異質論の主旨だった。
1989年、こうして日米構造協議がはじまった。アメリカ側の主張をまとめると、日本側が抱えている問題点は、次のようなものであった。
①貯蓄・投資パターン
日本は貯蓄が多すぎ、投資が少ない。そのため、下水道や公園など社会資本が不足している。このパターンを変えないと、いつまでたっても日本の黒字体質は変わらない。
「貯蓄が過剰なせいで、経常収支が大幅な黒字になる」「下水道の整備率が低く、公園のスペースも狭い」「だから、公共投資を増やせ」―――これでは経済交渉でなはく内政干渉ではないのか、首をかしげるような指摘の挙句、「したがって日本は、公共投資をGDP比で10%とすべし」と強硬に要求してきたのだ。
さしもの大蔵省も、拘束力を伴う財政支出の数値目標に対しては抵抗したが、日本政府は「今後10年間で430兆円」という莫大な財政出動を約束させられた。当時の日本の財政状況はまだ健全だったが、その後、坂道を転がり落ちるように財政赤字が膨らんでいくきっかけとなってしまった。
②土地利用
土地利用が制約されていることが、社会資本不足の一因になっている。もっと自由にすべきで、農地の宅地並み課税などは喫緊の課題である。
③流通
流通における構造的障壁が、外国製品の市場参入を阻んでいる。大型店舗を開店するのに、10年以上もかかるようなシステムはおかしい。大規模小売店舗法(略称;大店法)を廃止すべきだ。
④価格メカニズム
日本製のカメラが日本よりニューヨークで買うほうが安いのは、日本の価格メカニズムに問題があるからだ。
⑤排他的取引慣行
日本国内の企業間取引はきわめて排他的で、自由競争を阻害し、外国からの参入を難しくしている。こうした慣行をあらためるべきである。
⑥系列
⑤に関連して、「系列」が新規参入を難しくする。こうした構造的障壁を改善しないと、日本の黒字体質は変わらない。
以上、六項目の要求を掲げて、日本に構造改革を迫ってきた。
いずれもが日本の社会構造に深く根ざしたものであり、なぜアメリカとの貿易交渉の議題に取り上げられなければならないのか、強い違和感を持ったものもあった。
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以上で引用は終わりですが、振り返ると
かつては日本は米国に軍事力で敗北。
ついに十年前は貿易摩擦を口実に日本の社会に対していちゃもんをつけられ、挙句のはてに今日苦しんでいる財政問題も米国の要求。他にも金融自由化をすれば外資がカクヤスで日本の金融機関を買い取り。
話はもっと飛躍しますが、情けなくなるのは、・・・、憲法が未整備だからと言い訳していまだに米軍に依存してしまう情けない植民地根性から、保守の側こそが抜けきれていない状況です。
日米同盟というのは、なんですかね。自分には同盟=相手とイコールの立場には立っていないと思うのですが。
一日も早く、右も左も米国依存症から立ち直って欲しいと願う今日この頃です。
そうやってアメリカの要求を一つ一つしのぎ、何とか制裁を回避していく。アメリカは市場開放を勝ち取った、と勝利宣言をする。ところがアメリカの対日貿易赤字はいっこうに減らない。それはそうだ。巨額の貿易赤字を前に、牛肉やオレンジが輸入自由化されたところで、貿易不均衡が目に見えて改善するはずもなかったのだ。
「日本異質論」から構造協議へ
いらだつアメリカから、次に出てきたのが「日本異質論」である。つまり、牛肉や半導体など、個別の分野で日本の市場開放を求めたところで、全体として対日赤字は縮小しない。その理由は、日本がもともと異質な国だからであり、だとすれば日本の社会そのもの、日本の構造そのものを変えなくてはいけない、というのが日本異質論の主旨だった。
1989年、こうして日米構造協議がはじまった。アメリカ側の主張をまとめると、日本側が抱えている問題点は、次のようなものであった。
①貯蓄・投資パターン
日本は貯蓄が多すぎ、投資が少ない。そのため、下水道や公園など社会資本が不足している。このパターンを変えないと、いつまでたっても日本の黒字体質は変わらない。
「貯蓄が過剰なせいで、経常収支が大幅な黒字になる」「下水道の整備率が低く、公園のスペースも狭い」「だから、公共投資を増やせ」―――これでは経済交渉でなはく内政干渉ではないのか、首をかしげるような指摘の挙句、「したがって日本は、公共投資をGDP比で10%とすべし」と強硬に要求してきたのだ。
さしもの大蔵省も、拘束力を伴う財政支出の数値目標に対しては抵抗したが、日本政府は「今後10年間で430兆円」という莫大な財政出動を約束させられた。当時の日本の財政状況はまだ健全だったが、その後、坂道を転がり落ちるように財政赤字が膨らんでいくきっかけとなってしまった。
②土地利用
土地利用が制約されていることが、社会資本不足の一因になっている。もっと自由にすべきで、農地の宅地並み課税などは喫緊の課題である。
③流通
流通における構造的障壁が、外国製品の市場参入を阻んでいる。大型店舗を開店するのに、10年以上もかかるようなシステムはおかしい。大規模小売店舗法(略称;大店法)を廃止すべきだ。
④価格メカニズム
日本製のカメラが日本よりニューヨークで買うほうが安いのは、日本の価格メカニズムに問題があるからだ。
⑤排他的取引慣行
日本国内の企業間取引はきわめて排他的で、自由競争を阻害し、外国からの参入を難しくしている。こうした慣行をあらためるべきである。
⑥系列
⑤に関連して、「系列」が新規参入を難しくする。こうした構造的障壁を改善しないと、日本の黒字体質は変わらない。
以上、六項目の要求を掲げて、日本に構造改革を迫ってきた。
いずれもが日本の社会構造に深く根ざしたものであり、なぜアメリカとの貿易交渉の議題に取り上げられなければならないのか、強い違和感を持ったものもあった。
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以上で引用は終わりですが、振り返ると
かつては日本は米国に軍事力で敗北。
ついに十年前は貿易摩擦を口実に日本の社会に対していちゃもんをつけられ、挙句のはてに今日苦しんでいる財政問題も米国の要求。他にも金融自由化をすれば外資がカクヤスで日本の金融機関を買い取り。
話はもっと飛躍しますが、情けなくなるのは、・・・、憲法が未整備だからと言い訳していまだに米軍に依存してしまう情けない植民地根性から、保守の側こそが抜けきれていない状況です。
日米同盟というのは、なんですかね。自分には同盟=相手とイコールの立場には立っていないと思うのですが。
一日も早く、右も左も米国依存症から立ち直って欲しいと願う今日この頃です。
これは メッセージ 232190 (wesleysneijder_2011 さん)への返信です.