「硫黄島からの手紙」 (米)
投稿者: shinzerosen01 投稿日時: 2006/12/11 00:52 投稿番号: [229919 / 232612]
「硫黄島からの手紙」 (米)
個をのみこむ不条理
指揮官の栗林中将(渡辺謙)は、硫黄島の特性を生かした防衛戦術を編み出し、米軍に対抗する
昭和戦争末期の硫黄島の戦いを題材に、クリント・イーストウッド監督が手がけた2部作の第2作。同島に日本の男たちが残した膨大な数の手紙。それが発掘されるところから、物語は始まる。
彼らは何を思って戦い、何を手紙に託したのか。時はさかのぼる。
戦況が悪化する中、兵士の西郷(二宮和也)は、理不尽な軍の有り様に絶望しかけていた。しかし、新たな指揮官として着任した栗林忠道・陸軍中将(渡辺謙)が淡い希望をもたらす。栗林の方針は型破りだが、合理的。名誉の死より1日でも長く生き延びて戦え、という立場だった。栗林への共感と反発が混在する中、米軍上陸の日が訪れる。
米側の視点からの第1作「父親たちの星条旗」では正体知れぬ敵だった日本兵たちは、視点を反転させたこの第2作で人間の顔を獲得する。そして浮かび上がるのは、個をのみこんでいく戦争の不条理。敵味方を超えて、それを描いた点だけとっても、この2部作の意義は大きい。渡辺はもちろん二宮ら若手俳優も豊かな役作りで貢献している。
細かい描写には異議を唱える向きもあるだろう。だが、今、日本人の戦争体験を広く発信できる力を持っていたのは、米国人のイーストウッドだった。そこについても私たちは、考えをめぐらすべきだろう。2時間21分。丸の内ピカデリーなど。(恩田泰子)
(2006年12月8日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/review/20061208et0a.htm?from=os1私は2部とも見ましたが、日本側から描いた本編がやはりおもしろかった。西中佐のキャスティングがこの映画で重要なポイントだと思いましたが、中佐は今でも心あるアメリカ人の記憶にあるのだろうか。
クリントイーストウッドのように、敬愛の気持ちをこめて硫黄島の兵士を描く事が、いつになったら、日本人の監督によって出来るだろうかと思います。
彼が栗林中将や西中佐、そしてこの島で果てた二万を超える兵士に共感と敬意が無ければこれほど深く描く事はできなかっただろう(観客には還暦まじかと思われる子に連れられた老夫婦が見られた。また上映中は鼻をすする音が絶えなかった)。批評家風に言えば、彼のヒューマニズムは民族を超えるまでに深まったと言えるでしょうかね。
9日に放送されたテレビの特集番組も見ましたが、市丸少将が書かれた「ルーズベルトにあたうる書」がミネアポリスの文書館に丁寧に保存されている事を知った。
少将が書かれた内容はそのまま今のアメリカに当てはまる。だからテレビで内容は朗読されなかったし、映画でも取り上げられなかった。アメリカの体制の根幹に関わる批判はアメリカでも日本でもタブーなんですね。
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