小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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Re: 朝生−青山VS

投稿者: komash0427 投稿日時: 2006/11/11 22:38 投稿番号: [229758 / 232612]
米情報機関が高濃縮ウラン計画(HEU)の情報をホワイトハウスへ俎上したのは02年8月頃と指摘しています。この年の夏にケリー国務次官補の訪朝を計画していたのですが、この訪朝の目的は、HEUの情報を北朝鮮に突きつけることではなく、ブッシュ政権発足後の最初の高官訪朝であり、「友好関係」礎を築くためのものでした。しかし6月初め黄海海上で北朝鮮の軍艦が銃撃をする事件が起きて取りやめになりました。
そして10月3日にケリー氏が訪朝するわけですが、ここでHEUを北に糺し、一気に第二次核危機へ突入し、紆余曲折を経て、今日に至ります。

日本国内的には拉致事件をめぐる世論、そして国際環境としては核問題が、小泉氏と田中氏が練りに練った日朝国交樹立計画が頓挫します。


米国のホワイトハウス、国務省、国防総省の政府高官のインタビューも面白いです。
大統領やパウエル国務長官、ライス補佐官、ラムズフェルド国防長官、チェイニー副大統領、ボルトン国務次官らがどんな対北朝鮮外交をしようとしていたのか、その人間模様やアプローチ方法を単純化して記述しています。わかりやすさという点では参考になります。

つい先日来日したロバート・ジョセフ国務次官の考えも紹介されています。


これは評論家の誰しもが指摘しているのですがブッシュ政権の北朝鮮外交は「ABC外交」。
「Anything But Clinton」、つまり「クリントンがやったこと以外なら何でもやる」という一種イデオロギーの様相を呈した外交政策です。突き詰めていくと「何もしない」ということになろうかと。

同情する面は多々あります。「米朝枠組み合意」により軽水炉を(日韓の資金)で提供し、米国も重油を年間50万トン供与。にもかかわらず、裏で秘密裏に核開発をするわ、物資の供与で浮いた金でミサイル開発をするわ、自国民を飢餓でしに追いやるわと、北朝鮮と交渉をしたり、外交関係をもったとしてもなんらいいことはないわけですから。

それゆえ、ラムズフェルド氏、チェイニー副大統領ら新保守主義派の重鎮たちは、外交技術によって国に奉仕する立場である国務省、特に北朝鮮関係のスタッフに対して、陰に陽に「嫌がらせ」をして北朝鮮と接触することや協議することを妨害します。一番の被害者は、ジェームズ・ケリー国務次官補、アーミテージ国務副長官、さらには国家安全保障会議(NSC)のマイケル・グリーンアジア上級部長ら、知日派や、北東アジア外交のプロたちになります。

彼ら、新保守主義派からすると北朝鮮と接触するなど持っての外、ということになるわけですが、肝心の対案を示しているかというとそうでもない。軍事攻撃など論外、関心はイラクということになるわけで、結果的に彼らの言い分を受け入れると北朝鮮など「放置」しておけ、ということになります。

ここに国務省VS副大統領・国防総省という対立の図式になります。

さらに国務省内部にも北朝鮮の核を巡り対立があります。
これもよく指摘されていることですが「地域専門家」VS「核不拡散専門家」。

地域専門家は北朝鮮に知悉し、対北朝鮮交渉戦術を身に着けているという自負があります。そのテクニックを持って、時には北朝鮮の主張に耳を傾け、必要であれば米国も譲歩し、北朝鮮の核開発を断念させるための努力をします。

それに対してボルトン氏やロバート・ジョセフ氏らは対ソ核管理・軍縮問題のベテラン。彼らからすると、グローバルな視点で北朝鮮の核放棄を求めます。
北朝鮮という特異な国、指導者を考慮にはいれず、いわば正論で核放棄を求める、ということになるのでしょう。

ちなみに、94年の米朝枠組み合意の米側代表団である、ロバート・ガルーチ氏は「核不拡散専門家」です。

核不拡散専門家の立ち位置は新保守主義派と近いということです。


このように、対北朝鮮政策をめぐっては米政権内部では大きく見解が分かれ、対立し(激しい対立があったそうです)いずれの立場が米国を代表して強大な力で北朝鮮との交渉・協議に臨むということにならなかったことが、ブッシュ政権の対北朝鮮外交は「何もない」と揶揄された大きな要因だったようです。


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