北朝鮮を巡る米中の合従連衡―Ⅱ
投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/09/30 23:12 投稿番号: [218389 / 232612]
きっかけとなったのは、2002年2月ブッシュ大統領の中国訪問である。この訪中が注目されたのは、ブッシュ大統領の北京到着の日が30年前にニクソン大統領(当時)が初めて中国の土を踏んだ日と同じ2月23日に設定されていたからだ。訪問日に隠されたメッセージは「戦略的共同行動」の提案だった。30年前に米中両国の指導者の間で交わされた国際的な戦略協議を行う意思があるとのホワイトハウスの意向がこの日程に込められていた。中国政府もこのチャンスを歓迎した。このように米中間ではすでに対立と和解が常態となっている。
この2月の会談だが、ブッシュ大統領と江沢民国家主席の間で交わされた話し合いの中で、米国は北朝鮮の核を名指しで批判しているものの、中国は北朝鮮の核には言及していない。国際テロリズムに反対するとは言うものの、中国にとっては新疆ウイグル自治区など分離独立を図るイスラム集団を指すにとどまっている。だが、ブッシュ政権はその後も国際テロリズムに対する共同の戦いを中国に説き続ける。国際テロリズムとは大統領のいう『悪の枢軸』、即ちイラク、イラン、そして北朝鮮のことである。
米中両国の間で反テロ共同闘争が北朝鮮の核保有に反対することが互いに確認されたのは、ブッシュ訪中のほぼ半年後、10月の江沢民国家主席の米国訪問からである(以後、米中両国の最高指導者の間で常に「北朝鮮の核保有に反対」が確約されるようになる。江沢民から胡錦濤に最高指導者が変わった今も事情は変わらない)。
テキサスのクロフォードにあるブッシュ大統領の私邸で会談は行われ、その後の記者会見の席で、江沢民主席は「北朝鮮の核保有に反対だ」と異例の強い警告を発し、他方、ブッシュ大統領も「中米関係の最大の障害」と中国政府が強調する台湾問題について、「独立に賛成しない」と明言した。
ワシントンと北京の最高指導者が北の核と台湾の独立に反対する。これは30年前にニクソン、キッシンジャーら米国政治家と周恩来ら中国首脳との間で交わされた「密約」の復活とも言えるものだった。
1971年の10月に実現したキッシンジャー大統領補佐官と周恩来首相との会談で、ソ連の覇権主義に両国がどう対抗してゆくのかが話し合われただけではなく、日本の経済台頭と将来の軍事的自立化の可能性、それに台湾の独立問題や朝鮮半島情勢が語り合われたことがすでに明らかになっている。
朝鮮半島について最近、韓国の連合ニュースの報道などで、2人の間で次のような話しが行われていたことが判明している。
ニクソン 副大統領だった53年に李承晩大統領にアメリカは北進に賛成しないし、韓国が単独で北進に固執したらこれを助けないというアイゼンハワー大統領の意思を伝えると、李大統領は涙を流したことを覚えている。朝鮮人たちは南と北のどちらも感性的に衝撃的な民族だ。
米国と中国と2つの間で朝鮮半島が紛争の現場になったら、愚かで途方もないことになる。絶対に同じようなことがまた起こらないようにしなければならないし、周恩来総理が私とこれを阻むことができるようにお互い努力していると思う。
これを受けて、周恩来は簡単に「問題は韓国と北朝鮮がお互いに接触するようにすることだ」と答えている。
会談では再び朝鮮で戦火を起させないこと、そのために対話を促進すること、そして南北朝鮮の間の「愚かな」戦争を米中がコントロールする必要性があると確認された。米中による朝鮮半島の共同管理と言ってもいい。
この年の4月、歴史的な韓国と北朝鮮の間で南北赤十字会談が実現した。お互いの接触が始まったのである。1975年には金日成主席が訪中、北ベトナムによるサイゴン陥落を受けて、韓国の有事には南侵も辞せずとの冒険主義的な発言を行ったが、訒小平副首相(総参謀部長兼任)らは激しく反対し、南部侵攻を許さなかった。
(つづく)
この2月の会談だが、ブッシュ大統領と江沢民国家主席の間で交わされた話し合いの中で、米国は北朝鮮の核を名指しで批判しているものの、中国は北朝鮮の核には言及していない。国際テロリズムに反対するとは言うものの、中国にとっては新疆ウイグル自治区など分離独立を図るイスラム集団を指すにとどまっている。だが、ブッシュ政権はその後も国際テロリズムに対する共同の戦いを中国に説き続ける。国際テロリズムとは大統領のいう『悪の枢軸』、即ちイラク、イラン、そして北朝鮮のことである。
米中両国の間で反テロ共同闘争が北朝鮮の核保有に反対することが互いに確認されたのは、ブッシュ訪中のほぼ半年後、10月の江沢民国家主席の米国訪問からである(以後、米中両国の最高指導者の間で常に「北朝鮮の核保有に反対」が確約されるようになる。江沢民から胡錦濤に最高指導者が変わった今も事情は変わらない)。
テキサスのクロフォードにあるブッシュ大統領の私邸で会談は行われ、その後の記者会見の席で、江沢民主席は「北朝鮮の核保有に反対だ」と異例の強い警告を発し、他方、ブッシュ大統領も「中米関係の最大の障害」と中国政府が強調する台湾問題について、「独立に賛成しない」と明言した。
ワシントンと北京の最高指導者が北の核と台湾の独立に反対する。これは30年前にニクソン、キッシンジャーら米国政治家と周恩来ら中国首脳との間で交わされた「密約」の復活とも言えるものだった。
1971年の10月に実現したキッシンジャー大統領補佐官と周恩来首相との会談で、ソ連の覇権主義に両国がどう対抗してゆくのかが話し合われただけではなく、日本の経済台頭と将来の軍事的自立化の可能性、それに台湾の独立問題や朝鮮半島情勢が語り合われたことがすでに明らかになっている。
朝鮮半島について最近、韓国の連合ニュースの報道などで、2人の間で次のような話しが行われていたことが判明している。
ニクソン 副大統領だった53年に李承晩大統領にアメリカは北進に賛成しないし、韓国が単独で北進に固執したらこれを助けないというアイゼンハワー大統領の意思を伝えると、李大統領は涙を流したことを覚えている。朝鮮人たちは南と北のどちらも感性的に衝撃的な民族だ。
米国と中国と2つの間で朝鮮半島が紛争の現場になったら、愚かで途方もないことになる。絶対に同じようなことがまた起こらないようにしなければならないし、周恩来総理が私とこれを阻むことができるようにお互い努力していると思う。
これを受けて、周恩来は簡単に「問題は韓国と北朝鮮がお互いに接触するようにすることだ」と答えている。
会談では再び朝鮮で戦火を起させないこと、そのために対話を促進すること、そして南北朝鮮の間の「愚かな」戦争を米中がコントロールする必要性があると確認された。米中による朝鮮半島の共同管理と言ってもいい。
この年の4月、歴史的な韓国と北朝鮮の間で南北赤十字会談が実現した。お互いの接触が始まったのである。1975年には金日成主席が訪中、北ベトナムによるサイゴン陥落を受けて、韓国の有事には南侵も辞せずとの冒険主義的な発言を行ったが、訒小平副首相(総参謀部長兼任)らは激しく反対し、南部侵攻を許さなかった。
(つづく)
これは メッセージ 218385 (komash0427 さん)への返信です.