小泉首相の訪朝と課題について☆☆☆☆☆

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小泉外交_15

投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/08/28 20:33 投稿番号: [213423 / 232612]
  再訪朝、世論対策と連動

  小泉首相には、再訪朝で拉致被害者家族の帰国を実現し、7月の参院選にも好影響を与えたい、との思惑があった。だが再訪朝の結果は、国内で待つ家族たちを満足させるものではなかった。

  「全部、マスコミにオープンにしてくれ」

  5月22日よる、平壌から東京に帰る政府専用機内、小泉は、この日深夜に予定していた拉致被害者や家族らの説明会の「全面公開」を指示した。

  政府関係者は小泉の真意をいぶかった。逢沢一郎外務副大臣は羽田空港で、家族側の険しい雰囲気を伝えたが、小泉は意に介さなかった。

  「それはそうだろうなあ。納得しないだろうが、自分が話し、収めるしかない。逃げも隠れもしないからテレビカメラを入れろ」

  午後10時過ぎ、都内のホテルで行われた説明会では、安否不明者の家族から厳しい声が噴出した。

  「一番悪い結果が出た。拉致問題の解決より日朝平壌宣言の履行に重点が置かれている」
  「金正日に2回もだまされ、総理にはプライドがあるのか」

  この場面はテレビ中継され、何度も放映された。

  公安調査庁も日朝首脳会談について、辛口の評価を首相官邸に報告した。

  「北朝鮮は5人を帰国させるという最小の支出で、食糧支援という予想以上の収入を得た。金総書記は会談前は緊張していたが、『日本は交渉しやすい相手だ』と感じているようだった」

  ところが、世論の受け止め方は違った。世論調査では、再訪朝を評価する声が多数を占めた。読売新聞社の直後の調査では、「評価する」が63%で、「評価しない」の33%を大きく上回っていた。内閣の支持率も59%と高水準を維持した。

  なぜ評価されたのか。
  外務省幹部は語る。
  「蓮池さん、地村さん一家の再開が報道され、『やっぱり良かった』とのムード醸成された。首相が一人で家族らの批判に耐える姿も同情を呼んだ。首相がそこまで計算していたなら、並大抵の感覚ではない」

  小泉は訪朝の2日後の政府・与党連絡会議で、「行って良かった。時間がたてば国民も冷静な評価をしてくれるだろう」と強調した。

  小泉側が世論を気にする姿勢は、再訪朝の発表のタイミングにもうかがえた。

  再訪朝が発表された5月24日。その日午後、2つの大きな出来事があった。小沢一郎・民主党代表代行の代表就任要請の受諾と、小泉の国民年金未加入歴の公表である。

  民主党からは、「新代表のニュースと自分の不祥事を目立たせないため、意図的に再訪朝をぶつけた」と怒りの声が上がった。

  小泉自身は同日の公明党の神崎代表との党首会談で、こう弁明していた。

  「再訪朝は今朝、決まりました。決して、今日という日に合わせた訳ではない。本当です」

  小泉の場合は、歴代首相と比べても「外交と世論」がひときわ深く結びついている。

  (敬称略、肩書きは当時)
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