「金王朝を崩壊に追いつめる②
投稿者: komash0427 投稿日時: 2005/07/03 07:48 投稿番号: [207463 / 232612]
「太陽政策」推進派の楽観論
90年代の中頃、ソウルの対北朝鮮政策は根本的に変わった。韓国の新たな戦略は、北朝鮮体制の崩壊を食い止めるか、あるいは少なくとも崩壊時期を引き延ばすという願望に基づいていた。いわゆる「太陽政策」は、まさにそうした課題に沿って導き出された選択で、ソウルは現在その政策に基づいて対平壌関係を築いている。
「太陽政策」の根底には、「北朝鮮指導部は、共産主義の中国やヴェトナムで上手く進められた改革と同様の改革を始めるだろう」という期待がある。「太陽政策」推進派は市場経済の導入と外国投資の誘致で、究極的には北朝鮮の一般住民の生活水準が向上するものと予想する。その場合、北朝鮮の安い労働力に関心を持ち、北朝鮮に施設を建設したいと思っている韓国の各企業も大きな役割を果たす(ソウルではそれを期待している)。結果的に北と南の経済格差は次第に縮まり、統一が韓国にとって余りコストが高くならないものになる。統一の全過程には数十年を要し、その間北と南は2つの独立国家として並存することが想定される。
まあ、立派な想定図だ――少なくともソウルにとっては(北の政治犯収容所にいる20万の人々は、その点では意見が違うかもしれないが)。
そうした予想は現在のソウルではきわめて当たり前のものである。しかしそれは不確かな前提に基づいている。「太陽政策」推進派は、改革過程でも現在の北の体制が、社会全体を掌握したままでいられると見ている。もちろん彼らも平壌で何らかの変か――毛沢東死後の中国に起こった変化に似たもの――が起こるという可能性は否定しない。現在の「金王朝」がライバル――例えば北朝鮮の軍人――によって権力の座から追放され、軍が新しい体制を樹立するという可能性も否定しない。しかし、にもかかわらず、彼らは暗に、北朝鮮国家が中国型の改革を行ない、しかも独立国家として存続できると想定している。だが、本当は、まさにそのことこそを、疑うべきだ。
中国・ヴェトナムと北朝鮮との間には大きな相違がある。その相違とは、「もうひとつの朝鮮」、つまり豊かで民主主義的な南が存在するということである。ヴェトナムでも中国でも、改革政府はそのようなものとかかわりを持たずに済んだ(台湾は、北京にとって変わる選択肢としてまともに受け取るには小さすぎるし、南ヴェトナムは1975年にすでに存在しなくなっていた)。
さらに、南北間の経済格差はかつて東ドイツと西ドイツの間にあった格差よりはるかに大きい。南の国内総生産(GDP)は、人口一人あたり約1万2千米ドルなのに対して、北では――様々な算定があるが――その指数は500米ドルから1100米ドルである。南では肥満が医学上の問題になっているのに、北では毎日白米を食べられるということが金持ちの証拠にされている。韓国は自動車生産で世界第5位であり、普及率も4人に1台である。ところが北では、平均的な市民の自家用自動車の入手率は、平均的なアメリカ人の自家用ジェット機のそれよりも低い。韓国はインターネット利用では世界一であるのに、北では電話局は主要都市にしかなく、自宅電話にいたっては中級・上級役人の希少特権となっている。
(つづく)
90年代の中頃、ソウルの対北朝鮮政策は根本的に変わった。韓国の新たな戦略は、北朝鮮体制の崩壊を食い止めるか、あるいは少なくとも崩壊時期を引き延ばすという願望に基づいていた。いわゆる「太陽政策」は、まさにそうした課題に沿って導き出された選択で、ソウルは現在その政策に基づいて対平壌関係を築いている。
「太陽政策」の根底には、「北朝鮮指導部は、共産主義の中国やヴェトナムで上手く進められた改革と同様の改革を始めるだろう」という期待がある。「太陽政策」推進派は市場経済の導入と外国投資の誘致で、究極的には北朝鮮の一般住民の生活水準が向上するものと予想する。その場合、北朝鮮の安い労働力に関心を持ち、北朝鮮に施設を建設したいと思っている韓国の各企業も大きな役割を果たす(ソウルではそれを期待している)。結果的に北と南の経済格差は次第に縮まり、統一が韓国にとって余りコストが高くならないものになる。統一の全過程には数十年を要し、その間北と南は2つの独立国家として並存することが想定される。
まあ、立派な想定図だ――少なくともソウルにとっては(北の政治犯収容所にいる20万の人々は、その点では意見が違うかもしれないが)。
そうした予想は現在のソウルではきわめて当たり前のものである。しかしそれは不確かな前提に基づいている。「太陽政策」推進派は、改革過程でも現在の北の体制が、社会全体を掌握したままでいられると見ている。もちろん彼らも平壌で何らかの変か――毛沢東死後の中国に起こった変化に似たもの――が起こるという可能性は否定しない。現在の「金王朝」がライバル――例えば北朝鮮の軍人――によって権力の座から追放され、軍が新しい体制を樹立するという可能性も否定しない。しかし、にもかかわらず、彼らは暗に、北朝鮮国家が中国型の改革を行ない、しかも独立国家として存続できると想定している。だが、本当は、まさにそのことこそを、疑うべきだ。
中国・ヴェトナムと北朝鮮との間には大きな相違がある。その相違とは、「もうひとつの朝鮮」、つまり豊かで民主主義的な南が存在するということである。ヴェトナムでも中国でも、改革政府はそのようなものとかかわりを持たずに済んだ(台湾は、北京にとって変わる選択肢としてまともに受け取るには小さすぎるし、南ヴェトナムは1975年にすでに存在しなくなっていた)。
さらに、南北間の経済格差はかつて東ドイツと西ドイツの間にあった格差よりはるかに大きい。南の国内総生産(GDP)は、人口一人あたり約1万2千米ドルなのに対して、北では――様々な算定があるが――その指数は500米ドルから1100米ドルである。南では肥満が医学上の問題になっているのに、北では毎日白米を食べられるということが金持ちの証拠にされている。韓国は自動車生産で世界第5位であり、普及率も4人に1台である。ところが北では、平均的な市民の自家用自動車の入手率は、平均的なアメリカ人の自家用ジェット機のそれよりも低い。韓国はインターネット利用では世界一であるのに、北では電話局は主要都市にしかなく、自宅電話にいたっては中級・上級役人の希少特権となっている。
(つづく)
これは メッセージ 207462 (komash0427 さん)への返信です.