「百年河清を俟って国滅ぶ」②
投稿者: mutekinozerosen 投稿日時: 2005/01/17 21:04 投稿番号: [171012 / 232612]
江藤淳がたった一人でやったこと
また、この占領統治のあり方についても、ドイツと日本は非常に対照的なものでした。まずドイツは、降伏するときに三つの条件をつけている。
一つは、降伏をしてナチスはドイツ人の責任で解体するが、ドイツ国軍は残すということ。つまり、ドイツ国民の財産と生命の防衛はドイツ人自身が行なう。
二つ目は、ナチスの作った悪しき制度は費任を持って除去するけれど、戦後のドイツの子弟の教育はあくまでもドイツ人のイニシアチブで行なって、一切外国の干渉を許さない。
そして三つ目は、新憲法制定にあたっても、あくまでドイツ人の主体性で行なう、ということ。
これら三つの条件を受け入れなければ我々は降伏しない、とドイツは要求した。そして、それを連合軍は呑んだ。
ところが日本の場合は、マッカーサーが一方的に会見で「日本は無条件降伏した」と言い切った瞬間、それを跳ね返すカがなかったために、戦後の日本の教育も、憲法も、そし
て与えられた憲法の中では国軍どころか一切の防衛力を認めないという制約を課せられ、九条が制定されたわけです。
その後、このマッカーサーの非常に強引な詐術から始まったのが、日本を統治するに際しての徹底的な言論統制でした。ごく数カ月前の出来事に対する批判すら一切許さないと
いう、苛酷な言論統制、検閲でした。日本のメディアもだらしなく、一切どの新聞もこういった統制に対する反発を行なわなかった。
それをたった一人で告発したのが江藤淳でした。『閉ぎされた言語空間』という著作−これは非常に大事な大事な史料であり傑作ですーで、彼は当時の日本人のふがいなさ、特に日本の言論のふがいなさを告発しています。実際にGHQは、戦争中以上に微に入り細にわたる言論統制を行ないました。そして、私たちはそういう統制された言語空間の中で、彼らが作って与えられた憲法というものを、あたかも至上の理念のごとく錯覚した、というより錯覚させられた。つまり、今日の結果からすれば、アメリカの見事な統治政策が成功して、日本人は意識どころか下意識から解体された、という以外にない。
これは メッセージ 171010 (mutekinozerosen さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1143583/beaec0tbcsaja4nkacdaba4h2ddbja4ka4da4a4a4fa1ya1ya1ya1ya1y_1/171012.html