「NHK報道」委員会の見解
投稿者: kuecoe 投稿日時: 2005/09/30 21:57 投稿番号: [22371 / 52541]
http://www.asahi.com/information/release/20050930a.html
当委員会は、「NHK番組改変報道」をめぐる朝日新聞の報道内容や取材方法が適切だったかどうか、それらに寄せられた疑問や批判に朝日新聞がこたえているかどうかを審議した。4委員の意見が概ね一致した点を「見解」としてまとめ、補足する各委員の意見と併せて朝日新聞社に提示した。
1、1月12日付初報の事実関係について
初報となった本年1月12日付朝刊の記事の骨子は、問題となった番組の放送前日に、中川昭一、安倍晋三の両衆院議員が松尾武放送総局長(当時)らNHK幹部を呼び、番組を「偏った内容だ」と指摘し、NHKは内容を変えて放送した、というものである。これに対し、中川氏からは「NHK幹部と放送前日に面会した事実はない」、安倍氏からは「NHK幹部を呼んだ事実はない」、松尾氏からは「取材には『政治的圧力は感じていないと答えた』のに内容をねじ曲げられた」などの反論が寄せられた。
7月25日付朝刊の総括報告等によると、まず、松尾氏、中川氏の双方とも取材記者に対し、終始、放送前日に面会したとの認識をもって応対していたことがうかがえる。この取材結果をもとに、記者が「前日に面会」と信じたことには相当の理由があると考える。安倍氏の「呼び出し」をめぐっても、それを前提とする記者の質問に、松尾氏、安倍氏とも否定せずに答えていることがうかがえる。ただし、いつ、どんなふうに呼び出し、それに応じたのかなど、詳細を確認する取材はなされておらず、詰めに甘さが残る。「政治的圧力」があったかどうかを裏づけるうえで、「呼び出し」の有無は重要な要素である。総括報告に掲載された証言記録に松尾氏の記憶違いが散見されることからも、さらに裏づけをとる努力が必要だった。真実と信じた相当の理由はあるにせよ、取材が十分であったとは言えない。
松尾氏の「政治的圧力は感じていないと答えた」との反論は、総括報告等からは信憑性に欠ける。その一方で、松尾氏は「圧力とは感じる。しかし、それは一つの意見と聞く耳を持とうということ」とも述べ、自分が圧力に対する盾になろうと主張したことも読みとれる。NHK幹部のこの問題に関する基本的立場を伝えるために、初報の段階で、その発言の趣旨を記事にしておくべきだった。
2、7月25日付「取材の総括」について
総括報告は再取材の内容を踏まえ、「記事の描いた『政治家の圧力による番組改変』という構図がより明確になったと考えます」とし、初報より踏み込んだ表現をしている。
総括報告では、番組づくりの経過とNHK関係者らの言動の詳細が明らかにされており、政治家の言動が番組の内容に少なからぬ影響を与えたと判断したことは、読者の理解を得られよう。とりわけ、番組制作に直接関係のない国会担当局長が、チーフプロデューサーに改変個所を指示し、その内容もかねて関係政治家らが指摘していた線に実質的に沿うものだった点は、番組編集に政治家の影響力が及んだことを示唆している。
一方で総括報告によれば、「改変」作業の全体に政治家の意向が及んでいるとまでは言えないことも読みとれる。「1」で言及した事実関係が確定的でないことを朝日新聞自身が認めていることを合わせ考えると、「政治的圧力が番組編集に少なからぬ影響を及ぼした」などの表現の方が適切だったのではないか。また、この結論は、朝日新聞として事実関係を総合分析した上での理解であり、判断であることを、より明確に示すべきだった。
当委員会は、「NHK番組改変報道」をめぐる朝日新聞の報道内容や取材方法が適切だったかどうか、それらに寄せられた疑問や批判に朝日新聞がこたえているかどうかを審議した。4委員の意見が概ね一致した点を「見解」としてまとめ、補足する各委員の意見と併せて朝日新聞社に提示した。
1、1月12日付初報の事実関係について
初報となった本年1月12日付朝刊の記事の骨子は、問題となった番組の放送前日に、中川昭一、安倍晋三の両衆院議員が松尾武放送総局長(当時)らNHK幹部を呼び、番組を「偏った内容だ」と指摘し、NHKは内容を変えて放送した、というものである。これに対し、中川氏からは「NHK幹部と放送前日に面会した事実はない」、安倍氏からは「NHK幹部を呼んだ事実はない」、松尾氏からは「取材には『政治的圧力は感じていないと答えた』のに内容をねじ曲げられた」などの反論が寄せられた。
7月25日付朝刊の総括報告等によると、まず、松尾氏、中川氏の双方とも取材記者に対し、終始、放送前日に面会したとの認識をもって応対していたことがうかがえる。この取材結果をもとに、記者が「前日に面会」と信じたことには相当の理由があると考える。安倍氏の「呼び出し」をめぐっても、それを前提とする記者の質問に、松尾氏、安倍氏とも否定せずに答えていることがうかがえる。ただし、いつ、どんなふうに呼び出し、それに応じたのかなど、詳細を確認する取材はなされておらず、詰めに甘さが残る。「政治的圧力」があったかどうかを裏づけるうえで、「呼び出し」の有無は重要な要素である。総括報告に掲載された証言記録に松尾氏の記憶違いが散見されることからも、さらに裏づけをとる努力が必要だった。真実と信じた相当の理由はあるにせよ、取材が十分であったとは言えない。
松尾氏の「政治的圧力は感じていないと答えた」との反論は、総括報告等からは信憑性に欠ける。その一方で、松尾氏は「圧力とは感じる。しかし、それは一つの意見と聞く耳を持とうということ」とも述べ、自分が圧力に対する盾になろうと主張したことも読みとれる。NHK幹部のこの問題に関する基本的立場を伝えるために、初報の段階で、その発言の趣旨を記事にしておくべきだった。
2、7月25日付「取材の総括」について
総括報告は再取材の内容を踏まえ、「記事の描いた『政治家の圧力による番組改変』という構図がより明確になったと考えます」とし、初報より踏み込んだ表現をしている。
総括報告では、番組づくりの経過とNHK関係者らの言動の詳細が明らかにされており、政治家の言動が番組の内容に少なからぬ影響を与えたと判断したことは、読者の理解を得られよう。とりわけ、番組制作に直接関係のない国会担当局長が、チーフプロデューサーに改変個所を指示し、その内容もかねて関係政治家らが指摘していた線に実質的に沿うものだった点は、番組編集に政治家の影響力が及んだことを示唆している。
一方で総括報告によれば、「改変」作業の全体に政治家の意向が及んでいるとまでは言えないことも読みとれる。「1」で言及した事実関係が確定的でないことを朝日新聞自身が認めていることを合わせ考えると、「政治的圧力が番組編集に少なからぬ影響を及ぼした」などの表現の方が適切だったのではないか。また、この結論は、朝日新聞として事実関係を総合分析した上での理解であり、判断であることを、より明確に示すべきだった。
これは メッセージ 1 (jjjjjjjjjjjjjjkohe さん)への返信です.