パル博士の意見書(3)
投稿者: nmwgip 投稿日時: 2005/05/28 00:00 投稿番号: [8887 / 29399]
講談社学術文庫・東京裁判研究会著「共同研究パル判決書」下巻P560〜P567より引用続き
南京暴行事件に関する二名の主な証人は許伝音とジョン・ギレスピー・マギーとである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
他のいろいろの説はたしかに日本兵の中国婦人に対する不当な行動の実例として認めることができる。しかし証人らは躊躇することなくそれを強姦事件と主張している。『ある部屋の中に一人の兵隊と一人の中国の娘がおり、その兵隊が眠っているところを発見した場合においても、証人はそれを強姦した後寝たのであると、われわれにたいしいえるということになる』のである。また『証人はこの話をするにつれて、自分の語っていることには疑いはないと、ほとんどその気持ちになっていた』のである。
われわれはここにおいて昂奮した、あるいは偏見の眼を持った者によって目撃された事件の話を与えられているのではないか、本官はこの点についてたしかではない。
もしわれわれが証拠を注意深く判断すれば、でき事を見る機会は『多くの場合においてもっとはかないものであったに違いない』ということを、われわれは発見するであろう。しかも証人の断言的態度は、『ある場合には知識をうる機会に反比例している』のである。多くの場合にはかれらの信念は、かれらをして軽信させることに、あるいは役立った昂奮だけによって導かれ、その信念はかれらをして蓋然性と可能性の積極的解説者たらしめる作用をしたのである。風説とか器用な推測とか、すべての関連のないものは、おそらく被害者にとってはありがちな感情によってつくられた最悪時を信ずる傾向によって、包まれてしまったのである。
(以下、貴方の前回引用部分)
これに関し、本件において提出された証拠にたいしいいうるすべてのことを念頭に置いて、宣伝と誇張をできるかぎり斟酌しても、残虐行為は日本軍がその占領したある地域の一般民衆、はたまた、戦時俘虜にたいし犯したものであるという証拠は、圧倒的である。
(引用部分終わり)
『問題は被告に、かかる行為に関し、どの程度まで刑事的責任を負わせるかにある』。以上述べたように、被告にたいする訴追はつぎのとおりである。
(1)かれらは特定の者をしてその行為を犯すことを命令し、授権し、かつ許可し、それらの者は実際にその行為を犯したこと(訴因第54)。あるいは、
(2)かれらは故意にまた不注意に、かような犯罪的行為を犯すことを防止する防止する適当な手段をとるべき法律上の義務を無視したこと(訴因第55)
想起しなければならないことは、『多くの場合において、これら残虐行為を実際に犯したかどで訴追されたものは、その直接上官とともに戦勝国によってすでに「厳重なる裁判」を受けた』ということである。われわれは検察側からこの犯罪人の長い名簿をもらっている。『証拠として提出されたこれらの名簿』の長さは、主張されている残虐行為の邪悪性と残虐性とはなんら比較しうるものではない。これら非道な行為を犯したとみなされたすべてのものにたいし、戦勝国が誤った寛大な態度を示したと避難しうるものは一人もいないと本官は思う。この処刑によって憤怒のどのようなものも十分に鎮圧せられたものとみなしえられ、かような憤怒から起こる報復の激情と希望は、満足されたものと考えられる。「道徳的再建の行為」または「世界の良心が人類の威厳を新たに主張する方法」としても、かような裁判及び処刑は、その数において不十分ではなかった。
『ここにおいてわれわれは冷静に、はたして罪がわれわれの裁いている被告に及ぶものか、どうかを見ることである』。
<
以上がパル博士の真に問題とした点は何かについて述べられた箇所ですね。
またパル博士が受け取った証拠が、別の法廷で裁かれた記録であることが分かります。
南京暴行事件に関する二名の主な証人は許伝音とジョン・ギレスピー・マギーとである。
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他のいろいろの説はたしかに日本兵の中国婦人に対する不当な行動の実例として認めることができる。しかし証人らは躊躇することなくそれを強姦事件と主張している。『ある部屋の中に一人の兵隊と一人の中国の娘がおり、その兵隊が眠っているところを発見した場合においても、証人はそれを強姦した後寝たのであると、われわれにたいしいえるということになる』のである。また『証人はこの話をするにつれて、自分の語っていることには疑いはないと、ほとんどその気持ちになっていた』のである。
われわれはここにおいて昂奮した、あるいは偏見の眼を持った者によって目撃された事件の話を与えられているのではないか、本官はこの点についてたしかではない。
もしわれわれが証拠を注意深く判断すれば、でき事を見る機会は『多くの場合においてもっとはかないものであったに違いない』ということを、われわれは発見するであろう。しかも証人の断言的態度は、『ある場合には知識をうる機会に反比例している』のである。多くの場合にはかれらの信念は、かれらをして軽信させることに、あるいは役立った昂奮だけによって導かれ、その信念はかれらをして蓋然性と可能性の積極的解説者たらしめる作用をしたのである。風説とか器用な推測とか、すべての関連のないものは、おそらく被害者にとってはありがちな感情によってつくられた最悪時を信ずる傾向によって、包まれてしまったのである。
(以下、貴方の前回引用部分)
これに関し、本件において提出された証拠にたいしいいうるすべてのことを念頭に置いて、宣伝と誇張をできるかぎり斟酌しても、残虐行為は日本軍がその占領したある地域の一般民衆、はたまた、戦時俘虜にたいし犯したものであるという証拠は、圧倒的である。
(引用部分終わり)
『問題は被告に、かかる行為に関し、どの程度まで刑事的責任を負わせるかにある』。以上述べたように、被告にたいする訴追はつぎのとおりである。
(1)かれらは特定の者をしてその行為を犯すことを命令し、授権し、かつ許可し、それらの者は実際にその行為を犯したこと(訴因第54)。あるいは、
(2)かれらは故意にまた不注意に、かような犯罪的行為を犯すことを防止する防止する適当な手段をとるべき法律上の義務を無視したこと(訴因第55)
想起しなければならないことは、『多くの場合において、これら残虐行為を実際に犯したかどで訴追されたものは、その直接上官とともに戦勝国によってすでに「厳重なる裁判」を受けた』ということである。われわれは検察側からこの犯罪人の長い名簿をもらっている。『証拠として提出されたこれらの名簿』の長さは、主張されている残虐行為の邪悪性と残虐性とはなんら比較しうるものではない。これら非道な行為を犯したとみなされたすべてのものにたいし、戦勝国が誤った寛大な態度を示したと避難しうるものは一人もいないと本官は思う。この処刑によって憤怒のどのようなものも十分に鎮圧せられたものとみなしえられ、かような憤怒から起こる報復の激情と希望は、満足されたものと考えられる。「道徳的再建の行為」または「世界の良心が人類の威厳を新たに主張する方法」としても、かような裁判及び処刑は、その数において不十分ではなかった。
『ここにおいてわれわれは冷静に、はたして罪がわれわれの裁いている被告に及ぶものか、どうかを見ることである』。
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以上がパル博士の真に問題とした点は何かについて述べられた箇所ですね。
またパル博士が受け取った証拠が、別の法廷で裁かれた記録であることが分かります。
これは メッセージ 8885 (nmwgip さん)への返信です.