「原爆しょうがない」論と「核の傘」論②
投稿者: wadatumi_voice21 投稿日時: 2007/08/04 18:16 投稿番号: [18671 / 29399]
トルーマン大統領の指示でつくられた米国戦略爆撃調査団の
46年7月1日付報告「戦争終結のための日本の闘争」は、
戦争末期の日本の政治・経済情勢を分析し、次のように結論づけていた。
全事実の詳細な調査と、生き残った日本の関係する指導者の証言に基づけば、
原爆投下がなくても、ソ連が参戦しなくても、(本土)侵攻が計画されなくても、
おそらく日本は降伏していただろうというのが、調査団の見解である。
同報告書は、戦争末期の米軍部の情報認識を集約したものだ。
戦略爆撃調査団副議長として同報告作成の中心となったポール・ニッツェ
(後の国防副長官)は、45年7月に立案を命じられた日本空爆計画で
「原爆がなくても日本は数ヶ月で降伏しそうだと結論づけた」とし、
「45年11月までに日本は投降する」というのが当時の見解だった。
(89年刊の回顧録『広島からグラースノスチへ』)
では、なぜ
日本に原爆を投下したのか。
トルーマン大統領は
原爆投下を戦後の対ソ戦略に有利な「カード」と考えていた。
6月に予定していたスターリンとの会談も、原爆実験の翌日に延期した。
史実は、原爆投下が日本降伏の絶対的条件だとみなされていなかったことを示している。
原子爆弾の投下を正当化するための
「原爆投下が日本の降伏を決定付けた」「多くの人命を救った」という論は、
史実に反するものであり、米国に都合よく
あとづけされた主張にすぎない。
非戦闘員である市民を
何十万人も犠牲にした残虐な原爆の使用は、
どのような理屈をつけても
正当化されるものではない。
戦後
さかんに流布された
この原爆使用正当化論は、
そのまま
核兵器保有「しょうがない」論、つまり核兵器保有が抑止力として
世界の平和維持に役立っているという「核の傘」論へと結びついていくことになった。
「米国の核の傘の下で
核廃絶を訴えるのは確かに自己矛盾だ。
しかし、日本周辺に核保有国が存在しており、米国の核抑止に頼らざるをえない」
これは、昨年10月、都内の日本外国特派員協会で
唯一の被爆国でありながら米国の核攻撃力に依存しようとする
日本政府の矛盾を問われた久間防衛相(当時)の回答だ。
「原爆投下はしょうがない」発言の背景ともいえる考え方が
ここに
あらわれている。
これは メッセージ 18670 (wadatumi_voice21 さん)への返信です.
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