南京大虐殺・従軍慰安婦強制連行の嘘

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Re: 強制連行事実認定 −続き

投稿者: fukagawatohei 投稿日時: 2010/06/25 10:53 投稿番号: [33535 / 41162]
☆   除斥期間

除斥期間制度の存在を前提としても、本件に除斥期間の適用を認めた場合は、すでに認定した劉の国に対する国家賠償法上の損害賠償請求権が消滅してしまう結果を導くことからも明らかな通り、いったん発生したと訴訟上認定できる権利の消滅に直接結びつく。しかも、消滅の対象とされるのが国家賠償法上の請求権で、その効果を受けるのが除斥期間制度創設の主体である国だという点も考慮すると、その適用に当たっては法の大原則である正義、公平の理念を念頭に置いた検討をする必要がある。

除斥期間制度の適用の結果が著しく正義、公平の理念に反し、適用を制限することが条理にもかなうと認められる場合には、適用を制限することができると解すべきだ。

1958年2月、劉から国に対し、国策として行った強制連行、強制労働と、これに由来する13年間の逃亡生活についての損害賠償を要求された時点では、国の担当部局で、すでに強制連行、強制労働によって劉に重大な被害を与えたことが明らかにされている公文書(外務省報告書)が作成されていた。

にもかかわらず、劉の問題が衆院外務委員会で取り上げられた際、当時の首相及び政府委員は、劉が明治鉱業の昭和鉱業所で働いていた事実と外務省報告書の存在は認めたものの、報告書については、外務省に残っておらず事実の確認ができない、との答弁に終始し、以降詳しい調査もせずに劉の要求に応ぜず、その結果、劉を損害賠償を得られないまま放置していた。

1993年、外務省報告書が東京華僑協会に保管されていることがわかって事実関係が明らかになり、劉は提訴に至った。その事実経過に照らすと、国は自ら行った強制連行、強制労働に由来し、しかも自らが救済義務を怠った結果生じた劉の13年間にわたる逃走の事態につき、自らの手でそのことを明らかにする資料を作成し、いったんは劉に対する賠償要求に応じる機会があったにもかかわらず、結果的にその資料の存在を無視し、調査すら行わずに放置して、これを怠ったものと認めざるを得ない。

そのような被告に対し、国家制度としての除斥期間の制度を適用して、その責任を免れさせることは、劉の被った被害の重大さを考慮すると、正義公平の理念に著しく反していると言わざるを得ない。また、このような重大な被害を被った劉に対し、国家として損害の賠償に応ずることは条理にもかなうと言うべきだ。

☆   結論

国による強制連行、強制労働で劉が多大の被害を受けたことは明らかだが、強制連行、強制労働による被害そのものを実体法上の損害賠償請求権として構成することは困難であり、当該被害に対する損害の賠償を認めることはできない。

当裁判所としては、劉については、国が救済義務を怠った不作為の違法を理由とする損害賠償請求権が認められると考える。すでに認定したような特殊性に照らすと、除斥期間の適用は本件では制限すべきものと言わざるを得ない。
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