強制連行事実認定
投稿者: fukagawatohei 投稿日時: 2010/06/25 10:51 投稿番号: [33534 / 41162]
東京地裁が01年7月12日、劉連仁(リウリエンレン)さんの戦後補償訴訟で2,000万円の賠償を国に命じた判決の要旨は以下の通り。
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戦後の救済義務
原告らが、戦後の救済義務違反に基づいて違法行為だと主張しているのは、国が劉を強制連行し、強制労働に服させたという先行行為をしながら、一方で、北海道内を13年にわたって逃走することを余儀なくされた劉個人に対する救済義務を怠ったという不作為だ。
こうした不作為を違法と認めるには、国の公務員に一般的にそうした作為義務が認められることに加え、作為義務を怠ることで劉の生命、身体の安全が確保されない事態に至るであろうことが、相当の蓋然(がいぜん)性をもって予測できたことが必要と解すべきだ。
戦後、中国人労働者が中国に送還されるに至った経緯などに照らすと、1942年の閣議決定によって、太平洋戦争の遂行という目的のため、国策として意思に反して強制的に日本国内に連行され、強制的に労働に従事させられた者については、国は、降伏文書の調印とそれに伴う強制連行の目的の消滅により、当然の原状回復義務として、強制連行された者を保護する一般的な作為義務を確定的に負ったと認めるのが相当だ。
このような救済義務は、厚生省が引き揚げに関する中央責任官庁に指定されたことで、その所管となり、国家賠償法施行の時点(1947年10月)では、厚生省の援護業務担当部局の職員が劉を保護する一般的な作為義務を負っていたと認めるのが相当だ。
劉は強制連行された就労先からの逃走を余儀なくされ、以後13年間にわたって北海道内での逃走生活を送った結果、筆舌に尽くしがたい過酷な体験をし、常に生命、身体の安全が脅かされていたことが明らかである。公文書である外務省報告書や事業場報告書にも劉の逃走に関する経緯が記載されており、外務省の担当者は劉の逃走の事実を知っていたと認められる。
こうしたことから、本件救済義務の特殊性に照らせば、戦後の混乱期という特殊事情を考慮してもなお、国家賠償法施行時に、厚生省の援護業務担当部局の職員は、劉が逃走を余儀なくされた結果、生命、身体の安全が脅かされる事態に陥っているであろうことを相当の蓋然性をもって予測できたと認めるのが相当だ。
そして、国が保護義務を怠ったことと劉が被った被害の間には相当因果関係を肯定できる。
続く・・・
これは メッセージ 33533 (nyankotyanndamon さん)への返信です.
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