南京虐殺はなぜ起きたのか①
投稿者: wadatumi_voice21 投稿日時: 2009/12/24 20:03 投稿番号: [30347 / 41162]
南京周辺における戦闘にさいしての日本軍による大虐殺の中で、
とくに問題になるのは、婦女暴行や
民間人虐殺ばかりでなく、
大量の捕虜の殺害が
組織的に行なわれたことにある。
裁判にもかけずに捕虜を殺害するのは、明白な国際法違反にあたる。
1899年に制定された「陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約」には、
日本帝国政府も加入し、1912年に批准している。
これは
捕虜に対する人道的処遇について定めたものであり、
人権尊重の観念の生まれた近代社会になって、
戦争の遂行について
はじめて国際的な規範を示したものだった。
日本は、みずからを近代国家として世界に認知させようとしている間は、
戦時国際法を遵守する努力をしていた。たとえば、日露戦争における
ロシア人捕虜や第一次大戦におけるドイツ人捕虜を収容所で厚遇するなど、
当時の日本は
国際条約の「模範的」な履行者だった。
しかし、欧米人に対する場合と
アジア人に対する場合には
異なった基準があり、それは
軍国主義が強まる昭和に入って露骨になる。
満州事変を経たのちの
1933年1月、陸軍歩兵学校は
「対支那軍戦闘法ノ研究」というパンフレットを参考書として配布した。
その中に「捕虜ノ処置」という項目があり、以下のように書かれている。
捕虜ハ他列国人ニ対スル如ク必ズシモ之レヲ後送監禁シテ戦局ヲ
待ツヲ要セズ、特別ノ場合ノ外現地又ハ他ノ地方ニ移シ釈放シテ
可ナリ
支那人ハ戸籍法完全ナラザルノミナラズ特ニ兵員ハ浮浪者多ク
其存在ヲ確認セラレアルモノ少キヲ以テ
仮ニ之レヲ殺害又ハ
他ノ地方ニ放ツモ世間的ニ問題トナルコト無シ
中国兵捕虜は、他国人のように国際法に基づく処置をしなくてもよい、
殺害しても世間的に問題にはならない――
と述べているのだ。
この文書には、あきらかに
中国の人々への蔑視があらわれている。
当時、日本人には
他のアジア諸国民を見下す思想が植付けられていたが、
それに加えて
日本軍の、少なくとも陸軍将校は、
このような参考書によって、対中国戦術を
学んでいたことになる。
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1143582/fn5febg5tbba6a1a6bdbe730v0bix6afc0a9oa29ta4n13_1/30347.html