Re: 非人道的戦闘行為
投稿者: nyankotyanndamon 投稿日時: 2009/03/16 23:02 投稿番号: [28184 / 41162]
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被告の細菌戦隠蔽による損害賠償請求について(争点7)
(1) 原告らは,被告が本件細菌戦について隠蔽行為をしたとし,その隠蔽行為は細
菌戦被害者の被告に対する様々な権利行使(例えば,細菌戦被害の拡大防止,被害
者及び家族の人権侵害の回復措置,謝罪及び損害賠償に関する法的な請求。また,
同様の内容に関する社会的・政治的な要求,さらに責任者の処罰要求などを含
む。)を著しく妨害ないし不可能にするものであり,それらの個々の隠蔽行為は原
告らに対する新たな加害行為を構成し,国家賠償法上違法であると主張している。
そして,原告らは,被告による隠蔽行為は,第1期(昭和20年〔1945年〕8
月15日の敗戦前後の証拠隠滅),第2期(昭和20年〔1945年〕8月から昭
和27年〔1952年〕の連合国の占領下における隠蔽工作),第3期(昭和27
年〔1952年〕の講和
条約発効から今日までの隠蔽行為)に分かれるとし,これら一連の隠蔽行為の全体
が1個のまとまった新たな加害行為であるとともに,個々の隠蔽行為も新たな加害
行為であると主張している。
(2) そこで,原告らの上記主張の当否について検討する。
ア 国家賠償法施行前の行為について
国家賠償法が施行された昭和22年10月27日よりも前の行為については,同
法附則6項の規定に基づき従前の法が適用されるところ,前示のとおり,同法施行
前においては国家無答責の法理が確立していたから,公権力の行使による損害につ
いてはそれが違法なものであっても被告は損害賠償責任を負わないといわざるを得
ない。
したがって,原告らが主張する隠蔽行為のうち国家賠償法施行前のもの(第1期
及び第2期の一部)については,その他の点を検討するまでもなく,原告らの請求
は理由がない。
イ 国家賠償法施行後の行為について
国家賠償法1条1項にいう違法とは,公務員が個別の国民に対し負担する職務上
の法的義務に違背することを指す。そして,国家賠償法上の違法が認められるため
には,法律上保護された利益が侵害されたことが必要である。
これを本件についてみるに,原告らが被告の隠蔽行為によって侵害されたと主張
する権利利益のうち,原告ら被害者が被告に対して有する損害賠償・補償請求権等
の法的権利を侵害されたとする点については,既にみたとおり原告らは被告に対し
それらの法的権利を有しないから,原告らのいう隠蔽行為が原告らの権利を侵害し
たという関係にはないといわざるを得ない。また,原告が主張するその他のもの,
すなわち,原告らの被害に関する社会的・政治的な要求や責任者の処罰要求等が侵
害されたとする点については,仮に原告らのいう隠蔽行為によって原告らがこれら
の諸要求をすることに何らかの支障が生じたとしても,これが法律上保護された利
益の侵害に当たるということはできない。
したがって,原告らの主張する隠蔽行為のうち国家賠償法施行後のもの(第2期
の残部及び第3期)についても,その他の点を検討するまでもなく,原告らの請求
は理由がない。
第6 結論
以上の次第で,原告らの請求はいずれも理由がないから,これを棄却することと
して,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第18部
(1) 原告らは,被告が本件細菌戦について隠蔽行為をしたとし,その隠蔽行為は細
菌戦被害者の被告に対する様々な権利行使(例えば,細菌戦被害の拡大防止,被害
者及び家族の人権侵害の回復措置,謝罪及び損害賠償に関する法的な請求。また,
同様の内容に関する社会的・政治的な要求,さらに責任者の処罰要求などを含
む。)を著しく妨害ないし不可能にするものであり,それらの個々の隠蔽行為は原
告らに対する新たな加害行為を構成し,国家賠償法上違法であると主張している。
そして,原告らは,被告による隠蔽行為は,第1期(昭和20年〔1945年〕8
月15日の敗戦前後の証拠隠滅),第2期(昭和20年〔1945年〕8月から昭
和27年〔1952年〕の連合国の占領下における隠蔽工作),第3期(昭和27
年〔1952年〕の講和
条約発効から今日までの隠蔽行為)に分かれるとし,これら一連の隠蔽行為の全体
が1個のまとまった新たな加害行為であるとともに,個々の隠蔽行為も新たな加害
行為であると主張している。
(2) そこで,原告らの上記主張の当否について検討する。
ア 国家賠償法施行前の行為について
国家賠償法が施行された昭和22年10月27日よりも前の行為については,同
法附則6項の規定に基づき従前の法が適用されるところ,前示のとおり,同法施行
前においては国家無答責の法理が確立していたから,公権力の行使による損害につ
いてはそれが違法なものであっても被告は損害賠償責任を負わないといわざるを得
ない。
したがって,原告らが主張する隠蔽行為のうち国家賠償法施行前のもの(第1期
及び第2期の一部)については,その他の点を検討するまでもなく,原告らの請求
は理由がない。
イ 国家賠償法施行後の行為について
国家賠償法1条1項にいう違法とは,公務員が個別の国民に対し負担する職務上
の法的義務に違背することを指す。そして,国家賠償法上の違法が認められるため
には,法律上保護された利益が侵害されたことが必要である。
これを本件についてみるに,原告らが被告の隠蔽行為によって侵害されたと主張
する権利利益のうち,原告ら被害者が被告に対して有する損害賠償・補償請求権等
の法的権利を侵害されたとする点については,既にみたとおり原告らは被告に対し
それらの法的権利を有しないから,原告らのいう隠蔽行為が原告らの権利を侵害し
たという関係にはないといわざるを得ない。また,原告が主張するその他のもの,
すなわち,原告らの被害に関する社会的・政治的な要求や責任者の処罰要求等が侵
害されたとする点については,仮に原告らのいう隠蔽行為によって原告らがこれら
の諸要求をすることに何らかの支障が生じたとしても,これが法律上保護された利
益の侵害に当たるということはできない。
したがって,原告らの主張する隠蔽行為のうち国家賠償法施行後のもの(第2期
の残部及び第3期)についても,その他の点を検討するまでもなく,原告らの請求
は理由がない。
第6 結論
以上の次第で,原告らの請求はいずれも理由がないから,これを棄却することと
して,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第18部
これは メッセージ 28182 (fukagawatohei さん)への返信です.