日本の光

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黒澤明 2

投稿者: tsubaki_sanjulo 投稿日時: 2009/05/23 18:33 投稿番号: [1137 / 1344]
たしかに黒澤明は映画監督として世界的な巨匠であったし、まちがいなく「日本の光」であったといえよう。
ただ評価される作品がすべてモノクロ映画時代のものであったことを指摘する評論家は少ない。
それは黒澤があまりに偉大すぎて、どんなことであれ批判はタブーであったということもあるのかもしれない。
じつは黒澤らしい躍動感と芸術性を併せ持った作品はモノクロ最後の作品「赤ひげ」までである。

「影武者」「乱」など晩年の作品は、静的で絵画的であり、円熟した境地と評する意見もなくはないが、面白いストーリー性もアクション性もなく完全な失敗作ばかりであった。
カラー映画時代になり、黒澤は色使いのなかに芸術性を見出すことばかりに苦心しているようにみえる。
モノクロ映画はカラー映画に比べて圧倒的に情報量が少ないのだが、逆説的にみれば、黒澤のもつ反権力反戦思想、ヒューマニズムなどの本質を浮き出させるのに好都合であったのだろう。



「生きる」
黒澤の代表作のひとつでもある。
志村喬演ずるある市役所に勤める年老いた課長が、ガンで余命半年の宣告を受け、ようやく市民のために命がけで仕事をすることに目覚めることを描いた。
役人の仕事はいつも与党政治家の都合が最優先で、市民の要求が蔑ろにされている様子を批判的に描いている。



「悪い奴ほどよく眠る」
政官財癒着の構造を描いているのだが、拝金主義の蔓延した現代の映画製作者たちにはタブーなテーマなのだろう、こういう社会の負の側面を赤裸々に描いた映画はあまりみられない。
権力者が癒着で私腹をこやす一方で、その秘密を知る部下や秘書たちが自殺させられていることを批判的に描いた。
30年以上も前の映画でありながら、現代日本社会が当時となにひとつ変わらないと思わせる。



つづく   (^-^)/~~~~
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