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>日本奥地紀行

投稿者: aoiparrot01 投稿日時: 2002/10/01 16:01 投稿番号: [1590 / 230347]
私も実は朝鮮紀行の前に日本奥地紀行を読みました。
昔と現代の日本人がほとんど変わっていないと思いませんでしたか?
国民性というものは外観の近代化に比例して急激に変化するものではない、とやや驚きでした。
バードは進取の精神に富んだ開放的な女性ですが、キリスト教の優越性を固く信じている女性です。日本人の秩序や勤勉の根底に宗教がないことを、彼女がどう理解したか、想像すると可笑しくなります。農耕民族の気質というものを彼女には理解出来なかったと思います。

伊藤という青年はバードの眼を通して見ると、摩訶不思議な人物ですよね。完璧な仕事をこなす責任感をもち、ズルイところもあるがすべてを任せられる安心感。それとは裏腹に、二人の間に共感とか親近感が生まれたという印象は別れの場面のささいなやりとりを除いては、なかったです。それはバードのアイヌに対する愛着とは対照的でした。

伊藤という人物が謎なので、伊藤のバードに対する評価がどういうものか、よくわかりません。若い負けん気の強い青年だっただけかもしれません。或いは劣等感からくる虚勢かも。当時の日本人が西洋人を蔑視していたという事はないと思います。

この本で最も印象的だったのは、当時の日本が蚤だらけだったことと、庶民がハダカだったことです。あんなにハダカだらけだったとは、意外!でした。

日本の子供達を描いた描写がとても美しかったので、ちょっとだけ写しておきます。
日本人は変わらないと思った場面のひとつです。最近は変わったのかな?
(以下引用)

  頭のよい少年が二人いて、甲虫の背中に糸をつけて引き綱にし、紙の荷車をひっぱらせていた。八匹の甲虫が斜面の上を米の荷を引きながら運んで行く。(中略)
日本では、たくさんの子どもたちは、じっと動かず興味深げに虫の働きを見つめている。「触らないでくれ!」と嘆願する必要もない。(中略)街路にあって速く流れる水路は多くのおもちゃの水車を回している。これがうまくつくられた機械のおもちゃを動かす。その中で脱穀機の模型がもっともふつうに見られる。少年たちはこれらの模型を工夫したり、じっと見ながら、大部分の時間を過ごす。それは実に心をひきつけるものがある。


日本人の道徳観がどこにあるのかという点については、uumin3さんが詳しそうですね。村意識のなかに脈々と伝えられる古神道に源泉が見られるのかもしれません。

とりとめもなく、すみませんでした。

ありがとうございました。
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