李氏朝鮮属国論
投稿者: kazahayataro 投稿日時: 2002/09/22 23:25 投稿番号: [1318 / 230347]
李氏朝鮮属国論について、ここまででまだ出ていない資料を出しておきます。
(1)朝貢国の位置づけは、近代国際法の観点では割り切れないものである。
(2)朝鮮の清に対する従属性の程度は、時期によって異なる。
といえそうです。
道上尚史『日本外交官、韓国奮闘記』(文春新書162,2001) P.58
|一八七一年、清の総理衙門(対外関係担当の役所)は、米公使ロウの照会に対し、
|「朝鮮雖係属国、一切政教禁令皆由該国主持」と返答している。字句を見れば、
|前段(朝鮮は中国の属国)と後段(自主権)とは違うことをいっているようにも見
|える。近代国際法の観点からは理解しがたいともいえよう。しかし、後段を重
|くみるべきであろう。現にロウは、行政、宗教、外交に朝鮮国王の独断専行の
|権限ありと解釈した。(中略)実態上も、一八八五年の袁世凱派遣までは内政不
|干渉が守られていたといえる。
状況が変化したのは、正しくは1885年ではなくその3年前の1882年の壬午事変に
際して、大院君が清の保定に拉致幽閉されたことが契機であるようです。この年、
朝鮮と清は商民水陸貿易章程を結び、その後、朝鮮は列強と通商条約を結んでい
きました。
木村幹『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識 -朝貢国から国民国家へ-』
(ミネルヴァ書房,2001) P.204
|ここに清朝間の宗属関係は、名目的なものから、相当の実質のあるものに転化
|されることとなったのである。その象徴が、中朝水陸貿易章程であろう。この
|条約では、清と朝鮮の関係が、他とは同一視することのできない、特殊な関係
|であることが明言され、進んで清が朝鮮に商務委員を派遣することが述べられ
|ている。(中略)ここに朝鮮は清官僚による、直接的干渉を受けることとなった
|のである。
同書 P.46
|興味深いことは、ここにおいて朝貢国の側が、自らの完全な主権国家化に必ず
|しも積極的であったとはいえないことであろう。(中略)朝鮮に至っては、西洋
|各国との通商条約締結に当たってさえ、その実務を全面的に清に依頼している。
|そのことは条約の文面とは反対に、朝鮮が依然として、清の「領域」であるこ
|とを諸列強に印象づけた。
同書 P.267-268 李完用の考え方を推定した部分
|李完用が政権を担った時代とは、正に、韓国がそれまでに苦労して獲得した
|「主権国家」としての権利を失っていった時代であった。(中略)重要なことは、
|韓国にとって、主権国家としての様々な権利が、比較的最近の時代に、新たに
|獲得されたものであった、ということであろう。新たに獲得されたものである
|なら、それを新たに譲歩していくこともまた、少なくとも理論的には可能なは
|ずである。
(1)朝貢国の位置づけは、近代国際法の観点では割り切れないものである。
(2)朝鮮の清に対する従属性の程度は、時期によって異なる。
といえそうです。
道上尚史『日本外交官、韓国奮闘記』(文春新書162,2001) P.58
|一八七一年、清の総理衙門(対外関係担当の役所)は、米公使ロウの照会に対し、
|「朝鮮雖係属国、一切政教禁令皆由該国主持」と返答している。字句を見れば、
|前段(朝鮮は中国の属国)と後段(自主権)とは違うことをいっているようにも見
|える。近代国際法の観点からは理解しがたいともいえよう。しかし、後段を重
|くみるべきであろう。現にロウは、行政、宗教、外交に朝鮮国王の独断専行の
|権限ありと解釈した。(中略)実態上も、一八八五年の袁世凱派遣までは内政不
|干渉が守られていたといえる。
状況が変化したのは、正しくは1885年ではなくその3年前の1882年の壬午事変に
際して、大院君が清の保定に拉致幽閉されたことが契機であるようです。この年、
朝鮮と清は商民水陸貿易章程を結び、その後、朝鮮は列強と通商条約を結んでい
きました。
木村幹『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識 -朝貢国から国民国家へ-』
(ミネルヴァ書房,2001) P.204
|ここに清朝間の宗属関係は、名目的なものから、相当の実質のあるものに転化
|されることとなったのである。その象徴が、中朝水陸貿易章程であろう。この
|条約では、清と朝鮮の関係が、他とは同一視することのできない、特殊な関係
|であることが明言され、進んで清が朝鮮に商務委員を派遣することが述べられ
|ている。(中略)ここに朝鮮は清官僚による、直接的干渉を受けることとなった
|のである。
同書 P.46
|興味深いことは、ここにおいて朝貢国の側が、自らの完全な主権国家化に必ず
|しも積極的であったとはいえないことであろう。(中略)朝鮮に至っては、西洋
|各国との通商条約締結に当たってさえ、その実務を全面的に清に依頼している。
|そのことは条約の文面とは反対に、朝鮮が依然として、清の「領域」であるこ
|とを諸列強に印象づけた。
同書 P.267-268 李完用の考え方を推定した部分
|李完用が政権を担った時代とは、正に、韓国がそれまでに苦労して獲得した
|「主権国家」としての権利を失っていった時代であった。(中略)重要なことは、
|韓国にとって、主権国家としての様々な権利が、比較的最近の時代に、新たに
|獲得されたものであった、ということであろう。新たに獲得されたものである
|なら、それを新たに譲歩していくこともまた、少なくとも理論的には可能なは
|ずである。
これは メッセージ 1287 (kotakyara さん)への返信です.
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