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東京裁判とは何か

投稿者: nmwgip 投稿日時: 2005/05/25 22:59 投稿番号: [80356 / 196466]
  とても一言で結論付けられるような問題ではありませんが、ある側面を取り出せば、行政手続きであって最初から司法裁判ではありません、と言えるでしょう。

  占領軍は、占領期間中、占領地の行政権と司法権を行使する資格が認められていますが、施政に当たり占領前の現地の法を適用することが求められています。
  ただ、現地の法律だけでは占領政策が遂行できませんから、例外措置として行政権行使の為の諸規則制定も認められています。
  ただし、占領軍の定めた規則の効力は、占領の期間に限定されます。
  占領軍の属する国家によって恒久的な支配権が確立した場合でも、民政移行の段階で占領期間に定めた規則を引き継ぐ旨の立法をしない限り、占領軍権限で定めた規則は効力を失います。

  東京裁判の根拠法は何でしょうか?
  ハーグ陸戦条約以来の交戦規則でしょうか?   パリ不戦条約でしょうか?   その時点までに慣習として確立していた国際法でしょうか?
  連合国の主張によれば、全てが部分的に正解ですが、本当の正解ではありません。
  東京裁判の根拠法は占領軍司令官の権限で定められた裁判所条例です。
  行政規則である裁判所条例に基づいて東京裁判は開催され、ここで有罪判決を受けた人々は占領軍司令官の権限において処刑されました。
  全ては占領軍の持つ一時的な、効力を占領期間に限定された、行政権によって行われたものです。

  占領軍の権限で行われた東京裁判とその判決結果としての刑の執行は、占領の終了、つまり講和条約締結によって効力を失いました。
  有罪判決の根拠が消滅しているのですから、このままでは日本政府は、この段階で刑に服していた人々を解放しなければなりません。法的根拠無き拘留は著しい人権侵害ですからね。
  講和条約第11条は、これを阻止する為のものです。
  既に多くの論者によって指摘されていますが、裁判を受け入れるとは判決結果の遂行を受け入れるということです。だからその後に、減刑に関する手続きが細々と定められているわけです。
  もしA級戦犯が有罪であるという、裁判所条例に基づいた占領軍の判断を継承することを求めるならば、裁判所条例の後継法規を制定することが定められなければなりません。
  「軍事法廷」とその根拠となる裁判所条例が失効したのですから、それに代わる「平和に対する罪」「人道に対する罪」を定めた法規が、連続的に効力を引き継ぐものとして制定されない限り、法的には「軍事法廷」のA級戦犯有罪認定も根拠を失います。

  そもそも我が国は通常の戦争犯罪については国際条約を批准していますが、「平和に対する罪」「人道に対する罪」についてはサンフランシスコ講和条約締結時点で、根拠となる条約を締結も批准もしていないし国内法として定めてもいませんからね。第11条により「平和に対する罪」「人道に対する罪」について有罪と認めたと言われても、無根拠であるとしか言いようがありません。

  念の為に申し上げておきますが、パリ不戦条約は戦争の実行に対する個人の責任を定めていません。

  他の国際軍事法廷の設立根拠はどうなっているでしょうか。
  例えば旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所は根拠法を国連憲章第7章に求め、設立根拠の永続性を確保しています。(国際連合及びその後継機関が存続する限り、裁判所はその役目を終えて閉鎖された後も設立根拠を失わない。)
  また根拠法は旧ユーゴスラビア連邦が批准済みであったものに限定し、新たな法律概念の創出を注意深く避けています。
  東京裁判とはまるで違っていますね。
  これは、事後法の謗りを免れることが第一目的だったと思われますが、同時に、占領軍の権限による軍事裁判が、伝統的な戦争犯罪ではない「政治的な戦争犯罪」を裁くに適さないと判断されたからだと思います。
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