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読売社説「『A級戦犯』とはなんなのか」

投稿者: uyokujanaimon 投稿日時: 2004/09/28 20:30 投稿番号: [36706 / 196466]
よくまとまっていて良い文章だと思う。



8月15日付・読売社説
「『A級戦犯』とはなんなのか」

  また、全国戦没者追悼式の日が巡ってきた。戦死した軍人や軍属だけではなく、戦災に巻き込まれて死去したすべての人々を追悼する日である。

  この日は、また、靖国神社を巡り、様々な議論が熱を帯びる日でもある。近年はとりわけ、いわゆるA級戦犯の合祀(ごうし)とのかかわりで、歴史認識の在り方についての議論も多くなっている。

  これは、もっぱら中国、韓国が、ある時期から突然、「A級戦犯合祀」を非難し始めたことによる。

  靖国神社が、いわゆるA級戦犯を合祀したのは一九七八年のことである。それが明らかになった七九年以降も、大平、鈴木、中曽根の歴代首相は、従前通り靖国参拝を続けていたのに、中、韓両国も特段、問題にはしていなかった。

  中韓両国が「問題」にし始めたのは、中曽根首相が八五年八月十五日、「公式参拝」を挙行したのが端緒である。

  いわゆるA級戦犯との関連では、全国戦没者追悼式の対象に含まれているのかどうか、という議論も出ている。

  「追悼対象」問題が改めて浮上してきたのは、福田官房長官の諮問機関「追悼・平和祈念のための記念碑等施設の在り方を考える懇談会」が、昨年暮れに出した報告書が一つのきっかけになっている。

  報告書は、靖国神社とは無関係の国立追悼施設の設立が望ましいとの方向性を出しつつ、追悼対象にはなんの制限もないとした。いわゆるA級戦犯も排除しないということである。

  全国戦没者追悼式も、同様の考え方で開催されてきたのだろう。厚生労働省もいわゆるA級戦犯も排除されているわけではない、としている。

  ただ、排除されているかどうか、という問題以前に、いわゆるA級戦犯とはなんなのか、ということも、たえず問い直されなくてはならないだろう。

  A級戦犯とされた人たちを裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)は法原理的に不当なものであった、という観点からの様々な議論がある。

  東京裁判の性格を象徴するのは、判事席にも検事席にもソ連がいたことだ。ソ連は、ヒトラーと共謀してポーランドを分割し、第二次世界大戦の引き金を引いた。またバルト三国を併合、フィンランドをも侵略して、領土を奪取した。

  さらには、大戦末期、日ソ中立条約を踏みにじって参戦し、東京裁判中も、国際法を公然と無視して日本人捕虜をシベリアで奴隷労働に使っていた。そのソ連が判事席、検事席にいて日本を裁いたというのは、要するに、勝者による敗者への裁きだった、ということである。

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