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パルマス島事件仲裁判決(1928)

投稿者: T_Ohtaguro 投稿日時: 2004/04/26 13:32 投稿番号: [31685 / 196466]
>実際の判決では、
>発見は先占の権限を認めさせるには不十分な未成熟権限と断定し、
>かつ継続的支配を優先するとしたものです。

  パルマス島(フィリピン‐インドネシアの中間の海上)は16世紀にスペインが発見。
  後にアメリカがフィリピン(パルマス島を含めて)をスペインから譲り受けた。
  しかし現地調査を行うと、パルマス島にオランダ
  (当時インドネシアを植民地としていた)国旗が掲揚されていることが明らかになった。
  オランダは17世紀の原住民との協定に基づき同島を取得し、
  18世紀以来主権を行使してきたと主張し、自国の領有権を主張した。

  仲裁判決「国家による発見の事実は先占による権原を認めるには不十分であり、
  その未成熟な占有よりも、
  他国による継続的かつ平穏な主権行使がある場合には、そちらが優先する

http://homepage1.nifty.com/arai_kyo/kougi/03f16.pdf
__________________

>①発見②領有意思の表示③実効支配の過程の内の発見に関しては、
>それのみが独立して権限を有しているものではないということで、
>実効支配までいって始めて権限が生じます。

  ↑には異論はありません。

>未成熟権限は、合理的な期間内に実際の権限を取得できなければ、
>未成熟権限自体が消滅します。

  というよりは、
  領有権限が他国に発生してしまえば、
  未成熟権限は何ら権利を生じないというだけの事では?

>逆に発見から領有意思の表示までが伴わなくても、
>実効支配していれば権限は生じるということですね。

  勝訴しているオランダの主張は、

  『18世紀以来主権を行使してきた』であり、
  18世紀に【公示の必要性】が共通認識となっていたかは疑問がある。

  また、フィリピンがアメリカに割譲され、パルマス島を調査した時点で、
  既にオランダ国旗が掲揚されていたのであり、
  国旗の掲揚により、オランダ領土である事を国旗の掲揚を見たものに明らかにし、
  オランダによる領有を主張している事となり、
  この主張が他国の領有を排除するための実効支配にあたると考えられます。
__________________

【先占】の喩え

【石】が落ちていたと仮定します。
【落ちていた土地】の所有者は不明であると仮定します
  (そのような状況はなかなかありませんが…)。

【石を見た】
  これだけでは『所有権』は発生しません。(占有もしていません)

【石を拾った】
  『所有権』は発生しませんが『占有』しています。

【石を拾ったが、価値がないと思って捨てた】
  『所有権』は発生しません。
  拾う事で『占有』しましたが、捨てる事で『占有していない状態』になります。

【石に価値があると思い、警察にも届けず持ち帰った】
  遺失物等横領罪にあたります。
  『占有』していますが、『所有権』は認められません。

【石に価値があると思い、警察に届け、法に基づく手続き及び期間を経て所有権を取得】
  正当な『所有権』を得る。


  パルマス島事件は、スペインが見つけた島を、アメリカに知らせたにすぎず、
  アメリカが拾いに行ったら、オランダが既に占有した後だったという事でしょう。

  パルマス島事件と尖閣諸島の違いは、18世紀と19世紀末との差であり、
  当時、【公示の必要性】を各国がどれだけ認識していたかが大きな差であると考えられます。


  つまり、【遺失物等横領罪】のような概念が成立しているかどうかの問題でしょう。
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