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『楓』解釈

投稿者: yamaokikayoko 投稿日時: 2002/11/06 14:03 投稿番号: [149469 / 177456]
♪忘れはしないよ 時が流れても
  いたずらなやりとりや
  心のトゲさえも 君が笑えばもう
  小さく丸くなっていたこと


  「君」を忘れない。死んでから久しく時が流れているけれど…
  あの頃のちょっとしたやり取り(ささやく冗談、大げさなエピソードの類)のこと。
  そして正宗がイライラしているときでも、「君」の笑顔でつまらぬことを忘れられるくらいの魂の深いつながりを。


♪かわるがわるのぞいた穴から
  何を見てたかなぁ?
  一人きりじゃ叶えられない
  夢もあったけれど

  それぞれのぞいたり仰ぎ見たりするのではなく、「かわるがわる」と言っているということは、二人はひとつの未来を共有しようと夢見ていたさまを表現していると思う。
  歌に流れる「陽」の物語的にはこの「穴」は、あっちこち見渡す双眼鏡ではなく、何かの目標の星に向け固定し据えられた天体望遠鏡ってとこだろうな。


♪さよなら 君の声を 抱いて歩いていく
  ああ 僕のままで どこまで届くだろう

  「君」の声を抱いて歩くのに「さよなら」と言っている。
  何に別れを告げて入るかと言えば、『冷たい頬』同様、思い出、肉体に対してだろう。
  「君」の魂を抱きながら歩く僕、それが真実。
  そんあありのままの僕で、この現世の誰にどこまで通じることだろう。



♪探していたのさ 君と会う日まで
  今じゃ懐かしい言葉
  ガラスの向こうには 水玉の雲が
  散らかっていた あの日まで

  「君」と出会うまでは本当の愛など実感したことがなかった。
  死別から随分経つ今ではもう…あの実感が懐かしい。
  歌の「陽」の物語的には、「君」と天体望遠鏡をのぞき合い、星雲(天の川)を見ていたあの日、「陰」の意味的には同じ未来を二人語り合ったあの日まで、さらに深読みすると「君」の病を知った後も、三途の天の川が牽牛と織女に見た立て二人を隔てようとも魂はずっといっしょだよ…などと誓い合ったあの日…と言うことだろう。


♪風が吹いて飛ばされそうな
  軽いタマシイで
  他人と同じような幸せを
  信じていたのに

  これは私、個人的に今は「楓の種」を連想する。
  「楓の種」は風に乗ってくるくる回りながら子孫を増やしていく。
  二人はそんな「楓の種」を飛ばして行く一本の「楓の木」。
  そんな自然な営みで二人は『田舎の生活』に描かれる未来を夢見、信じていたのに…  


♪これから 傷ついたり 誰か 傷つけても
  ああ 僕のままで どこまで届くだろう

  今後現世に残った僕は恋愛もするだろう。
  「君」の魂を抱いている僕は、心の「君」を撥ね付けられ傷ついたり、逆に心に「君」がいることで相手の女性を傷つけてしまうかもしれない。
  でも、僕のままで僕はいくよ、と。



♪瞬きするほど長い季節が来て
  呼び合う名前がこだまし始める
  聞こえる?

  宇宙観でみたら人間の一生なんて瞬きほどだけれど、人間正宗にとっては長い季節…輪廻し君と再会するまでの…
  正宗が逝ったとき、二人の呼び合う声が宇宙をこだまする…
 

♪さよなら 君の声を 抱いて歩いて行く
  ああ 僕のままで どこまで届くだろう

  ああ 君の声を 抱いて歩いて行く
  ああ 僕のままで どこまで届くだろう

  ああ 君の声を…


  くり返し。
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