対米全面テロ

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遺族、アフガンを見た (1)

投稿者: chottomato3 投稿日時: 2002/09/22 22:14 投稿番号: [147979 / 177456]
  米同時多発テロの遺族の中に少数ながら、アフガニスタンへと目を凝らす人々がいる。何人かは実際にアフガンを訪ねた。訪問は第三世界の人権や平和を訴える非政府組織(NGO)が発案し段取りをつけた。その主張には同調しない遺族も、「娘を、兄弟を奪ったテロがなぜ起きたのか」を自分の目で確かめたいと現地へ飛んだ。国民の大多数が国外に出たことがない米国で、新たな世界を知った遺族たちはテロの根はどこにあるのかを説く「伝道者」になりつつある。(ニューヨーク=五十嵐浩司)



「なぜ」求め現地へ   空爆の矛盾体感
    -- - 反武力を「伝道」   町・教室で -- -


  サクラメント市立大学(カリフォルニア州)の音楽教授デリル・バッドリーさん(56)は、ペンシルベニア州に墜落したユナイテッド航空(UA)93便で一人娘のデオラさん(20)を失った。
  直後は交通事故で娘を失った知人の慰めにさえ反発した。デオラさんの死があまりに理不尽と思えたからだ。「なぜ、(テロを招く)これほどの怒り、憎しみ、暴力があるのだ」。理由を探し出そうと昨年12月、アフガン行きを決めた。
  カブールで見たものは「完膚無きまでの破壊」だった。長年の内戦、米軍の空爆。「例えが許されるなら、ヒロシマの惨状の規模を小さくしたようなと感じた」という。とりわけ同時多発テロのことさえ知らない、数メートル四方の屋根のない部屋に10人もが寝るような人々が、米軍の超高度からの「無差別」爆撃にさらされていることに憤った。
  「米国は二重の意味でインテリジェンス(知性、情報)に欠ける。武力行使という暴力が憎しみしか生まないと理解する知性と、テロを事前に防ぐだけの外交努力に基づく情報と」


反論する大学生

  バッドリーさんは学生運動が盛んなカリフォルニア大学バークリー校に通ったが、音楽以外の世界に興味を持ったことはない。
  それがアフガン行きの後、ワシントンでの反戦集会に出かけた。教室でも学生たちに問いかけた。「武力行使だけではテロは根絶できない」。反論する学生は多い。
  自宅近くのコーヒー店でも常連客と討議する。
  デオラさんの母親とは離婚しており、政府主催の遺族の会合であった。彼女はバッドリーさんとは政治的に「反対側のグループ」にいるようだった。そんなときもデオラさんが「心配しないでパパ。黙って見過ごすんじゃなくて、正しいと思うことをしなきゃ」と励ましてくれるように思う。
  バッドリーさんはアフガン再訪を考えている。一つは先の訪問で会った夫と息子を爆撃で失った女性がバッドリーさんらの支援で順調に暮らしを立て直しているかを見るため。もう一つの理由は、いきつけのコーヒー店で知り合った19歳のアフガン移民の青年の家族が安全か、確認してあげるためだ。



.....(2)に続く→
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