安全のコスト>軽騎兵氏
投稿者: tsuyuakesenngenn 投稿日時: 2002/09/09 23:17 投稿番号: [146964 / 177456]
以下は昨日の日経新聞の社説「先見えぬテロとの戦いに耐える世界」です。
テロリストにハイジャックされた航空機が世界貿易センタービルに突入し、高層ビルが崩れ落ちる。想像もしなかった映像に世界が衝撃を受けて間もなく1年になる。
同時テロは、米国を変え、その結果、国際社会の構図を変え、日本も変えた。世界経済、日本経済にも影響を与えた。変わらないのは、私たちが住む社会がいまなおテロに対してもろくて弱い点である。出口の見えないテロとの戦いが続き、不安に耐える知恵が必要な時間が続く。
対イラク、米に説明責任
昨年9月11日以来、約2カ月間、私たちは、ほぼ連日、同時テロを様々な角度から考え、主張した。一つの問題をめぐってこれほどの期間にわたり、濃密で多角的な議論をした例は、敗戦直後を除けば、ほとんどなかった。情報が瞬時に世界中に拡散し、相互作用を起こし、影響を膨らませる時代だからだろう。
1年前の社説の見出しを拾うと、当時の衝撃がよみがえる。
第一報を聞き、事態が動くなかで私たちは「世界を震撼(しんかん)させる許しがたいテロ」(9月12日)とテロを非難した。翌日「テロとの戦いは他人事ではない」(同13日)で日本が傍観者ではいられない現実を指摘し「非常事態下の1万円割れ」(同)で株価下落など日本経済への影響を論じた。
「反米テロと戦うNATO」(同14日)では反テロの国際的連携に注目し、「日本は何ができるのか」(同15日)で日本の行動の必要性を指摘した。米国の軍事行動を「テロとの長い戦いが始まった」(10月8日)と受け止め、「反テロへ結束確認したG7」(同)でテロ組織への資金遮断などテロとの戦いの経済の断面に光を当てた。
地下鉄サリン事件で経験したように、テロの恐怖は日常生活のなかに潜んでいる。
「『見えない戦争』への備え十分か」(同12日)でこの点を指摘し、「原子力施設のテロ対策を」(同18日)は特に原子力施設のテロ対策の重要性を述べた。「反テロが促した米中修復」(同20日)は、ブッシュ政権発足以来、ぎこちない関係にあった米中関係の改善の動きを注視した。
これらの指摘のほとんどすべてはいまも当てはまる。9月11日は世界を変えたが、それ以降これまで大きな状況の変化はなかった。
第一に、米国は以前にも増して自国の安全保障に敏感な国になった。第二に、テロに対する国際的結束は基本的には維持されている。第三に、テロは世界経済に確実に悪影響を与えた。第四に、日常生活からテロの恐怖を除去するのはいまだに難しい現実がある。
違っているのは、反テロで結束した国際社会が米国のイラク攻撃をめぐっては分裂して見える点である。この問題ではブッシュ政権内部にも対立がある。
特にチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官ら強硬派の意見は国際的にも孤立しているようにもみえる。誤解されがちだが、この対立は米国対イラクの構図でイラクに対する支持が増えていることを意味するものではない。
強硬派の主張に対する内外の反対論は、イラクのサダム・フセイン政権を支持しているわけではない。現在のイラクを危険と感じ、大量破壊兵器の開発、それがテロリストにわたる危険性に対する懸念は強硬派とほぼ共有する。
違いは方法論をめぐってであり、軍事行動に踏み切る前に国際社会とりわけ同盟国の合意を得るための証拠の提示などの手続きを必要と考えるかどうかである。ブッシュ政権には説得のための説明責任があると私たちは考える。
テロリストにハイジャックされた航空機が世界貿易センタービルに突入し、高層ビルが崩れ落ちる。想像もしなかった映像に世界が衝撃を受けて間もなく1年になる。
同時テロは、米国を変え、その結果、国際社会の構図を変え、日本も変えた。世界経済、日本経済にも影響を与えた。変わらないのは、私たちが住む社会がいまなおテロに対してもろくて弱い点である。出口の見えないテロとの戦いが続き、不安に耐える知恵が必要な時間が続く。
対イラク、米に説明責任
昨年9月11日以来、約2カ月間、私たちは、ほぼ連日、同時テロを様々な角度から考え、主張した。一つの問題をめぐってこれほどの期間にわたり、濃密で多角的な議論をした例は、敗戦直後を除けば、ほとんどなかった。情報が瞬時に世界中に拡散し、相互作用を起こし、影響を膨らませる時代だからだろう。
1年前の社説の見出しを拾うと、当時の衝撃がよみがえる。
第一報を聞き、事態が動くなかで私たちは「世界を震撼(しんかん)させる許しがたいテロ」(9月12日)とテロを非難した。翌日「テロとの戦いは他人事ではない」(同13日)で日本が傍観者ではいられない現実を指摘し「非常事態下の1万円割れ」(同)で株価下落など日本経済への影響を論じた。
「反米テロと戦うNATO」(同14日)では反テロの国際的連携に注目し、「日本は何ができるのか」(同15日)で日本の行動の必要性を指摘した。米国の軍事行動を「テロとの長い戦いが始まった」(10月8日)と受け止め、「反テロへ結束確認したG7」(同)でテロ組織への資金遮断などテロとの戦いの経済の断面に光を当てた。
地下鉄サリン事件で経験したように、テロの恐怖は日常生活のなかに潜んでいる。
「『見えない戦争』への備え十分か」(同12日)でこの点を指摘し、「原子力施設のテロ対策を」(同18日)は特に原子力施設のテロ対策の重要性を述べた。「反テロが促した米中修復」(同20日)は、ブッシュ政権発足以来、ぎこちない関係にあった米中関係の改善の動きを注視した。
これらの指摘のほとんどすべてはいまも当てはまる。9月11日は世界を変えたが、それ以降これまで大きな状況の変化はなかった。
第一に、米国は以前にも増して自国の安全保障に敏感な国になった。第二に、テロに対する国際的結束は基本的には維持されている。第三に、テロは世界経済に確実に悪影響を与えた。第四に、日常生活からテロの恐怖を除去するのはいまだに難しい現実がある。
違っているのは、反テロで結束した国際社会が米国のイラク攻撃をめぐっては分裂して見える点である。この問題ではブッシュ政権内部にも対立がある。
特にチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官ら強硬派の意見は国際的にも孤立しているようにもみえる。誤解されがちだが、この対立は米国対イラクの構図でイラクに対する支持が増えていることを意味するものではない。
強硬派の主張に対する内外の反対論は、イラクのサダム・フセイン政権を支持しているわけではない。現在のイラクを危険と感じ、大量破壊兵器の開発、それがテロリストにわたる危険性に対する懸念は強硬派とほぼ共有する。
違いは方法論をめぐってであり、軍事行動に踏み切る前に国際社会とりわけ同盟国の合意を得るための証拠の提示などの手続きを必要と考えるかどうかである。ブッシュ政権には説得のための説明責任があると私たちは考える。
これは メッセージ 146831 (light_cavalryman さん)への返信です.
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