責任と原因(2)
投稿者: kfi_525095 投稿日時: 2002/01/09 10:28 投稿番号: [129628 / 177456]
以下は、池沢夏樹氏の文章です。
1980年代にアメリカ政府はニカラグアの「内戦」方に肩入れして、執拗な武力攻撃を行った。
ニカラグアの人々はハーグの国際司法裁判所に訴え、裁判所は武力行使を停止した上で賠償金を払うようにという判決を出した。
アメリカ政府はこれを冷笑と共に無視し、攻撃を倍加した。
ニカラグアはことを国連の安全保障理事会に持ち込んだ。理事会は、すべての国家が国際法を守るようにという決議案を出したが、アメリカは拒否権を発動してこれを葬った。
ニカラグアは更に国連総会に訴え、ここで決議案は採択されたが、この決議に実効性はなかった。この時に反対したのはアメリカとイスラエルの二か国のみ(つまり、日本でさえ賛成したわけですね)。
1998年8月、アメリカはスーダンの首都郊外にあったアル・シーファ製薬工場を巡航ミサイルで攻撃した。
これは、アフリカの米大使館連続爆破の「報復」として行われたもので、アメリカ政府はここで化学兵器が作られていたと主張しているけれども、アメリカのマスコミもこれは「誤認」ではないかと言っている。
「ボストン・グローブ」紙によれば──
「命を救う機械(破壊された工場)の生産が途絶え、スーダンの死亡者の数が、静かに上昇を続けている……こうして、何万人もの人々──その多くは子供である──がマラリア、結核、その他の治療可能な病気に罹り、死んだ。[アル・シーファは]人のために、手の届く金額の薬を、家畜のために、スーダンの現地で得られるすべての家畜用の薬を供給していた。スーダンの主要な薬品の九〇%を生産していた……」。 ***
これらアメリカ政府が行ってきたテロ行為の話は、あまりにショッキングなことで、信じるのはむずかしいかもしれません。
特にアメリカ人の多くは自国の政府が海外で何をしているかにさほど関心がないので、いきなりこういう報道に接するととまどってしまう。
何か一種反米的なプロパガンダではないかと思いかねない。
しかし、やはり嘘ではないだろうとぼくは考えます。一つ二つならばともかく、アメリカ政府のふるまいにはこういう事例が多すぎるのです。
ニューヨークの世界貿易センタービルで亡くなった人の数はその後なぜか減りつづけて、今は四千人から五千人の間、ひょっとしたら三千人を切るかもしれないとさえ言われていますが、それでもアメリカはこれだけの人々を亡くし、あの二棟の建物を失った被害国です。
しかし、この被害国はまた歴然たる加害国でもあった。ここ何十年か連綿としてそうであった。
それを認めないわけにはいかないのです。
湾岸戦争については、『アメリカの戦争犯罪』という本が出ています(柏書房)。いわゆる告発本ではなく、アメリカの元司法長官ラムゼイ・クラークらによる、国際的かつ広範囲の調査の報告書です。
1980年代にアメリカ政府はニカラグアの「内戦」方に肩入れして、執拗な武力攻撃を行った。
ニカラグアの人々はハーグの国際司法裁判所に訴え、裁判所は武力行使を停止した上で賠償金を払うようにという判決を出した。
アメリカ政府はこれを冷笑と共に無視し、攻撃を倍加した。
ニカラグアはことを国連の安全保障理事会に持ち込んだ。理事会は、すべての国家が国際法を守るようにという決議案を出したが、アメリカは拒否権を発動してこれを葬った。
ニカラグアは更に国連総会に訴え、ここで決議案は採択されたが、この決議に実効性はなかった。この時に反対したのはアメリカとイスラエルの二か国のみ(つまり、日本でさえ賛成したわけですね)。
1998年8月、アメリカはスーダンの首都郊外にあったアル・シーファ製薬工場を巡航ミサイルで攻撃した。
これは、アフリカの米大使館連続爆破の「報復」として行われたもので、アメリカ政府はここで化学兵器が作られていたと主張しているけれども、アメリカのマスコミもこれは「誤認」ではないかと言っている。
「ボストン・グローブ」紙によれば──
「命を救う機械(破壊された工場)の生産が途絶え、スーダンの死亡者の数が、静かに上昇を続けている……こうして、何万人もの人々──その多くは子供である──がマラリア、結核、その他の治療可能な病気に罹り、死んだ。[アル・シーファは]人のために、手の届く金額の薬を、家畜のために、スーダンの現地で得られるすべての家畜用の薬を供給していた。スーダンの主要な薬品の九〇%を生産していた……」。 ***
これらアメリカ政府が行ってきたテロ行為の話は、あまりにショッキングなことで、信じるのはむずかしいかもしれません。
特にアメリカ人の多くは自国の政府が海外で何をしているかにさほど関心がないので、いきなりこういう報道に接するととまどってしまう。
何か一種反米的なプロパガンダではないかと思いかねない。
しかし、やはり嘘ではないだろうとぼくは考えます。一つ二つならばともかく、アメリカ政府のふるまいにはこういう事例が多すぎるのです。
ニューヨークの世界貿易センタービルで亡くなった人の数はその後なぜか減りつづけて、今は四千人から五千人の間、ひょっとしたら三千人を切るかもしれないとさえ言われていますが、それでもアメリカはこれだけの人々を亡くし、あの二棟の建物を失った被害国です。
しかし、この被害国はまた歴然たる加害国でもあった。ここ何十年か連綿としてそうであった。
それを認めないわけにはいかないのです。
湾岸戦争については、『アメリカの戦争犯罪』という本が出ています(柏書房)。いわゆる告発本ではなく、アメリカの元司法長官ラムゼイ・クラークらによる、国際的かつ広範囲の調査の報告書です。
これは メッセージ 129627 (kfi_525095 さん)への返信です.
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