対米全面テロ

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野望と忍耐のはざまで(アメリカ)

投稿者: chottomato2 投稿日時: 2002/01/03 15:45 投稿番号: [128921 / 177456]
  「内向き」といわれたブッシュ政権が同時多発テロで一気に世界を動かす「外向き」の国になった。政権内には、「最小のコストで最大の戦果をあげた」といわれるアフガン戦争の余勢を駆って、この際、ビンラディン氏の率いてきたテロ組織のアルカイダだけでなく、イラクなどの「ならず者国家」をたたいてしまえ、という意見も強い。

  ことしは中間選挙の年。戦争という緊張感のもとで高く張りついた支持率を秋の選挙まで維持したいという「誘惑」は、どの政権だろうとあるに違いない。ましてこの政権には、湾岸戦争に勝った父ブッシュ政権が1年9カ月後の選挙でクリントン候補に惨敗した記憶が残る。戦争カードは安易に手放したくない切り札だろう。

  また、「テロに反対する我々の側に付くか、それともテロに同調して、我々に敵対するか」という「ブッシュ・ドクトリン」は、ロシアを米国に近づけさせ、中国をおとなしくさせた。このことが「政権内で、国際協調路線よりも単独行動主義を強める結果をもたらすだろう」と、あるアジアの外交官は懸念する。

  とはいえ、世界を腕力でねじ伏せるという大いなる野望が肥大化する一方で、景気の後退が失業率の上昇などを通じて、じわじわと国民の生活を脅かしはじめているという現実もある。
  「政権のなかで、国内問題に傾注しようという国内チームと、むしろイラク対策のような大胆な問題に取り組んだほうがいいという外交チームとの間で緊張が起きる」(ブルッキングス研究所のステインバーグ氏)という見方もある。

  町中に星条旗が掲げられ、米国賛歌が流れ続けた興奮は、アフガン戦争の沈静化とともに、おさまってきた。いま米国民の心に染みているのは、例えばアコースティックのギターをかかえた女性歌手、ジュエルの歌声だ。
  「真っ暗やみのなかをヘッドライトをともして突っ切ってきたけれど、私ははっきりせず迷っている。立ち止まっている」(スタンディング・スティル)

  大いなる野望への誘惑と、立ち止まる忍耐との間で、政権も国民も揺れ動く年になりそうだ。

(文/アメリカ総局長   高成田   享氏)

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以上、今朝の朝日新聞   「対テロ戦争」後の世界は   より転載。
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