対米全面テロ

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他民族を抑え込む無理(中東)

投稿者: chottomato2 投稿日時: 2002/01/03 15:44 投稿番号: [128920 / 177456]
  イスラエル軍戦車がガザ、ヨルダン川西岸ラマラなどの市街地に侵攻、深夜に過激派容疑者の家を捜索し、破壊した。12月13日、イスラエル政府がパレスチナ自治政府のアラファト体制無視を決めた直後のことだ。占領時代に見た光景がよみがえったようだった。その後、アラファト議長が武装闘争の禁止を宣言し、一応の沈静化が実現した。しかし、自治政府は暴力を交渉の道具にしようとしているとみるイスラエル側、交渉で正当な権利は得られなかったとみるパレスチナ側の、双方の不信は根強い。平穏は、いつ崩れても不思議でない。

  あの9月11日、ニューヨークの世界貿易センタービルの廃虚を前に、関係者は「何もしていない我々が、なぜ」という思いを抱いただろう。筆者は巨大ながれきを見て、イスラエルにより破壊された家の前にたたずむパレスチナ人のことを思い出していた。無許可の建物だから、あるいは銃撃の盾に利用されるからという理由で壊されるのだ。

  ニューヨークの場合、破壊が一カ所に、しかも短い時間に凝縮されたため、そのすさまじさは強く人々を打った。しかし「なぜ、我々が」と理不尽さを恨む気持ちは、パレスチナの場合も同じだ。家の破壊だけではない。イスラエル軍の銃・爆撃による家族の死、外出禁止などの体験は、場所も時間も散らばっているから目立たないが、積年の恨みの総和はニューヨークの場合をしのぐだろう。

  同時多発テロへの反応はまず、対テロ戦争を最優先課題とする風潮をもたらした。イスラエルは米国と同様、テロ攻撃への怒りを、武力にまかせて晴らす。これに対し、抑えられっぱなしのおん念を積もらせる人々がいる。それが「テロしかない」と思い込む人間を生む土壌となっていることは、否定できない。米国でのテロは、このことへも目を向けさせたはずであり、今後もっと重視されるべき課題ではないか。

  イスラエルでも、和平派の人々は占領が紛争の根源であると認める。現状では、度重なるテロのためイスラエル国民には譲歩を考える余裕がなくなっている。しかし、他民族を力で抑え込み続けることの無理を、いつまでも押し通すわけにはいくまい。

(文/中東アフリカ総局長   村上   宏一氏)

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以上、今朝の朝日新聞   「対テロ戦争」後の世界は   より転載。
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