SECURITARIAN-2 (2)
投稿者: koukotsuNoHito 投稿日時: 2001/10/26 09:35 投稿番号: [105997 / 177456]
復仇は,相手国の不法行為や権利侵害を前提とし,その実施には一定の要件と限度が存在する.他方,戦争は,国際紛争解決のための私的強制手段として,国際法の拘束を受けない事が特徴である.
ところで、ここでいう国際法の拘束,つまり戦争法は,理論上ユス・アド・ベルム(jus ad bellum'戦争に訴える権利を規制する法)とユス・イン・ベロ(jus in bello' 戦争の手段を規制する法)とに分かれる.
『正戦論から無差別戦争観へ』
まず問題になったのは,戦争を行うことの是非,つまりユス・アド・ベルムである.紛争解決の私的手段たる戦争は,国家の行う対外的権力の行使であって,他国に与える影響も多いため,一定の正当原因がある場合にのみ許されると主張されたのである。
...
『戦争法の必要性』
現在の国際法、つまり国連憲章上戦争に訴えることのみならず武力の行使も原則として禁止され,「戦争」という行為も状態も理論上は存在しえないことになった.その結果,「戦時国際法』は少なくとも理論上は否定されることになる。
しかし、現実の国際社会においては第二次世界大戦後も武力衝突が頻発しており、事実としての「戦争」は現実に存在してきた。そのため、現実の武力紛争についてこの状態に適用される国際法、つまりユス・イン・ベロは必須なのである.
つぎに,戦争法の内容は何か、またどのような戦争法が適用されるのかを論じよう。
戦争法の発達
『ハーグ法』
ここで問題となる戦争法は,ユス・イン・ベロである.ユス・イン・ベロは古い歴史があり,伝統的な交戦法規は主に慣習法として発達してきたと言われる.19世紀後半以降法典化が進められていく.代表的なものをあげてみよう(年表①)
第二次世界大戦前まで,国際法の体系は,戦時国際法と平時国際法とに二分されていた.戦時国際法は,交戦法規と中立法規からなり、交戦法規は,開戦,交戦資格,捕虜の待遇,交戦区域,敵対行為,休戦,講和などについて定めていた.
この中でも、1899年と1907年の二回にわたるハーグ平和会議が採択した条約,特に陸戦の法規慣例に関する条約とその附属規則が,戦争法を代表する.これらは,慣習法が大部分を占めており,戦争目的の達成に必要な行為は許されるとする軍事的必要の優位に傾いたものであって全体としてハーグ法と呼ばれる.
『ジュネーヴ法』
つづいて,第二次大戦後のものもあげてみよう(年表②)これらが、現在の戦争法である。
第二次世界大戦後の戦争法の第一の柱は,1949年のジュネーヴ諸条約である.これらは,前記1864年の条約に始まり,1906年,1929年の条約を経て傷病者,難船者,捕虜のほか,文民も対象に取り込んだもので,特に戦争犠牲者の保護に重点が置かれ人道への配慮を具体化したものとして,ジュネーヴ法あるいは国際人道法と呼ばれる.
第二の柱は、1977年のジュネーヴ諸条約の二つの追加議定書である.第一は、国際的武力紛争に適用されるもので,従来国内刑法の適用を受けてきた内線,つまり民族解放戦争が国際的武力紛争として認められたのである.第二のものは、非国際的武力紛争つまり純粋な内線などに適用され,文民保護や敵対行為の規制などを目的とする。
この二つの追加議定書は,近年の武力紛争の慣行を踏まえ,ハーグ諸条約を補正する意味をもつ.つまり、戦争被害者の保護を完全にするには,ハーグ諸条約の領域にも踏み込む必要があった。これら議定書は、戦闘行為に関する規定をも含み、従来の規則の再確認だけではなく変更と修正を施した規定も多く、いわばジュネーヴ法とハーグ法の統合とも言うべき内容になっている。
ところで、ここでいう国際法の拘束,つまり戦争法は,理論上ユス・アド・ベルム(jus ad bellum'戦争に訴える権利を規制する法)とユス・イン・ベロ(jus in bello' 戦争の手段を規制する法)とに分かれる.
『正戦論から無差別戦争観へ』
まず問題になったのは,戦争を行うことの是非,つまりユス・アド・ベルムである.紛争解決の私的手段たる戦争は,国家の行う対外的権力の行使であって,他国に与える影響も多いため,一定の正当原因がある場合にのみ許されると主張されたのである。
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『戦争法の必要性』
現在の国際法、つまり国連憲章上戦争に訴えることのみならず武力の行使も原則として禁止され,「戦争」という行為も状態も理論上は存在しえないことになった.その結果,「戦時国際法』は少なくとも理論上は否定されることになる。
しかし、現実の国際社会においては第二次世界大戦後も武力衝突が頻発しており、事実としての「戦争」は現実に存在してきた。そのため、現実の武力紛争についてこの状態に適用される国際法、つまりユス・イン・ベロは必須なのである.
つぎに,戦争法の内容は何か、またどのような戦争法が適用されるのかを論じよう。
戦争法の発達
『ハーグ法』
ここで問題となる戦争法は,ユス・イン・ベロである.ユス・イン・ベロは古い歴史があり,伝統的な交戦法規は主に慣習法として発達してきたと言われる.19世紀後半以降法典化が進められていく.代表的なものをあげてみよう(年表①)
第二次世界大戦前まで,国際法の体系は,戦時国際法と平時国際法とに二分されていた.戦時国際法は,交戦法規と中立法規からなり、交戦法規は,開戦,交戦資格,捕虜の待遇,交戦区域,敵対行為,休戦,講和などについて定めていた.
この中でも、1899年と1907年の二回にわたるハーグ平和会議が採択した条約,特に陸戦の法規慣例に関する条約とその附属規則が,戦争法を代表する.これらは,慣習法が大部分を占めており,戦争目的の達成に必要な行為は許されるとする軍事的必要の優位に傾いたものであって全体としてハーグ法と呼ばれる.
『ジュネーヴ法』
つづいて,第二次大戦後のものもあげてみよう(年表②)これらが、現在の戦争法である。
第二次世界大戦後の戦争法の第一の柱は,1949年のジュネーヴ諸条約である.これらは,前記1864年の条約に始まり,1906年,1929年の条約を経て傷病者,難船者,捕虜のほか,文民も対象に取り込んだもので,特に戦争犠牲者の保護に重点が置かれ人道への配慮を具体化したものとして,ジュネーヴ法あるいは国際人道法と呼ばれる.
第二の柱は、1977年のジュネーヴ諸条約の二つの追加議定書である.第一は、国際的武力紛争に適用されるもので,従来国内刑法の適用を受けてきた内線,つまり民族解放戦争が国際的武力紛争として認められたのである.第二のものは、非国際的武力紛争つまり純粋な内線などに適用され,文民保護や敵対行為の規制などを目的とする。
この二つの追加議定書は,近年の武力紛争の慣行を踏まえ,ハーグ諸条約を補正する意味をもつ.つまり、戦争被害者の保護を完全にするには,ハーグ諸条約の領域にも踏み込む必要があった。これら議定書は、戦闘行為に関する規定をも含み、従来の規則の再確認だけではなく変更と修正を施した規定も多く、いわばジュネーヴ法とハーグ法の統合とも言うべき内容になっている。
これは メッセージ 105996 (koukotsuNoHito さん)への返信です.
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