イスラエル/パレスチナ和平

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サブラとシャティーラの真実

投稿者: oxnardnokakashi 投稿日時: 2006/08/29 07:30 投稿番号: [11655 / 20008]
同じ事件なのに、二つの全く違う見解があった場合、いったいどちらを信じるのか、いや、双方利害関係のある人々の語ることにはどちらも嘘をいってる場合があるから、どちらのいうことにも猜疑心を持って取り組む必要があるだろう。

まずこの事件について双方が認めている事実はというと、、

1)1982年9月16日に、サブラとシャンティーラのパレスチナ難民キャンプが攻撃され700人から3500人が殺された。
2)攻撃を実際に行ったのはレバノンのキリスト教民兵ファランジストたちである。
3)シャロン率いるイスラエル軍がファランジストらによる難民キャンプ攻撃を許可した。その際イスラエル軍がキャンプを取り囲み、ファランジストらのキャンプ侵入の手引きなどをした。

ここでイスラエル軍側の主張は、、
1)イスラエル軍はファランジストたちに難民キャンプにひそむテロリストの武装解除を命令したが、非戦闘員殺害は許可していない。
2)虐殺はファランジストたちが復讐のため勝手におこなったことでイスラエルは関与していない。
3)虐殺があったと知った時にはすでにイスラエル軍が阻止できる状態ではなかった。

パレスチナ側の主張は
1)シャロンはファランジストらに最初からパレスチナ難民虐殺を命じた。
2)イスラエル軍がファランジストの難民キャンプ入りの段取りをし、また、ファランジストらと並んでパレスチナ難民虐殺に参加した。
3)シャロンは虐殺が行われていことを十分に承知していながらわざと何もしなかった。

つまり、シャロン率いるイスラエル軍が直接難民虐殺に参加していたのかどうかということが一番の問題となっているわけだ。

ここでシャロンが自らひきいる軍隊が難民キャンプにはいったとは誰も言っていない。イスラエルが被告とするなら、原告側は次のことを証明しなければならない。
1)シャロンが虐殺を命令した。
2)イスラエル軍も虐殺に直接加わった。
3)シャロンは虐殺を見て見ぬ振りをした。

ところでロム爺さんが「シャロンが直接手を下した」と主張し、その証拠として貼付けたウィキペディアの記事でもこの部分は全くはっきりしていない。9月25日にイスラエル市民30万が虐殺事件の真相を調査しろとデモ行進をした話はもうしたが、イスラエル市民の圧力によってもうけられた調査委員会は次のような結論をだした。

1)虐殺の直接の責任はファランジストにあり、イスラエル軍は直接虐殺に参加していない。
2)だが虐殺が起きている事実を知っていながらイスラエル軍は非戦闘員を守る努力をまったくしなかった。
3)シャロンは間接的に責任がある。

無論、イスラエルが自分達で調査をしたのだから公平ではないという意見もある。ロム爺さんの紹介した記事にもファランジストがイスラエル兵と一緒に戦ったという証言がある。だがその一方で、ファランジストから女子供はどうするかと質問を受けたイスラエル兵がどうすればいいかわかってるはずだとラジオで送信したという記録も残っている。またイスラエル将校が非戦闘員を殺すのは規則違反であるとファランジストに指導しているラジオ送信も残っている。

つまり確認できる事実として、シャロンが虐殺を命じたという事実はない。シャロンが虐殺に直接手を下したと断言する証拠も全くない。イスラエル軍のこの事件にかんする関わり方は全くはっきりしていないのである。

私個人としては、イスラエル市民と同じで、リーダーと仲間をPLOに虐殺されて復讐に燃えているファランジストにパレスチナ難民キャンプ攻撃を許したというシャロンの判断力には非常に問題があったと考える。はっきりいってイスラエル軍はパレスチナ人が多少ひどい目にあってもたいしてきにかけていなかったのだろう。

だが同時にたとえ戦っている敵であろうとも、非戦闘員の安全をイスラエル軍が保証すべきだったと判断したイスラエル市民とその政府には感心する。これが反対の立場だったら、虐殺された非戦闘員の前でパレスチナ市民はお祭り騒ぎをしただろうから。
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