★★★日本のヒーロー・ヒロイン★★★

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Re: ★★★日本のヒーロー・ヒロイン★★★

投稿者: rie2376 投稿日時: 2009/03/15 18:16 投稿番号: [47 / 65]
       エピローグ   静御前

文治二年   義経と吉野山での、雪中の別れを
余儀なくされた静御前は、京に戻る途中
捕らえられ、鎌倉へ護送された

鎌倉での詮議は厳しかった、義経の行方を
追及する官吏の、夜を徹しての詰問が続けられた

しかし静(しずか)は頑として口を割らなかった

判官殿は、何れにおわす!
そなたが、知らぬ筈はあるまい

素直に申されるがよい!

何れにおわすのか、この静(しずか)より
お尋ねしとう御座います

吉野の御山にては、何も聞かされておりませぬ

幾度繰り返しても埒があかず、とうとう
根負けをしている

そんな折、北条政子のたっての願いで鶴岡
八幡宮の回廊で舞いを奉納する事になった
頼朝始め、鎌倉の主だった重臣達も顔を
揃えている

静(しずか)は穏やかに、そして華麗に舞った

吉野山   峰の白雪践み分けて   入りにし
人の跡ぞ恋しき

しづやしづ   しづのをだまき繰り返し
昔を今になすよしもがな

義経を慕い別離を悲しむ舞であった   さすがは
都随一の白拍子、重臣達を始め見物に訪れた
人々は感涙にむせんだという

しかし頼朝は激怒した

鎌倉を鎮府する八幡宮の回廊で、事もあろうに
謀反人を慕う舞いを舞うとは、

許せぬ   誰ぞ静(しずか)の首を跳ねて参れ!

静に同情していた政子は、頼朝を諌めて

佐(すけ)殿、それはなりませぬ
考えても御覧なされ

静御前は九朗殿を、命を賭けて慕うて
おりまする

憶えておいでか、伊豆で謀反人として
流罪の佐殿をこの政子がどれだけ案じたか

あれと同じ事、

誉めこそすれ、命を奪うなどとは
正気の沙汰とは思われませぬ

この政子の諫言は頼朝の心をを打った
自分の非を詫び、静(しずか)には
褒美に、卯の花襲の衣を届けている

しかし受難は、これだけではなかった

身篭っていた静(しずか)が男子を出産した為
直ちに由比浜に捨てられてしまったのである

赤子を離そうとしない静の手元から、剥ぎ取る
ように奪われていった

静は我が身の定めを嘆いた、義経の形見を失い
母としての哀しみは大きかった

その後放免された静(しずか)は、矢も盾も
たまらず義経を追い、奥州に向って行った

しかし途中で力尽き、岩代の国(郡山市)にて
池に身を投じ生涯を閉じる   (諸説あり)

当代随一の舞の名手静御前と、天才武将義経の
悲恋は都はおろか諸国に知れ渡り、各所に
静御前の足跡が残されている

義経を巡る女達の中でも、最も悲哀に包まれた
静御前   享年二十一歳であった
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