「佐藤優の地球を斬る」
投稿者: dualboot_system 投稿日時: 2006/05/03 06:40 投稿番号: [6958 / 9207]
外務省国際情報局の前主任分析官。宗男事件に連座し今は評論活動を続けています
『国家の自縛』や『国家の罠』は好評でした
領土問題についても面白い見方がされてます
http://blog.hacklife.net/archives/50145436.html
------
対韓外交の勝利
http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200604270002o.nwc
■外務次官自ら赴き、作戦奏功
最近、負け続きの日本外交であるが、今回は快挙で、韓国に勝利した。竹島周辺で日本が計画していた海洋調査で日韓関係が緊張していた二十一、二十二日。谷内正太郎外務事務次官が訪韓し、柳明桓韓国外交通商第一次官と交渉して(1)韓国が六月の国際会議で竹島周辺の海底地形の韓国名表記提案を行わない(2)日本は今回予定していた海洋調査を中止する(3)両国は日韓の排他的経済水域(EEZ)境界画定協議を五月中にも再開する、の三点で合意した。
今回マスコミは当面の衝突が回避されたことは評価するが「当面の危機が回避されたとはいえ、再燃の恐れは消えていない」(二十三日付朝日新聞)、「韓国側が今回の合意について、日本が韓国の主張に譲歩したためだと国内外に強弁する可能性もある。円満な解決のために妥協を重ねれば、将来に禍根を残す構図に変わりはない」(同日付産経新聞)と今後の事態の進捗(しんちょく)を懸念している。
産経、朝日の懸念はもっともなことで、近未来にこの問題は必ず再燃する。それを折り込んだ上で、谷内次官は外交のプロとして、実に重要な「爆弾」を埋め込んだ。この点は、専門家以外にはなかなか読みにくいのである。
そもそも領土・国境係争に関して「問題の存在」を認めるということは、相手国に譲歩する第一歩なのである。北方領土問題についても、冷戦時代のソ連は問題の存在自体を認めなかった。ただし、一九五六年の日ソ共同宣言第九項に平和条約締結後の歯舞群島、色丹島の引き渡しが明記されていたので、領土問題が存在しないというソ連の主張にはどこから見ても無理があった。
韓国は竹島(韓国名では独島)問題について冷戦時代のソ連と同様に「独島問題は存在しない」というかたくなな態度をとっている。しかも、六五年の日韓基本条約の本文に竹島問題を示唆する文言は一言も存在しない。わずかにこのとき椎名悦三郎外相と李東元外交部長官の往復書簡で竹島問題へのかすかな手掛かりが残されているに過ぎない。
この往復書簡では、「両国政府は、別段の合意がある場合を除くほか、両国間の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとし、これにより解決することができなかつた場合は、両国政府が合意する手続に従い、調停によつて解決を図るものとする」と記されているが、竹島や領土問題という文言はない。ただし、当時の交渉経緯から「両国間の紛争」に竹島問題が含まれることは明白なので、日本としては「竹島はわが国固有の領土である」という国家の原理原則を厳然と主張すればよい。
今回の交渉で谷内次官が「両国は日韓のEEZ境界画定協議を五月中にも再開する」と合意してきたことが重要だ。領土画定すなわち国境線を明確にしないままEEZを画定することはできない。これまでの韓国政権ならば、玉虫色の妥協も可能であったろうが、反日ナショナリズムを権力基盤の道具とする盧武鉉政権は玉虫色解決を拒否するであろう。この韓国の強硬姿勢を逆手に取るのだ。
協議の場で、韓国政府としては「独島」が韓国領であると主張し、日本政府としては竹島が日本領であると主張し、双方の主張は完全に対立しているという事実を外交文書に残すのである。日本側は「韓国としては、日本に強硬な姿勢を示したという記録が残るから、この方が世論対策としてもいいだろう」と言って引っかけるのだ。
竹島問題を領土問題であると韓国側に認知させれば、今後の交渉技法次第で時間はかかるが竹島を日本に取り戻すことが可能になる。今回、日本外交はその入り口を開くことに成功しかけている。谷内戦略をうまく発展させることだ。
日本外交の慣例では、外務事務次官は東京の司令塔でデンと構え、外交交渉のために外国に赴くことはない。今回、そのおきてを破って、谷内氏はソウルに赴いた。谷内氏は今回の交渉が決裂したら外務省を去る腹を固めていたと筆者は見ている。「外交は人」であるが、今回は谷内正太郎というサムライの胆力が韓国のタフネゴシエーターを押し切った。谷内氏は独自の外交哲学と「官僚道」をもつユニークな外交官だ。次回は筆者が見聞した谷
『国家の自縛』や『国家の罠』は好評でした
領土問題についても面白い見方がされてます
http://blog.hacklife.net/archives/50145436.html
------
対韓外交の勝利
http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200604270002o.nwc
■外務次官自ら赴き、作戦奏功
最近、負け続きの日本外交であるが、今回は快挙で、韓国に勝利した。竹島周辺で日本が計画していた海洋調査で日韓関係が緊張していた二十一、二十二日。谷内正太郎外務事務次官が訪韓し、柳明桓韓国外交通商第一次官と交渉して(1)韓国が六月の国際会議で竹島周辺の海底地形の韓国名表記提案を行わない(2)日本は今回予定していた海洋調査を中止する(3)両国は日韓の排他的経済水域(EEZ)境界画定協議を五月中にも再開する、の三点で合意した。
今回マスコミは当面の衝突が回避されたことは評価するが「当面の危機が回避されたとはいえ、再燃の恐れは消えていない」(二十三日付朝日新聞)、「韓国側が今回の合意について、日本が韓国の主張に譲歩したためだと国内外に強弁する可能性もある。円満な解決のために妥協を重ねれば、将来に禍根を残す構図に変わりはない」(同日付産経新聞)と今後の事態の進捗(しんちょく)を懸念している。
産経、朝日の懸念はもっともなことで、近未来にこの問題は必ず再燃する。それを折り込んだ上で、谷内次官は外交のプロとして、実に重要な「爆弾」を埋め込んだ。この点は、専門家以外にはなかなか読みにくいのである。
そもそも領土・国境係争に関して「問題の存在」を認めるということは、相手国に譲歩する第一歩なのである。北方領土問題についても、冷戦時代のソ連は問題の存在自体を認めなかった。ただし、一九五六年の日ソ共同宣言第九項に平和条約締結後の歯舞群島、色丹島の引き渡しが明記されていたので、領土問題が存在しないというソ連の主張にはどこから見ても無理があった。
韓国は竹島(韓国名では独島)問題について冷戦時代のソ連と同様に「独島問題は存在しない」というかたくなな態度をとっている。しかも、六五年の日韓基本条約の本文に竹島問題を示唆する文言は一言も存在しない。わずかにこのとき椎名悦三郎外相と李東元外交部長官の往復書簡で竹島問題へのかすかな手掛かりが残されているに過ぎない。
この往復書簡では、「両国政府は、別段の合意がある場合を除くほか、両国間の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとし、これにより解決することができなかつた場合は、両国政府が合意する手続に従い、調停によつて解決を図るものとする」と記されているが、竹島や領土問題という文言はない。ただし、当時の交渉経緯から「両国間の紛争」に竹島問題が含まれることは明白なので、日本としては「竹島はわが国固有の領土である」という国家の原理原則を厳然と主張すればよい。
今回の交渉で谷内次官が「両国は日韓のEEZ境界画定協議を五月中にも再開する」と合意してきたことが重要だ。領土画定すなわち国境線を明確にしないままEEZを画定することはできない。これまでの韓国政権ならば、玉虫色の妥協も可能であったろうが、反日ナショナリズムを権力基盤の道具とする盧武鉉政権は玉虫色解決を拒否するであろう。この韓国の強硬姿勢を逆手に取るのだ。
協議の場で、韓国政府としては「独島」が韓国領であると主張し、日本政府としては竹島が日本領であると主張し、双方の主張は完全に対立しているという事実を外交文書に残すのである。日本側は「韓国としては、日本に強硬な姿勢を示したという記録が残るから、この方が世論対策としてもいいだろう」と言って引っかけるのだ。
竹島問題を領土問題であると韓国側に認知させれば、今後の交渉技法次第で時間はかかるが竹島を日本に取り戻すことが可能になる。今回、日本外交はその入り口を開くことに成功しかけている。谷内戦略をうまく発展させることだ。
日本外交の慣例では、外務事務次官は東京の司令塔でデンと構え、外交交渉のために外国に赴くことはない。今回、そのおきてを破って、谷内氏はソウルに赴いた。谷内氏は今回の交渉が決裂したら外務省を去る腹を固めていたと筆者は見ている。「外交は人」であるが、今回は谷内正太郎というサムライの胆力が韓国のタフネゴシエーターを押し切った。谷内氏は独自の外交哲学と「官僚道」をもつユニークな外交官だ。次回は筆者が見聞した谷
これは メッセージ 1 (scapin_677tx さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1143582/a1za1vcddega1wa4offckdc8gmada4nnneza4ga49_1/6958.html