時際法(intertemporal law)
投稿者: info_2ch_info 投稿日時: 2005/03/17 03:05 投稿番号: [1046 / 9207]
それでは、この事例に関し国際法上どう対処すべきであるのかを考えてみたい。
http://katsuyai.hp.infoseek.co.jp/territory.htmlこの事例は、国際法上の領域における管轄権の問題に属する。近代国際法では、領域国家としての近代国家の成立を前提として形成されたものであって、国家がそれぞれの領域(territory)内において国際法により制限されない限り、原則として排他的に自由な統治を行いうるという建前に立つ。それ故重要なことは、国家の領域がどのように構成、範囲を決定するかということである。国家の統治権に基づく権力作用を管轄権(jurisdiction)といい、国際法がそうした国家の管轄権配分の基礎的な基準となっている。
そのような基準は様々であるが、ここで問題となるのは領域権原の取得である。「領域権原」とは、領域主権の行使の有効性の根拠となる事実をいうが、この要件は今日ではより厳格となっている。その判断の基準に当たっては、上記の事例からも明らかなように、時間的に遡ることが多い。ところが、領域権原の取得要件も時間の推移と共に変化しており、どの時点の国際法に従って判断するかが問題となる。これは時際法(intertemporal law)といわれ、領域権原を取得したかどうかの判断は、証拠となる事実(決定的期日(critical date))が生じた国際法に従って判断すべきであり、現行の国際法を遡及適用することは許されないということを原則とする。しかし、この原則には但書がある。ひとつは、過去の事実に基づいて当時有効に取得された領域権原であっても、その後新しい国際法規が成立し、その効力を否定できればそれはその時点で消滅し、以後、現在に至るまで法的効果を生じないものとして扱われること。もうひとつは、これとは逆に、これらの過去の領域権原がその後、実効的占有など他の有効な権原に切り替えられ、これに包摂されたとの十分な立証があることだ。こうした場合に限り、例外として時際法の遡及適用が認められうる。
国際法上認められている領域権原取得の態様の1つに、「先占」がある。「先占」とは、何処の国の領有にも属していない地域(無主の土地)に、国家が支配を及ぼすことによって領域とすることをいう。今日では南極など帰属未定の地域の領有問題や領土紛争の対象となっている島や陸地に対する過去の「先占」の効力判定に、この規則が適用される可能性が極めて高いため、以下では「先占」の定義を明らかにし、その法的根拠を事実と照らし合わせた上で国際法上妥当な解決策を探ってみようと思う。
これは メッセージ 1044 (modern_baka_korea さん)への返信です.
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