光市事件高裁判決 残された課題
投稿者: dorawasabi5001 投稿日時: 2012/04/12 01:21 投稿番号: [17476 / 17759]
世論に迎合し、「被虐待児」を殺す国。
★核心の「なぜ」に答えず
学問的な背景解明を
光市事件高裁判決
残された課題
中日新聞夕刊2008/05/09
山口県光市での母子殺害事件は、許しがたい凶悪犯罪である。だからこそ感情的なバッシング
ではなく、被告人が事件を引き起こした背景理解を深め、社会が犯罪予防のために何を行うべき
か、被告人がどのように贖罪すべきか教訓や指針を明確にする必要がある。
差し戻し審の広島
高等裁判所は、その期待に応えたのだろうか。
高裁判決要旨は、被告人が、これまでの主張を急に翻し、荒唐無稽な主張を行うことは虚偽の
弁解であり、贖罪の姿勢もない、と断じる。確かに、地裁・高裁段階では、性暴力事件として事実
は争わないで、情状に力点を置いた決着が模索された。
【しかし、それ以前の家庭裁判所段階で
は、差戻し審で主張された動機に係わる核心部分がすでに主張されている。果たして虚偽の弁解
と一蹴してよいのだろうか。】
また高裁判決では、精神的成熟度は低いとしながらも、そのことが本件の動機や態様、あるいは
贖罪にどのように影響したのか、しないのか判断が示されていない。
【仮に性暴力事件だと断ずるのであれば、
①被告人はなぜ、高卒後就職して2週間目に事件を企
図したのか、
②なぜ、犯行現場が自宅近くのアパートなのか、
③なぜ、会社名入り作業着で白昼何軒も戸別訪問したのか、
④なぜ、乳幼児がいる家を選んだのか、といった疑問に答えられてい
るのか。
【家裁段階の調査や鑑定結果からは、幼い被告人像が提示される。】
マス・メディアを通して作られ
たモンスター・イメージとは裏腹に、当時の写真に映る被告人は幼い。
少年審判に長年関わったA元判事は、この事件を典型的な「少年事件」だと述べている。
少年事件は、結果が重大でも、計画の杜撰さ、短絡的判断が目立ち、生育環境や対人関係の影響を受けやすい。
自我のコントロールの弱さが、ストレスに対して社会適応的な選択肢を持ち合わせなくて発生する。
だからこそ、少年法では、仮令(たとえ)刑事事件扱いとなっても、心理・社会的背景を考慮した審理を行うように定めている。
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