不正入国外国人の強制退去、なぜ取消?①
投稿者: steffi_10121976 投稿日時: 2011/01/03 19:12 投稿番号: [16846 / 17759]
明けましておめでとうございます。
すでに1か月ほど前のことであり、今となっては旧聞に属する話題かも知れませんけれども、国民のひとりとしてたいへん気になるニュースがありましたので、敢えて取り上げさせていただきたいと思います。
<quote>
ペルー人家族:強制退去処分を取り消し…名
古屋地裁
他人名義の偽造旅券で日本に入国した三重県
鈴鹿市のペルー人夫婦と日本で生まれた長女
(10)が、名古屋入国管理局の強制退去処
分の取り消しを求めた訴訟で、名古屋地裁(
増田稔裁判長)は9日、請求を認め、処分を
取り消す判決を言い渡した。
原告の弁護士は「行政裁量権の範囲の逸脱を
認め、長女の生活、学習面を考慮しており、
評価できる」と述べた。
判決は法務省が定めた「在留特別許可に係る
ガイドライン」に沿い判断。
長女は家庭で日本語で会話しており、夫婦が
地域のスポーツクラブに参加するなど住民と
交流していることを有利な事情として考慮し
た。
長女の養育を考えれば、在留特別許可は両親
と長女を一体として判断するのが相当とした。
夫婦が3人の兄弟を懸命に子育てをしていた
ことを挙げ「不法入国などの違法行為を重視
し、在留の道を閉ざすのは相当ではない。在
留資格を与えない判断は社会通念上妥当性を
欠き、裁量権の逸脱で違法」と結論付けた。
判決によると、98年に在留期間更新が不許
可となり、06年に在留特別許可を求めて出
頭したが、 夫婦と長女の3人は昨年1月、強
制退去処分を受けた。
(平成22年12月9日 毎日新聞)
<unquote>
この判決についてはさまざまな意見があると思いますけれども、個人的にはまったく容認し難い内容で、国は断固控訴すべきと考えます。
国民感情としても、法理論的としてもこんなに理不尽で筋の通らない判決は、主権者を人権侵害者呼ばわりした平成10年4月の山口地裁による通称「関釜裁判」第一審判決(平成13年3月広島高裁により取消、同15年3月最高裁により上告棄却)以来のものではないでしょうか?
記事によると、判決は法務省が定めた「在留特別許可に係るガイドライン」に沿って判断されたとあります。
これは同ガイドラインの「第1 在留特別許可に係る基本的な考え方及び許否判断に係る考慮事項」に掲げられている「積極要素」のうち、「(4)当該外国人が,本邦の初等・中等教育機関(母国語による教育を行っている教育機関を除く。)に在学し相当期間本邦に在住している実子と同居し,当該実子を監護及び養育していること」を適用したものと思われます。
http://www.moj.go.jp/content/000007321.pdf
ただし、在留特別許可を与えるか否かの最終的な判断は、「積極要素」および「消極要素」を個別に評価・勘案したうえで総合的になされるということは、同ガイドラインでも示されているとおりです。
確かにこのペルー人夫妻には小学校に通う10歳の長女がおり、これは同ガイドラインでいう「積極要素」に該当することは間違いないでしょう。
けれども、別の報道によると、そもそもこの夫妻は3人の息子とともに平成6年から8年にかけて相次いで偽造旅券で入国しており、その事実を把握した名古屋入国管理局は平成10年に在留期間更新許可申請を却下しています。
そして長女が誕生したのはその2年後の平成12年のことです。
つまり、不法入国を摘発されても、それ以後に日本で子供を生み、義務教育年齢に達するまで居座り続ければ、在留特別許可が取得できると裁判所が保証しているに等しい判決ということになります。
(つづく)
すでに1か月ほど前のことであり、今となっては旧聞に属する話題かも知れませんけれども、国民のひとりとしてたいへん気になるニュースがありましたので、敢えて取り上げさせていただきたいと思います。
<quote>
ペルー人家族:強制退去処分を取り消し…名
古屋地裁
他人名義の偽造旅券で日本に入国した三重県
鈴鹿市のペルー人夫婦と日本で生まれた長女
(10)が、名古屋入国管理局の強制退去処
分の取り消しを求めた訴訟で、名古屋地裁(
増田稔裁判長)は9日、請求を認め、処分を
取り消す判決を言い渡した。
原告の弁護士は「行政裁量権の範囲の逸脱を
認め、長女の生活、学習面を考慮しており、
評価できる」と述べた。
判決は法務省が定めた「在留特別許可に係る
ガイドライン」に沿い判断。
長女は家庭で日本語で会話しており、夫婦が
地域のスポーツクラブに参加するなど住民と
交流していることを有利な事情として考慮し
た。
長女の養育を考えれば、在留特別許可は両親
と長女を一体として判断するのが相当とした。
夫婦が3人の兄弟を懸命に子育てをしていた
ことを挙げ「不法入国などの違法行為を重視
し、在留の道を閉ざすのは相当ではない。在
留資格を与えない判断は社会通念上妥当性を
欠き、裁量権の逸脱で違法」と結論付けた。
判決によると、98年に在留期間更新が不許
可となり、06年に在留特別許可を求めて出
頭したが、 夫婦と長女の3人は昨年1月、強
制退去処分を受けた。
(平成22年12月9日 毎日新聞)
<unquote>
この判決についてはさまざまな意見があると思いますけれども、個人的にはまったく容認し難い内容で、国は断固控訴すべきと考えます。
国民感情としても、法理論的としてもこんなに理不尽で筋の通らない判決は、主権者を人権侵害者呼ばわりした平成10年4月の山口地裁による通称「関釜裁判」第一審判決(平成13年3月広島高裁により取消、同15年3月最高裁により上告棄却)以来のものではないでしょうか?
記事によると、判決は法務省が定めた「在留特別許可に係るガイドライン」に沿って判断されたとあります。
これは同ガイドラインの「第1 在留特別許可に係る基本的な考え方及び許否判断に係る考慮事項」に掲げられている「積極要素」のうち、「(4)当該外国人が,本邦の初等・中等教育機関(母国語による教育を行っている教育機関を除く。)に在学し相当期間本邦に在住している実子と同居し,当該実子を監護及び養育していること」を適用したものと思われます。
http://www.moj.go.jp/content/000007321.pdf
ただし、在留特別許可を与えるか否かの最終的な判断は、「積極要素」および「消極要素」を個別に評価・勘案したうえで総合的になされるということは、同ガイドラインでも示されているとおりです。
確かにこのペルー人夫妻には小学校に通う10歳の長女がおり、これは同ガイドラインでいう「積極要素」に該当することは間違いないでしょう。
けれども、別の報道によると、そもそもこの夫妻は3人の息子とともに平成6年から8年にかけて相次いで偽造旅券で入国しており、その事実を把握した名古屋入国管理局は平成10年に在留期間更新許可申請を却下しています。
そして長女が誕生したのはその2年後の平成12年のことです。
つまり、不法入国を摘発されても、それ以後に日本で子供を生み、義務教育年齢に達するまで居座り続ければ、在留特別許可が取得できると裁判所が保証しているに等しい判決ということになります。
(つづく)
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